週末に気になるニュースが入ってきました。北朝鮮が言っているような弾道ミサイルの水中発射の事実は確認されていませんが、本当なら大変なことです。ひきつづき注視していく必要がありますね。国連制裁や日本独自の制裁など関係ないのですね。
N. Korea Test-fires Submarine-launched Ballistic Missile
Agence France-Presse12:45 p.m. EDT May 10, 2015
SEOUL, South Korea — 北朝鮮が5月9日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)実験に成功したと発表した。生存性の高い核第二撃能力につながる技術である。
- 最高指導者の金正恩 Kim Jong-Unが試射を自ら査察し、「世界級の戦略兵器」だと新開発ミサイルを評したと国営通信社朝鮮通信KCNAが伝えている。
- ただし今回のSLBMテストは確認されていない。SLBM試射は北朝鮮に弾道ミサイル技術の使用を禁じた国連制裁に違反する。
- SLBM技術を実用化した場合は北朝鮮の核脅威は新段階に移り、朝鮮半島から遠隔地への攻撃能力や、核攻撃を受けた際の報復力となる。
- 今年早々の衛星画像によれば北朝鮮潜水艦の司令塔に二発の垂直発射管が米分析で確認されている。弾道ミサイルあるいは巡航ミサイル運用の想定だ。
- 北朝鮮の潜水艦部隊で一部の艦に水中発射型ミサイルを搭載する試験を行っていると以前から見られていた。
- 韓国国防省は昨年9月に情報分析結果から北朝鮮が潜水艦用垂直発射管を開発中と発表があり、ゴルフ級潜水艦(排水量3,000トン)を改装し中距離弾道ミサイルの運用をねらっているとしていた。
- ジョンズ・ホプキンズ大の米韓研究所も同様の分析結果が出したがSLBM技術には非常に高額な予算が必要で、開発に「数ヶ年」が必要としていた。
- 「北朝鮮が言うとおりなら、予測よりはるかに早く実現したことになる」と国際危機研究所International Crisis Group (ソウル)の朝鮮専門家ダン・ピンクストンDan Pinkstonは言う。「SLBM能力が整備されると北朝鮮の報復能力の信頼度が高まりますが、海外情報分析を待ちたいと思います」.
- 上記朝鮮通信によれば潜水艦は発射深度から発射命令を待ってミサイル発射をしたという。ミサイルは空中に飛んだと通信社は伝える。
- 報道ではミサイルの大きさ、射程距離を伝えないばかりか、発射地点、発射時間も不明だ。
- ミサイル側面の赤字は"bukgeungsong"と書いてあるようで「北星」あるいは「北極星」(ポラリス)の意味だ。
- ただし北朝鮮は軍事関連画像を改ざんすることがあり、今回の配信写真も真偽を直ちに確認できない。
- 今回のテストは2012年の人工衛星打ち上げと同等の「おおいなる成功」だと金正恩が述べている。衛星打ち上げは弾道ミサイルテストの偽装だと国際社会から非難され、国連による制裁強化につながった。
- 北朝鮮が弾道ミサイル開発を進めているのは疑いはないが、どこまで開発が進んでいるかで専門家の意見は二分化されている。
- 再突入技術の実験は行っていないが大陸間弾道弾で必要となる技術だ。核弾頭の小型化技術でも意見がわかれている。■
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