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米航空戦力コンセプトの大きな変化:マルチロール無人機を一斉大量投入する新しいアプローチ

 

(U.S. Air Force Photo by: Master Sgt. Jeremy Lock) (Released)





 そう遠くない将来、アメリカの航空戦力は、少数の高性能な乗員付き機材から、数百万ドルのマルチロールUCAV(無人戦闘機)まで、圧倒的な無人システムへ劇的に変化するだろう。

 国防総省内では、何千機もの無人機を迅速に実戦配備する新たな構想が進行中であり、アメリカは今、数の優勢で平和を実現した第二次世界大戦時の方法論に戻ろうとしている。そのため米国防当局は、一般的にSFと見られてきたものの限界を押し広げ、戦争遂行能力を、急速に進歩し、AI化ロボットに委ねようとしている。

 キャスリーン・ヒックス国防副長官は今月初め、国防総省の「レプリケーター構想」を発表した。この構想は、今後2年以内に、空、陸、海で活動する「数千台」の低コスト無人機を実戦投入するのが目標だが、驚くべきことに、追加資金を要求していない。レプリケーターは、新しいプログラムというよりも、新しい哲学と考えた方がいいかもしれない。調達努力の新しい優先順位を、米空軍が長い間 「手頃な質量」と呼んできたものへと導く。

 「レプリケーターは新しいプログラムではない」とヒックスは説明する。「新たに官僚機構を作るわけでもないし、(2024年度に)新たな資金を要求するわけでもない。すべての問題に新たな資金が必要なわけではありません」。

 このコンセプトは、最新鋭戦闘機と一緒に戦闘を行える非常に高性能なCCA(Collaborative Combat Aircraft)、つまりAIを搭載した無人機を開発し、実戦投入する空軍の最近の取り組みと密接に関係しているように思えるが、フランク・ケンドール空軍長官は、CCAはレプリケーター構想の一部ではないとすぐに指摘した。

 レプリケーターが、それぞれ数年の賞味期限しかない安価なドローンを大量に実戦投入することを目指しているのに対し、CCAプログラムは、モジュール式ペイロードと少なくともある程度のステルス性を備えた極めて高性能なUCAVの実戦投入を目指しているためなのはほぼ間違いない。言い換えれば、CCAプログラムはレプリケーターよりはるかに高価なプラットフォームの実用化を目指している。しかし、双方の取り組みに共通しているのは、マンパワーからの脱却だ。

 実際のところ、この移行はレプリケーターの有無にかかわらず、すでに進行中なのだ。


米軍はここ数十年にわたって縮小の一途

(国防総省の資産を利用してアレックス・ホリングスが作成したグラフィック)


 巨額の国防費を投じているにもかかわらず、アメリカの軍艦、戦闘機などプラットフォーム数は、数十年着実に減少の一途だ。これは、より少ないプラットフォームで複数の役割を果たすことを可能にする、テクノロジーの急速な進歩によるところが大きい。戦術機ほどそれが顕著なものはない。

 例えば、アメリカの空母の飛行甲板では、第二次世界大戦の終結以来、機体の急速な統合が見られ、専用の爆撃機、攻撃機、偵察機などが、幅広い能力を持つ戦闘機に置き換えられた。今日、海軍の主要な電子攻撃機であるEA-18Gグラウラーでさえ、F/A-18スーパーホーネットと機体を共有し、自衛用の空対空ミサイルを搭載しているため、基本的には戦闘機である。

 アメリカは、航空戦でのマルチロール・アプローチにより、これまでで最も先進的で幅広い能力を持つ戦術機の実戦配備に集中することができた。これが、ここ数十年の非対称紛争を通じて、戦力投射で極めて費用対効果の高いアプローチであったことは否定しないが、ハイエンドの戦いでは問題が生じる。どんなにマルチロールな航空機であっても、一度に一箇所にしか配置できない。しかも、これまで以上にプラットフォーム数が少なくなっているため、最新の戦闘機を一機失えば、過去の時代よりもはるかに大きな損失となる。

