スキップしてメイン コンテンツに移動

★米中武力衝突は不可避なのか、でも尖閣諸島が理由ではたまらないというのが米国の考え方



日米安全保障の適用対象だと尖閣諸島問題を楽観視する向きがありますが、意味のない戦いにわざわざ米国が参入するとは考えにくいですね。尖閣さらに沖縄への中国の関心が気になりますが、西側陣営は中国の力が変な方向に行かないようにソフトな封じ込めが必要です。米側がすでに対中戦シナリオを検討しているのは明らかですが、結局そのような事態が発生しないよう祈るばかりです。ただし、自由と独立が侵される事態には黙っていられませんので、結局軍事衝突が発生するのでしょうか。考えられない事態にも備えておくべきですね。

The National Interest

Are the Senkaku Islands Worth War Between China, Japan and America?

More like World War III.
Japanese F-15DJ. Wikimedia Commons/Creative Commons/@Cp9asngf

February 12, 2017


  1. 大規模戦闘は時として小さな事件から始まる。第一次大戦ではドイツの「鉄血宰相」オットー・フォン・ビスマルクが欧州大戦は「バルカンでの馬鹿げた出来事」から勃発すると正確に予見していた。そのとおり王族の暗殺事件をきっかけに欧州で大戦が始まり、世界規模に拡大した。
  2. 発足したばかりの米共和政がカナダ国境をめぐる主張で英国を脅かしメキシコ派兵で領土権を主張した。成熟度を増した米国はその後フィリピン独立勢力と長い戦闘を繰り広げ、米西戦争で獲得した新領土を守ろうとした。
  3. 同盟関係から戦争への道が早まることもある。ロシア、ドイツの支援を当て込んだセルビアとオーストリア・ハンガリー帝国は無謀にも1914年夏に妥協の余地を見せなかった。柔軟性を示したところで開戦は避けられなかったが、同盟を後ろ盾に柔軟性をなくせば開戦は確実だ。
  4. 歴史を見ればアジア太平洋地区の領土争いに危険がひそんでいることがわかるが領土主張の対象地点で開戦に値するものは皆無だ。それでも一世紀前のサラエボのような発火点になる可能性はある。ジム・マティス国防長官は日本訪問で米政府が日本の主張をしっかりと賛同していると示し危険度を引き上げた。
  5. 尖閣諸島を中国(PRC)は釣魚諸島と呼ぶが無人の岩だらけで無価値の場所だ。だがその位置から漁業、航海、資源上での効果が期待できる。国民感情も増大している。日本政府が実効支配中だが中国も権利を主張している。北京の言い分は南シナ海の場合よりは理にかなっていると見るが、日本は領土問題そのものが存在しないという立場だ。
  6. このためPRCが自らの「権利」を主張すると対立につながる戦術しか道が残されていない。日本政府の2012年尖閣の直接管理で国家主義者の抗議に先回りした格好だが、当時でも緊張が高まっていた。翌年に中国が防空識別圏に同島を入れたものの、今までのところADIZは象徴的に留まっている。PRCは近隣で漁業・石油掘削もおこなっており、沿岸警備部隊を現地に送り中国の活動を守っている。
  7. 日本もオバマ政権時に安保条約で同地が含まれるとの言質をとり一安心し、譲歩の余地なしとの姿勢だ。マティス長官も同様に明確な発言をした。長官は日本防衛への米国政府の支援にとどまらず、以下発言している。「両国の長期政策のうえで尖閣諸島の位置づけを明確にした。米国は今後も日本による同島の統治を認め、日米安全保障第五条の適用対象であるとも認識する。」言い換えれば、日本の主張を米国が擁護するということだ。
  8. PRCは鋭い反応を示した。米国は「問題を複雑化し域内情勢を不安定化することは避ける」べきだと中国外務省報道官Lu Kang陸慷が発言した。同報道官は日米安全保障条約は「冷戦時の産物であり中国の主権および正当な権利を侵害してはならない」と述べた。
  9. ただでさえギスギスする空気にさらに火を注いでいるのは両陣営に開戦は避けられないとの見方があることだ。たとえば、一年未満前にトランプ陣営の戦略専門家スティーブ・バノンは「疑いなく」「南シナ海で今後5年から10年で戦争になる」と述べていた。バノンは中国側が「しゅんせつ工事で不動空母を作り、ミサイルを運び込んでいる」と不満を述べている。尖閣諸島は南シナ海の一部ではないが同じ原則が適用されるだろう。
  10. さらにレックス・ティラーソン国務長官は資格確認公聴会で開戦一歩前に聞こえる発言をした。長官は「中国には明確な意思を示す必要がある。まず人工島造成をやめさせ、次に各人工島へのアクセスもできなくさせる」と述べ、これを武力で行えば戦争行為となるのは明らかで米国も例外ではない。
  11. このような見解に政治上層部は態度を明確に示していない。中南海にいる中国最上層部は気軽に所見を放送で示さない。ただし、ユーラシア・グループのイアン・ブレマーの意見では「中国政府はトランプ政権との直接対立の危険に憂慮している」とし、習近平主席は容赦無い圧政をしても理屈が通る実際主義者のようだが中国の「中核」的権益を放棄するつもりはない。さらに国家主義者や古い考えのままの左翼勢力が経済政策では意見を異にしつつ米国への不信では共通している。
