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米国防長官がISIS向けサイバー作戦でロシア、中国向け実力も磨いていると認める


大統領選挙のせいもあり、現政権はイラク、シリアでの功績を示さないと不利になります。苦し布ではないでしょうが、今回サイバー作戦の一部を公表しましたが、それでも内容はよくわからい形になっています。これをさらに各地で拡大するということですが、特定の場面で特定の方法を使うということでますますその内容はわかりにくいものになるでしょうね。
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Cyber War Against ISIL Hones Weapons Vs. Russia, China

By SYDNEY J. FREEDBERG JR.on February 29, 2016 at 2:26 PM

ISIL militants
WASHINGTON: 米国が実施中のダーシュ(自称イスラム国)を狙うサイバー戦の概要を国防長官と統合参謀本部議長が明らかにしている。軍高官が米国がサイバー兵器を敵に投入している状況を認めたのはこれがはじめてではないか。もちろんサイバーは情報活動ではすでに投入されている。
  1. 「現在の使用方法は全く新しいもので、驚きの内容もあり、一部はISIL以外の他の課題にも世界各地で利用できる内容です」とカーター長官は報道陣に述べている。その「他の課題」とはイラン、北朝鮮、ロシア、中国であると長官は列挙している。
Ashton Carter
Ashton Carter
  1. 「サイバーの運用は特にシリアでISILの指揮統制をかく乱し通信連絡手段の信頼性を落とし、通信系統の負担を過大にして信頼を崩し機能を喪失させることであり、各地の部隊への指揮命令能力を妨害すること、占拠中の住民や経済への支配力を低下させることにある」とカーター長官は述べ、一言でいえばダーシュの軍事、政治、経済の中枢部分を攻撃しているという。
  2. 「通信系統の過負荷」というと通信が機能しなくなるようにしているようだが、ハッカーが簡単なプログラムで相手を狙い、処理能力以上の交信を試みることがある。またウイルスで相手のコンピュータを観戦させ処理能力を低下させることもある。ともに米サイバー司令部の仕事としてはお粗末に聞こえる。「相手のネットワークへの信頼を崩させる」とは高等手段が使用されている可能性を示唆し、偽情報を植え付けるとか、機能不全にすることが想定される。
  3. フォートミードに本拠を置くサイバー司令部(戦略軍隷下)は中央軍を支援してISILへのサイバー攻撃の先鋒を切る。カーター長官は「ISIL作戦の経験からすべての戦闘司令官が恩恵を受けている」と述べている。
  4. ではデーシュに向けたサイバー作戦は将来の作戦のお手本になるのか、と記者が質問した。これに対し統合参謀本部議長ジョセフ・ダンフォード大将はそこまで画一的ではないとし、「将来の各司令官に役立つツールを整備している」と答えた。つまり状況に応じ、敵の実態に応じた手段を使い分けるということだ。
Gen. Joseph Dunford
Gen. Joseph Dunford
  1. サイバー攻撃は昔から変わらない目標である敵の「通信線」を遮断する方法のひとつにすぎない。サイバー空間での攻撃と並行してイラク政府軍と米国はじめとする同盟軍は物理的に道路、建物、河川交通、砂漠通商路を地上で遮断している。
  2. 「モスル奪回作戦が開始された。この瞬間にもモスル包囲網を強化している。ラッカも同様だ」とダンフォード議長は述べている。モスルはダーシュが実効支配中のイラクで最大の都市だ。ラッカは同集団の実質的なシリア領内の首都だ。
  3. 一部のサイバー攻撃はあまりにも微妙でダーシュも攻撃の自覚を感じていないとダンフォードは表現する。「わが方の作戦で一部ストレスを感じているだろうが、情報化社会では普通のストレスもある。その違いを感じさせたくない」
  4. 仮にISILがオンライン接続を使えないと判断すればローテク手段に戻るのではないか。エドワード・スノウデンが国家安全保障局の盗聴暴露して以降テロリストは続々と携帯電話の利用をやめている。オサマ・ビン・ラーディンは昔ながらの密使に切り替えていた。
  5. 「ISILの通信をかく乱するためサイバー以外の手段もある」と電子戦の利用をカーター長官は認めており、「それ以外の方法も利用するが、どちらでも切断に成功している。そういった別手段で傍受が簡単にできる場合もある」
  6. カーター長官は当然ながら詳しく述べないが、ダーシュに高度暗号化された「ダークウェブ」チャンネルで携帯電話を使うよう追い込んでいるのだろう。これは朗報で携帯電話は小型の短距離無線機で、通信中継を必要とし、発信はすべて追跡可能だ。暗号解除しなくても電子戦操作員なら三角測量で発信元を特定できる。これは情報機関にも攻撃実施にも価値ある材料だ。
Jason Healey
Jason Healey
  1. その他の軍事作戦との統合効果が出ており、サイバー作戦を特別な存在にしているとコロンビア大の主任研究員ジェイソン・ヒーリーが指摘する。A Fierce Domain: Cyber Conflict, 1986 to 2012の著者ヒーリーは「サイバーを武力として使っていると事が新しい動きだ」とし、これまでサイバーを手段として認識したのと対照的とする。
  2. 「高度でない目標が多く、技術面では興味深い内容はありません」とヒーリーは述べており、ハッキング分野の傑作とされるスタックスネットと対比している。「ただし作戦上で興味を引くのは、作戦立案上で採用されていることですが、政治面でたぶん一番大きな意味があり、今回の発表で効果を認めたことです」とする。カーターが今朝ここまで率直に語った背景にはシリア、イラクで成果を出していないと現政権が非難をあびていることがある。
  3. スタックスネットは謀略活動の一部で、米国法で戦争行為を規定する連邦法規定第50巻の制約を受けない。だが現在進行中の作戦は軍の活動を規定する第10巻に従うもので、クラウゼビッツもいうように政治その他の手段の延長としての戦争行為なのである。■

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