 海兵隊飛行士のデニス・サンターレと海軍退役軍人のクリス・トロストが今年初め、オリバー・ワイマン(コンサルタント会社)に寄稿したように、「優れた技術は、米軍が歴史的に戦争を抑止し、戦い、勝利するため活用してきた優位性である。しかし、敵を撃退するのに役立ってきたのは高度兵器だけではない。強さは、敵を圧倒できる戦闘力を結集する能力にも依存してきた」。

 政府説明責任局GAOの2018年報告書によれば、ステルス戦闘機の空母搭載型F-35Cを1機建造するには、合わせて60,121時間という途方もない工数が必要だ。逆に、第二次世界大戦中の艦載機F4Uコルセア戦闘機20機は24万時間で製造できたと報告されており、空母戦闘機1機あたり約1万2000時間という計算になる。言い換えれば、現代の空母戦闘機の代替には、80年前の約5倍の工数がかかるということだ。

 第二次世界大戦末期には、アメリカはあらゆる種類の軍用機を30万機近く運用していたが、今日ではその数は14,000機以下に減少している。

 アメリカの最新のマルチロール戦闘機が提供する幅広い能力を考えれば、この格差は確かに理にかなっている。アメリカのプラットフォームは驚くほど高性能かもしれないが、非常に高価で、交換が難しく、数が少なすぎるため、互角戦力の大国との大規模紛争に耐えることができない。さらに、飛行士や乗組員の潜在的な損失や、アメリカの最新鋭システムにおける即応性についての長年の懸念以前の問題である。

 解決策は、比較的安価な乗員付き航空機を迅速に配備し、それらのプラットフォームやパイロットが大量に失われることを受け入れるという、旧来型のアプローチに完全に戻ることではない。その代わりに、アンクルサムは今、ドクトリンの融合を模索している。来るべきNGAD次世代航空優勢やF/A-XX戦闘機のような近代的で先進的なプラットフォームと、アメリカの予算や生産インフラを圧迫することなく紛失したり交換できる、安価ながら専門的なドローンを大量に組み合わせることだ。


F-35、F-22と飛ぶクレイトスXQ-58Aバルキリー(米空軍撮影)


 空軍はここ何年もの間、戦闘で高いリスクを引き受けるのに十分安価なプラットフォームを表現するのに、attritableという言葉を使ってきた。しかし、言葉の選択に不満が残るとしても、このコンセプト自体が短長期的に、米国に大きな能力の飛躍をもたらす可能性がある。

 このコンセプトは、クレイトスXQ-58Aヴァルキリーのようなプラットフォームで具現化される。同UCAVは、高度45,000フィート、飛行距離3,000海里(約3,450マイル)まで亜音速で飛行しながら、600ポンドの内部ペイロードを搭載できる低コストかつ低観測性のUCAVである。バルキリーは確かに強力だが、最も印象的なのはそのコストだ。最も高性能な最上位機種のヴァルキリーは、1機あたりわずか650万ドルで、B-21レイダーの100分の1以下、F-35の10分の1以下と予測されている。

実際、XQ-58Aバルキリー1機のコストは、アメリカの戦闘機が敵の防空レーダー・アレイを破壊するために使用するAGM-88G対レーダー・ミサイル1発よりもわずかに高いだけだ。そして、ミサイルが一度しか使えないことは言うまでもない。クレイトスは、受注が50体を超えた場合、コストはバルキリー1機あたり400万ドル程度に抑えられる可能性があると公言しており、生産が100機以上になれば、単価は200万ドルまで下がる可能性があるという。


XQ-58Aヴァルキリー(左)は、AGM-88C対レーダーミサイル(右)と同程度の単価となる。(米空軍写真)


 そうなると、低観測性UCAVは、アメリカのキネティック外交の象徴であるトマホーク巡航ミサイルと、経済的立場で対等になる。

 「攻撃可能な航空機」と呼ばれるカテゴリー/クラスは、航空機が永遠に使用する想定でなく、UCAVによる手頃な価格の客観的解決策を意味している。このクラスは、能力対コストと寿命の最適化を追求している。