  12. 双方に見られる開戦が不可避とする考えが現実のものになる可能性はある。第一次大戦の勃発前にはヨーロッパの高官は戦争が近づいているとの実感があった。そのような層には1914年8月の開戦を受け入れることに抵抗はなく、勝利はすぐに手に入ると思っていた。
  13. 米中戦の場合は、そのような感情から軍事支出の増加にはずみがつきそうだ。トランプ政権は米国の重要権益に脅威がないにも関わらず軍事支出増を狙っている。むしろ軍の増強は中国を筆頭に他国への干渉を行う実力を増やすだけだ。
  14. そうなるとPRCもさらに反応を強める口実が生まれる。米国が自国の中核的権益を脅かしていると(立場が反対なら米国も同じことを言うだろう)主張する。米国が近隣に軍部隊を増強すればPRCも対応する。マティス長官の訪日のあとで中国は尖閣諸島に軍艦三隻を派遣している。危険な衝突の可能性もそれだけ増える。
  15. ワシントンにはもっと強い対応を主張する向きがあり、PRCは弱く米国は一層有利だとし、同盟国多数が強力な軍部隊を展開できるというのだ。このとおりなら軍事衝突は早期にでも発生するのが避けられなくなる。
  16. 武力対決が数年間に続くことになるかもしれない。米国は自国領土、国民、憲政、経済の仕組みを守ることが大きな関心事だが、中国はいまのところそのいずれでも脅威となっていない。米国は各同盟国の独立を守ることにも大きな権益を有しており、アジア太平洋の航行の自由でも同様だ。今のところPRCはいずれにも挑戦していない。
  17. ワシントンが東アジアでは中国国境までの支配を維持することを有利と考えるのは当然だろう。だがそれとアメリカ自身の権益を守ることは別だ。航行の自由と同盟各国との安全保障の維持にはそのような支配は絶対条件ではない。さらに重要なのは米国政策は中国の「中核的」国家権益ともろに衝突することだ。もし中国が米東海岸で同じような立場を表明し、カリブ海までを支配すると述べたら米国はどんな反応をするだろう。また中国を敗戦に追い込めるとの想定があっても助けにはならない。その代償が高すぎるのだ。中国は米国より急速にミサイルや潜水艦を建造できる。中国国民は本土防衛となれば一致団結するだろう。アメリカから見れば遠隔地での戦争に巻き込まれることを忌避したくなるのは当然で米政府の思い通りに展開しないかもしれない。
  18. さらに米国は直接影響のない地域の同盟国からの支援を頼りにする。日本は米国の「航行の自由作戦」には参加しないと明言している。稲田朋美防衛大臣は「マティス長官には日本は米国による航行の自由作戦を支援すると申しあげたが自衛隊の派遣はない」と述べている。
  19. 最後に米国が「勝利」しても同地には敵対感情が長期にわたり残るのは必至で将来再び衝突が発生するのは確実だ。大戦二回でドイツは世界秩序に組み入れられた。これを「わずか」二回と見るべきか、ただし二回目の終了でドイツは東西に分断されている。PRCが国家として崩壊する可能性はあるが、実際にはそうなりそうもない。軍事で敗北すると国民感情に火がついて結局中央集権体制が強化されることがある。
  20. 共産党支配の体制は崩れるだろう。だがその反動でもっと強圧的な政府が生まれるのであり、民主政は期待薄だ。また民主国家といっても国家主義や国民に媚びを売る政策に走る可能性の方が高い。不可避と言われる「第二次中米戦争」がワシントンに有利な形になるのかわからない。第三回目もありうる。戦闘とは犠牲多数で得る物は少ないことに米国は気づくだろう。それが戦争だ。こんな体験はアメリカとしても回避したいところだ。
  21. 米政府として開戦したら発生する犠牲を中国に自覚させ、領土問題に端を発する問題は平和的に解決すべきと伝えるべきだ。同時にトランプ政権は同盟諸国に自らの対処や場合によっては交渉そのものも不要にしかねない空小切手を切るべきではない。小切手を現金化すると大変な結果が生まれることがある。帝政ドイツがオーストリア・ハンガリー帝国を支援したことで欧州は第一次大戦の深みに入ったのだ。
  22. 尖閣諸島に日中両国にとって大きな重要性はないし、米国にとっても同様だ。だが地政学ゲームの度胸試しという危険な遊びの中心として日中戦争が再び始まる可能性はあり、その結果も悲惨になるはずだ。またもし事態が米中戦争に発展すれば、その結果は予め想定することもかなわない。ドナルド・トランプ大統領は中国の野望と力が増える中でこうした危険を忘れてはならない。■
Doug Bandow is a senior fellow at the Cato Institute and a former special assistant to President Ronald Reagan.
Image: Japanese F-15DJ. Wikimedia Commons/Creative Commons/@Cp9asngf



