さすが悠久の時間の国、インドの建造計画ははゆっくりとしていますが、インド洋でインドががんばってくれればアジア太平洋の各国(中国除く)のエネルギー供給、通商で大いに頼りになる存在になりますね。米国以外に日本や豪州との協力関係も進むでしょう。一方、中国には目の上のたんこぶのような存在となり、中国自身の艦隊運用の活発化やスリランカ、パキスタンでの母港確保、更にはインドの仇敵パキスタンは潜水艦部隊整備で対抗すべく中国への依存を高めるでしょうから、インド洋をめぐる安全保障の地図はこれから大きく変わりそうです。その中で「利益線」を意識してどう動くべきかを日本は考えたら良いと思います。
India Will Relaunch First Domestic Carrier Vikrant Next Week, More Money Approved for Second Carrier
By: Sam LaGrone
May 21, 2015 11:55 AM
インド初の国産空母ヴィクラントの初回進水式(2013年)
大幅に建造が遅れていたインドの国産空母が来週再進水式に臨むが、ナレンドラ・モディ首相は国産二番艦の建造予算増額を承認したと現地報道が伝えている。.
- INSヴィクラントVikrant (排水量4万トン)は5月28日にコチン造船所の乾ドックを出る。初回進水式は2013年に執り行われている。
- 建造に苦労したヴィクラントの完成は大幅に遅れた。コチン造船所への契約交付は2005年で、建造は5年遅れ、40億ドルも予算超過したといわれる。
- だが2014年に建造のピッチが上がったのはモディ首相が31億ドルを追加注入する案を承認したためだ。
- モディ政権は国産空母建造を強く支援しており、中国の拡張傾向への対抗策として期待している伝えられる。中国はソ連時代の遼寧(旧ヴァリャーグ)を取得しているが、国産空母数隻を建造中と言われる。インドにはロシア製の空母 INS ヴィクラマディティヤVikramaditya (旧バクー)がある。
- モディ政権は50億ドルを別に確保しており、国産空母第二期建造計画としてINSヴィシャル Vishal を開発するとの現地報道がある。
- ヴィシャルは排水量6万5千トンの計画で原子力推進ならびにカタパルト発進システムを導入し、現行のMiG-29Kより大型の機材の運用が可能になる。.
- ヴィクラントや現行のヴィクラマーディティヤ、艦齢50年のINSヴィラートViraat(旧英海軍ハーミーズ)はともに通常動力で航空機発進は簡素な短距離離陸方式で回収は拘束フックというSTOBAR方式を採用し艦首の「スキージャンプ」が特徴だ。
- インドが関心を示すジェネラル・アトミックスの電磁航空機発進システム(EMALS)は米海軍の新型原子力空母ジェラルド・R・フォードに搭載されている。.
- 米印両国は空母関連技術の共同開発拡大で協力すると発表している。また両国は今年1月の合意内容として空母関連技術を共有する可能性を模索しあらたに作業部会を発足させる。
- 最新の予定ではヴィクラントが稼働開始するのは2018年、より複雑なヴィシャルは早くて2033年となっている。なお、INSヴィラートは来年退役する。■
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