要は中国が南シナ海でしていることよりも中国の戦術運用データなど中国に参加させて米側が得られる情報がどれだけあるのか(米側の情報がどれだけ取られるのか)をはかりにかけた議論なのですね。これに対して中国も早速声明文を発表していますので別途ご紹介しましょう。
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Weighing How Much Intel US Gets: Hawaiian Lawmaker Calls To Bar China From RIMPAC
WASHINGTON: 南シナ海で人工島の建設など身勝手な行動をとる中国がRIMPAC演習に招かれなくなる事態が生まれるかもしれない。
- ハワイ州選出のマーク・タカイ下院議員が昨日の下院軍事委員会で下院版2017年度国防認定法案に中華人民共和国を各種海軍演習に参加させないものとするとの文言を盛り込もうとしているとアシュ・カーター国防長官に伝えた。RIMPACには42隻の海軍艦船が22か国から2012年に参加していた。
- 議会に中国の演習参加で気が重くなっているのは南シナ海での中国の行動や米国側の同盟国への扱いが原因だ。上院で有力な国防関連議員のジョン・マケインおよびジョン・リード各議員は中国参加に反対の意見を公式に残している。
- 以下はカーター長官が中国のRIMPAC参加を初めて確認した際に記者が報道した内容だ。
- 7月16日付上院軍事委員会委員長ジョン・マケイン議員宛書簡でカーター長官は長文で中国への非難を避けつつ、マケインおよびジャック・リード議員をなだめようとしている。この上院議員二名はカーター長官に5月に中国の演習参加に反対する旨の書簡を送っていた。カーター長官は上院軍事委員会有力議員に対し、中国は「わが方の対応が必要な行動を起こしており、同盟国協力国ともに憂慮すべき状況を起こしている」と述べている。
- だがRIMPACは友好国へのご褒美ではなく、各種兵装、通信手段、レーダー、運用技術の有効性を確認する場であり、戦術や手順の有効性を確認する機会になる。これはとてつもなく大きな情報収集の場だ。各国が最大限にこの機会に他国から情報を得つつ、自国から漏れる情報を最小にしようとする。上院のスタッフがいみじくも「複雑な状況」だと述べている。米国はひとことで拒絶するのではなく、「PLANが参加することの意義」を評価しつつ、「情報収集などほかのことには神経を使うべき」と述べている。
- 議員各位が国防総省や情報関連各機関に逃げ道を作るだけの粋さがあるのかこれから要注目だ。■
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