コメント

  1. いつも拝読しています。日本語しか理解しないのでとても重宝しています。

    記事についてですが…
    この記者は日中が互いに領有権を主張する尖閣諸島(と先島諸島)の重要性に思い至らないようですね。
    これが米国人の偽らざる気分なのかもしれませんが、軍事的な切り口でこの論建てでは、論旨に少からざる問題が生じるのではないかと思いました。
    尖閣周辺の争いは米国はおろか日中にとっても重要ではない、という前提が記事中に通底していますが、当該海域でのPRCの専断を許せば、少なくとも公的に主張できる権益の裏付けに基づいた潜水艦の監視・追尾が不可能となります。
    太平洋(≒米本土へのある程度自由な接近能力)といういわば"本丸"へのPLA潜水艦の自由な出入りを許すことになり、グアム・ハワイやそこへ出入りする艦船も直接的な脅威に晒される確率が跳ね上がります。
    PRCが第一列島線と呼ぶラインが、米国を守るための重要な戦略ラインであるという認識は、米国人の一般的な理解には無いのでしょうか?
    中でも先島諸島や台湾は最も攻めやすい突破点であり、ここが米中のせめぎあいの最も過熱する海域のひとつであるということは疑いようがありません。
    先のマティス国防長官の積極的な発言も、この記者は「かえって米国に損な結果をもたらすかもしれない」かのように評価しているように読めますが、この海域における主権者である日本政府が適切に防衛出動を下達できるように(つまり真の目的は日米安保条約に基づいて「米軍が適切な時期に出動できるよう」に)背中を押す目的であったと、私は理解しています。
    昨年人気を博した大河ドラマになぞらえれば、太平洋は大阪城本体、日本列島は鉄壁と謳われた大阪城の堀と塀、先島諸島は真田丸に相当する最重要な存在であると理解していますし、米政府も今のところそのように判断していると思うのですが、それとこの記事の世界観のギャップには少なからず驚きを覚え、落胆もしました。
    この問題については日本政府の「米国世論への」働きかけが更に必要であると感じました。