 しかし、ヴァルキリーの費用対効果が高いことはさておき、はるかに安い装備も出てくる。例えば昨年、クレイトスはMQM-178 FirejetベースのAir Wolfを発表した。当初は空対空ミサイルや地対空ミサイルの標的用無人機だったが、センサーの到達範囲を広げ、自分で目標を攻撃するSwitchblade loitering munitionsを配備するなど、戦場でのさまざまな役割についてテストが行われている。

 1機約45万ドルという低価格のUCAVは、空気圧式カタパルトで発射されるため、地上や艦船搭載のランチャーなどロジスティクス上の負担が非常に小さい。

 X-61Aグレムリンのような他の取り組みは、C-130ハーキュリーズ含む貨物機が展開・回収する設計だが、手頃な質量へのこの新しいアプローチに関するすべてが再利用可能というわけではない。


ラピッド・ドラゴン

 国防総省は現在、低コストで再利用可能な戦闘プラットフォームに重点を置いているが、その他取り組みとしては、コストを削減し、大きな戦場効果をもたらすため、既存型弾薬を配備する新方法を開発することがある。もちろん、ここで効果とは量を指す。

 こうした努力の最たるものが、空軍研究本部AFRLのラピッド・ドラゴン・プログラムであり、C-130やC-17のような貨物機に長距離巡航ミサイルや対艦ミサイルを何十発も配備できるようにすることを目指している。ラピッド・ドラゴンには、モジュール式でパレット化された弾薬システムが含まれており、C-130では1パレットあたり6発、大型のC-17では1パレットあたり9発のミサイルを搭載できる。パレットはもともとAGM-158 Joint Air to Surface Stand-off Missile (JASSM)を搭載するため設計されたが、より射程の長いJASMM-ERやAGM-158C Long Range Anti-Ship Missileも配備できるのは当然である。

 パレットはその他空中投下と同じように機体後部から繰り出される。一旦展開されると、パラシュートが開きパレットを安定させてから、搭載された制御システムがミサイルを発射し、1,100ポンドの炸裂弾頭を陸上または海上の標的に500マイル以上(潜在的には1,000マイル以上)の移動を開始する。

 昨年12月、米空軍のA-10サンダーボルトIIがADM-160ミニチュア空中発射デコイ(MALD)を武器庫に組み込むことで、敵の防空を圧倒するこの新しいアプローチの訓練を開始した。A-10はこの便利なデコイを16個搭載することができ、はるかに大きなB-52ストラトフォートレスと肩を並べる。

 長さ9フィート、重さ300ポンドのMALDはミサイルのように見えるが、爆発物の代わりにSignature Augmentation Subsystem(SAS)を搭載し、米軍のあらゆる航空機のレーダー・リターンをブロードキャストすることで、敵の防空体制を偽装し、近くのミサイルや航空機ではなくMALDを標的にさせる。最新のADM-160C MALD-Jには、CERBERUSという名称で開発されたモジュール式の電子戦能力も含まれている。   CERBERUSは単なるレーダー・ジャマー以上のもので、1分以内に交換できる電子戦(EW)ペイロードを提供し、戦場の状況に合わせたEW攻撃を可能にする。


2022年11月4日、グアムのアンダーセン空軍基地で、ミニチュア空中発射デコイMALDを搭載した第23飛行隊A-10CサンダーボルトII。MALDは敵防空システムを無効にし、以前は脆弱だった航空機を激しく争われる作戦環境で活動可能にする。(米空軍撮影:二等軍曹ハンナ・マローン)


 言い換えれば、小型かつ消耗品のMALD-Jは、敵の防空システムを欺き、あらゆる種類の航空機が飛来していると思わせることが可能であり、早期警戒レーダーや照準レーダーアレイを妨害し、防衛軍の問題を複雑にする。

 航続距離は500マイルを超え、さらに高性能な新型MALD-Xも開発中で、他の航空機や兵器システムの効果を大幅に強化することができる。また、単価は約32万2000ドルで、銀行を破綻させることなく大量に活用できるほど安価である。

