中国経済がいつまでフィクションを維持できるのか、世界にも看過できない問題です。悪いことは隠す姿勢ではいつまでも進歩がありません。ただその過程で世界各国も道連れになるのは困りものです。経済が不調になっても軍事拡張が可能なのか、2020年代の中国は大変な事態に陥りそうです。
China ‘Likely’ To Seek More Foreign Bases; Troubling Debt Cited By US-China Commission
WASHINGTON: 米中委員会がまとめた議会あて年次報告書を読めば世界の行く末が心配になることうけあいだ。
経済成長の裏で中国は戦略を大規模に変化させている。中国への最大の脅威は国内企業の莫大な債務であり、これは世界経済も看過できない。
報告書では「債務急増で中国国内の金融市場が不安定になれば世界市場へ影響が広がる....企業内債務はGDPの169パーセント相当に急増しており、経済成長が今後も維持できるか疑問になってきた。国際金融基金は企業債務急増は『深刻かつ拡大する問題で解決が直ちに必要』と指摘しており、企業向け貸付の不良債権化による損失はGDP比7パーセントにのぼる。
もうひとつ気になる問題がある。同委員会報告では「中国は今後も海外軍事施設を確保する動きを止めておらず、ジブチで建設が始まっているが、同様の施設を確保して作戦実施の幅を広げようとするだろう」としている。モルディブ諸島にも軍事施設を設置する動きがある。
軍事基地が先なのかグローバル規模での国益の追求が先なのかの議論があるが、報告書は簡潔にこの疑問に答えている。
「中国が海外軍事プレゼンスをふやそうとしているのは軍事力を行使してまで海外権益の拡大を守るためである。中国の海外軍事安全保障活動は今後も拡大し、中国国民の海外居住の増加に呼応させる、また、経済活動の海外展開で国益を追求する一環となる」
報告書が注目するのは人民解放軍が「海外で活動を増加させる動きを示している。2016年に中国は第二十四次海賊対策部隊をアデン湾に派遣し、国連平和維持活動への貢献を拡大すると発表。さらに人道救援活動、災害救助活動も拡大し、ネパール地震、マレーシア航空MH370便事故の案件が一例だ」ことで、「さらに海外諸国と共同訓練も充実させている。2015年以降だけでも二国間あるいは多国間演習を11回実施している。軍用装備品の海外販売も急増しており2011年から2015年にかけて中国の武器輸出は世界三番目の規模と米国、ロシアに次ぐ存在になっている」とある。
米中間の軍事関係について同報告書では両国が「意味のある協力関係を2016年模索し、一部問題での緊張が先行きへの不安要因となっている」と南シナ海はじめ緊張要因を暗示している。
China’s Y-20 aircraft
中国のグローバルなプレゼンスを裏付けるのが軍事力だ。整備中の「兵力投射手段として陸海空のミッションに投入」されそうなものとして以下を列挙している。
- J-20多用途ステルスジェット戦闘機の初飛行隊は2016年末に編成
- 空母二号艦は「2016年8月時点でほぼ完成
- フリゲート、駆逐艦、揚陸艦の就役が続行中
- 重要なのがY-20大型輸送機で初号機が作戦投入可能になった.
その他中国による諜報活動他の問題について同報告書を参照されたい。http://www.uscc.gov/Annual_Reports/2016-annual-report-congress
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