    返信削除

コメントを投稿

コメントをどうぞ。

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

日本の防衛産業が国際市場でプレイヤーになれるか試されている。防衛面の多国間協力を支える産業が真の国際化を迫られている。

  iStock illustration CHIBA, Japan —  インド太平洋地域での中国へのヘッジとして、日米含む多数国が新たな夜明けを迎えており、軍事面で緊密化をめざす防衛協力が進む 言うまでもなく日米両国は第二次世界大戦後、米国が日本に空軍、海軍、海兵隊の基地を設置して以後緊密な関係にある。 しかし、日本は昨年末、自国の防衛でより積極的になることを明記した新文書を発表し、自衛隊予算は今後10年間で10倍になる予想がある。 政府は、新しい軍事技術多数を開発する意向を示し、それを支援するために国内外の請負業者に助けを求める。 日米両国軍はこれまで同盟関係を享受してきたが、両国の防衛産業はそうではない。 在日米国大使館の政治・軍事担当参事官ザッカリー・ハーケンライダーZachary Harkenriderは、最近千葉で開催されたDSEIジャパン展示会で、「国際的防衛企業が日本でパートナーを探すのに適した時期」と述べた。 日本の防衛装備庁の三島茂徳副長官兼最高技術責任者は会議で、日本が米国ならびに「同じ志を持つ同盟国」で協力を模索している分野を挙げた。 防衛省の最優先課題のひとつに、侵略を抑止する防衛システムの開発があり、極超音速機やレイルガンに対抗する統合防空・ミサイル防衛技術があるという。 抑止力に失敗した場合を想定し、日本は攻撃システムのアップグレードを求めており、12式地対艦ミサイルのアップグレード、中距離地対空ミサイル、極超音速兵器、島嶼防衛用の対艦ミサイルなどがある。 また、高エナジーレーザーや高出力マイクロ波放射技術など、ドローン群に対抗する指向性エナジー兵器も求めている。無人システムでは、水中と地上無人装備用のコマンド&コントロール技術を求めている。 新戦略の発表以来、最も注目されている防衛協力プログラムは、第6世代ジェット戦闘機を開発するイギリス、イタリアとの共同作業「グローバル・コンバット・エアー・プログラム」だ。 ハーケンライダー参事官は、日本の新しい国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛予算の増強は、「時代の課題に対応する歴史的な資源と政策の転換」につながると述べた。 しかし、数十年にわたる平和主義的な政策と、安全保障の傘を米国に依存してきた結果、日本の防衛産業はまだ足元を固めらていないと、会議の講演者は述べた。 三菱重工業 、 川崎

海自の次期イージス艦ASEVはここがちがう。中国の055型大型駆逐艦とともに巡洋艦の域に近づく。イージス・アショア導入を阻止した住民の意思がこの新型艦になった。

  Japanese Ministry of Defense 日本が巡洋艦に近いミサイル防衛任務に特化したマルチロール艦を建造する  弾 道ミサイル防衛(BMD)艦2隻を新たに建造する日本の防衛装備整備計画が新たな展開を見せ、関係者はマルチロール指向の巡洋艦に近い設計に焦点を当てている。実現すれば、は第二次世界大戦後で最大の日本の水上戦闘艦となる。 この種の艦船が大型になる傾向は分かっていたが、日本は柔軟性のない、専用BMD艦をこれまで建造しており、今回は船体形状から、揚陸強襲艦とも共通点が多いように見える。 この開示は、本日発表された2024年度最新防衛予算概算要求に含まれている。これはまた、日本の過去最大の529億ドルであり、ライバル、特に中国と歩調を合わせる緊急性を反映している。 防衛予算要求で優先される支出は、イージスシステム搭載艦 ( Aegis system equipped vessel, ASEV) 2隻で、それぞれ26億ドルかかると予想されている。 コンピューター画像では、「まや」級(日本の最新型イージス護衛艦)と全体構成が似ているものの、新型艦はかなり大きくなる。また、レーダーは艦橋上部に格納され、喫水線よりはるか上空に設置されるため、水平線を長く見渡せるようになる。日本は、「まや」、「あたご」、「こんごう」各級のレーダーアレイをできるだけ高い位置に取り付けることを優先してきた。しかし、今回はさらに前進させる大きな特徴となる。 防衛省によると、新型ASEVは全長約620フィート、ビーム82フィート、標準排水量12,000トンになる。これに対し、「まや」クラスの設計は、全長557フィート強、ビーム約73フィート、標準排水量約8,200トンだ。一方、米海軍のタイコンデロガ級巡洋艦は、全長567フィート、ビーム55フィート、標準排水量約9,600トン。 サイズは、タイコンデロガ級が新しいASEV設計に近いが、それでもかなり小さい。Naval News報道によると、新型艦は米海軍アーレイ・バーク級フライトIII駆逐艦の1.7倍の大きさになると指摘している。 武装に関して言えば、新型ASEVは以前の検討よりはるかに幅広い能力を持つように計画されている。 同艦の兵器システムの中心は、さまざまな脅威に対する防空・弾道ミサイル防衛用のSM-3ブロックIIAとSM