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縁の下の力持ち? 不気味なAC-130はアフガニスタンで酷使されている


スプーキーとは不気味な愛称ですが、暗闇の上空からいきなり105ミリ砲の攻撃を食らうのは大変恐ろしいことなのでしょう。ただこの機の運用には完全な航空優勢の確保が条件ですね。また機体整備が大変な状況が読み取れますが、火砲による振動も大きな影響なのでしょうか。19世紀の戦列艦が空を飛んでいるような存在ですね。

War Is BoringWe go to war so you don’t have to

In Less Than a Year, U.S. Air Force Gunships Flew Nearly 4,000 Hours in Combat
by JOSEPH TREVITHICK
米空軍の戦闘力というと高速で飛ぶF-15やF-16戦闘機、強力な威力を発揮するA-10対地攻撃機、B-1やB-52の大型爆撃機に注目が集まる。だが恐ろしい効果を上げているAC-130ガンシップが取り上げられることはきわめて少ない。
  1. 重武装AC-130が投入されるのは隠密作戦が多く、地上特殊部隊と連携するため空軍も同機の活動を詳述するこのは稀だ。だがこの特殊用途機が世界各地で大きく貢献しているのも事実だ。
  2. 2013年11月から翌年6月までだけでも第四特殊作戦飛行隊所属のAC-130UスプーキーII各機は合計4千時間も戦闘任務に投入されたと公式空軍記録にある。合計7機の海外展開は延べ1,175日になっている。
  3. War Is Boringはこの度、情報公開法により空軍年次報告の写しを入手したがかなりの部分が削除されている。
  4. AC-130導入はヴィエトナム戦争時点に遡る。U型が1995年までに導入された。C-130輸送機を改造し、火器、装甲、センサーを搭載。U型は25ミリガトリング砲、40ミリ銃、大型105ミリ迫撃砲を機体左側から押し出して運用する。強力な暗視装置、レーダーその他で敵を探知する。通常は13名で運用する。
  5. 第四特殊作戦飛行隊はフロリダ州ハールバートフィールド基地に駐留するが、2013年から2014年にかけて所属機がどこに展開されたのかは読み取れなかった。
  6. 「2013年11月にAC-130Uガンシップ7機が世界各地の戦闘地帯で支援にあたった」と空軍報告にある。「2014年5月から6月にかけて、残る機材が...ハールバート・フィールドに帰還した」
  7. 検閲でミッション内容が黒塗りされている。また2014年度の飛行時間を説明する表では作戦名称や通称も見えなくなっている。
上二枚、第四特殊作戦飛行隊所属のAC-130ガンシップ。U.S. Air Force photos
  1. ただし同機はアフガニスタン上空のミッションに主に投入されているようだ。米軍がイラク国内のイスラム国勢力を集中的に空爆し始めた2014年8月までに各機は帰国している。
  2. 空軍はAC-130を2001年からタリバン、アルカイダ戦闘員を追うエリート特殊部隊と連携する形でアフガニスタンに繰り返し派遣している。地上部隊支援には最適の機材で地方部では無害な住民の巻き添え死亡は起こりにくい。
  3. 指定空域に達すると機体は円形を描く周回飛行を開始する。これで機体は安定し、火砲を標的に正しく照準できる。
  4. さらに空軍は高度なまで正確な火砲集中で建物や車両を粉砕し特定個人を殺害する戦術を編み出している。2013年には旧型AC-130Hが第16特殊作戦飛行隊からアフガニスタンへ投入されていることが別の報告書で判明した。
  5. 第四特殊作戦飛行隊が2013年11月に引き継いたようだ。その翌月に第16飛行隊のガンシップ各機はニューメキシコ州キャノン空軍基地に帰還している。
  6. 過酷な日程のため同隊の戦闘力に影響が出たことが読み取れる。四ヶ月におよぶ投入で、AC-130Uのうち戦闘体制にある機材は2014年3月までに半数までに減ってしまった。
  7. 同月に第四飛行隊のガンシップの残りの機材は「戦闘能力欠如」状態になっている。同隊は6機を飛行可能状態とし、3機の予備機材をハールバートに温存している。7機目のAC-130Uは海外派遣されたが戦闘投入はわずか11日だった。搭載装備の故障で本国に送還されたようだ。
  8. 第一特殊作戦航空機保守隊が残る6機を海外で飛行可能に保つため奮闘している。同隊は「AC-130Uガンシップの投入時に必ず点検整備を行った」と2014年度報告にある。「投入機材では同隊隊員がミッション実施可能状態を80から90台に維持した」
  9. 2014年6月8日に第四飛行隊のAC-130で最後の機がハールバートに着陸した。同機は200日に及び敵戦闘員を攻撃していた。
バッドオーメンの愛称がついたAC-130Uは武装等装備を撤去して廃棄機材保管施設へ向かった。 U.S. Air Force photo
  1. ただゆっくりする暇はなかった。2015年10月に再びアフガニスタンへ飛んでいる。
  2. 2015年10月3日には一連の失態でスプーキーII一機が誤って国境なき医師団の病院をアフガニスタンのクンドゥズで攻撃している。人道援助機関の発表では少なくとも42名が死亡しており、うち13名が医療従事者だった。
  3. ペンタゴンは同事件を調査し、武力紛争法に違反したと結論を下した。空軍は該当機の乗員を譴責処分したが刑事訴追していない。
  4. この事件があっても同機が主役の座を降りることはなかった。2015年11月にはシリアでAC-130部隊がタンクローリー車列を壊滅させており、第四飛行隊の機材も動員されていたはずだ。イスラム国は戦費調達のため原油闇市場を活用していた。
  5. 2015年9月21日にはAC-130Uの一機ニックネーム、バッドオーメンが退役し、最新型のAC-130Jの導入が始まった。バッドオーメン機は2013-2014年に戦闘投入されたベテラン機材のひとつだ。
  6. これに続きスプーキー各機は新型機に更改され2018年に完了する。第四飛行隊の実績が一つの指標で、次世代のガンシップも相当の活躍をするだろう。■

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