US Army Plans Stockpiles in Vietnam, Cambodia: Hello China
HUNTSVILLE, ALA: 米陸軍は太平洋地区でベトナム、カンボジアに加え国名不詳の数か国で装備類を事前集積し、部隊の迅速展開に資する計画中だ。各集積地は中国が自分の影響圏とみなす地域内に位置する。
- 陸軍補給司令部のデニス・ヴァイア大将は各集積地には人道援助災害救難 (HADR)装備を配置するが、大型装甲車両は置かないと強調。ただし、ヴィエトナム国内に再度米陸軍装備が置かれると劇的な出来事になる。アメリカには42年前の撤収の記憶が最大だが、ヴィエトナムはその後中国と地上戦一回、海上衝突を数回中国と経験しており、北京政府は不快に感じるはずだ。
- 冷戦時の米国はロシア、中国を封じ込めるべく、大部隊を前方配備した恒久基地を各地の同盟国内に整備していた。今日ではこのような基地は政治的に国内外で受け入れにくくなっており、日本や韓国では地元感情の反発が多発気味だ。そこで米軍部隊の大半は国内基地に配備され、一時的に海外派遣されることが多い。
- しかし必要とあれば一時派遣が事実上の恒久的プレゼンスとなり、部隊を交代していく。旅団単位の戦闘部隊が韓国及び欧州でプレゼンスを示している。このようなローテーション派遣には大掛かりな兵站支援活動が必要となるが、必要な補給品装備が事前配備されれば派遣が容易になる。
- 大将は米陸軍協会冬季大会の席上で、太平洋関連の計画を明らかにし、同時にアフリカと南アフリカでも同様の構想があると述べた。各集積装備は「活動用セット」として低密度ミッションの多国籍演習や災害救助を念頭にしている。
- 「環太平洋では人道援助災害救助を念頭に置いた装備物資を配備し、台風その他自然災害に備える」とし、「米陸軍太平洋司令部は従来より迅速対応が可能となる」とヴァイアは述べた。「たとえばカンボジアに戦闘支援病院を設置することを検討中だ」 カンボジアは中国寄りとの世界からの受け止め方を払拭しようと必死になっている。
- 集積装備は現地条件を配慮し、水面の多い太平洋では小舟艇も配備されるだろう。ヴァイアは「軽装備」中心と述べた。
- 対照的に欧州ではM1エイブラムズ大型戦車200両その他装甲戦闘車量週数百両を備蓄する。これまでの欧州戦闘用備蓄は戦車87両、M2ブラッドレー歩兵戦闘車両138両、M109パラディン自走榴弾砲138両だった。2月に陸軍補給司令部は補給品5,000トンを欧州司令部宛に送っているが、第二次大戦後で最大規模の弾薬類補給になった。
- 太平洋での陸軍装備補給の規模は控えめだ、とりあえず今は。同時に太平洋で米軍が小規模の演習をこれまで継続実施していることに注意が必要だ。ここでは中国とも実施している。だが中国の近隣国が一層神経をとがらせる中、米軍装備の事前集積を受け入れる各国は政治的な意図を示すことになる。■
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