 仮定の使用例として、この2つの取り組みだけで、中国が台湾に侵攻した場合、ごく少数のA-10とC-17貨物機で、大量のデコイ、ジャマー、火力を展開できる。中国軍艦が台湾海峡の100マイルを越えて軍隊を輸送しようとしているとき、4機のC-17と4機のA-10で64個の妨害デコイと180発の長距離対艦ミサイルを500マイル離れた地点から発射できる。


安価でなければ、モジュール式が良い

ドローンと一緒に飛行するF-35の米空軍レンダリング画像。


もちろん、このような低コストの量に重点を置いても、アメリカの先進的な(そして非常に高価な)プラットフォームへの親和性は変わらない。今後数年間で登場する最も高価な無人機プラットフォームは、ほぼ間違いなく、アメリカのトップクラスの戦闘機と一緒に飛行するAI対応の無人機ウィングマンをめざす協調型戦闘航空機(CCA)から発展していくだろう。

 こうしたドローンは各種ペイロードを搭載し、空軍のNGAD、海軍のF/A-XX戦闘機、そして間もなく登場するブロック4のF-35のような先進的な戦闘機からヒントを得る。これらのドローンは、前方に飛び出し、敵防御を妨害する電子戦装置を搭載し、有人戦闘機に代わり空対地、空対空の弾薬を配備し、有人戦闘機のセンサーの有効範囲を拡大する。

 現在、多くの企業がCCA事業をめぐって競争中で、これらの取り組みの多くは秘密のベールに包まれたままだ。このUCAVは、一般の戦闘機と同じように運用され、航続距離は2,000海里(2,300マイル以上)を超える。


MQ-28 ゴースト・バット(ボーイング)


 他のCCAプラットフォームと同様に、MQ-28はモジュール式のペイロードを搭載し、迅速に交換できる設計だ。この能力により、現場指揮官はUCAVをどのように活用するのがベストなのか、より柔軟に決定することができるが、より重要なのは、新技術が登場した際に、迅速なアップデートとアップグレードを可能になることだ。

 間違いなく、この試みで最も重要なのは、これらの航空機を操作する人工知能である。米空軍はすでに、この役割のため複数のAIエージェントの開発に懸命に取り組んでおり、X-62Aと名付けられた特別改造されたF-16は、昨年12月、AIが操縦し初の空戦演習を終えた。今年、このコンセプトをさらに成熟させるため、空軍のプロジェクトVENOMの一環として、さらに6機の完全戦闘仕様のF-16がAIパイロットに対応する改造を受けている。

 AI搭載型F-16は、人間のパイロットを乗せてさまざまな演習や戦闘シミュレーションを行い、人工知能が人間のオペレーターから直接、複雑さを増す航空タスクの最適な管理方法を学ぶ。


未来はドローンかもしれないが、パイロットが消えることはない


 AIと自動化の急速な進歩や、国防総省が低コストの戦闘用ドローンに再び焦点を当てているにもかかわらず、人間パイロットは今後何年もアメリカの空戦作戦で不可欠な役割を果たすだろう。最も先進的なAI対応プラットフォームでさえ、近くの戦闘機の人間のパイロットが効果的に操作する設計だ。これらのドローンは自律型戦闘機というよりも、翼下に搭載されるセンサーポッドと同じように考えた方が適切かもしれない。結局のところ、これらのプログラム、システム、プラットフォームは、戦闘機そのものの代わりとしてではなく、現代の戦闘機の手にある兵器として機能するように設計されている。

 しかし、米国は長い間、技術を戦力増強剤として利用してきたが、こうした新たな取り組みによって、ようやくこの言葉を文字通りの意味で使うことができるようになる。

 第二次世界大戦との比較に戻れば、B-29スーパーフォートレス1機の運用に10~14人の乗組員が必要だった。そう遠くない将来、この比率は覆され、たった1人か2人が5台、10台、あるいはそれ以上のプラットフォームを同時にコントロールするようになるだろう。■


Airpower en masse: America's new approach to warfare | Sandboxx


  • BY ALEX HOLLINGS

  • SEPTEMBER 21, 2023


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