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中国フリゲート艦が黒海へ入る>ロシアへの販売が目的?


ロシア海軍艦艇の建造ペースが遅いことは知っていましたが、ここまで深刻なのでしょうか。また中ロの海軍艦艇でも装備品は相互運用ができる共通項が多いのでしょうか。考え方の違う艦艇を艦隊に導入することでロシア海軍が却って困る事態にならないのでしょうか。夫、ちょっと気が早すぎました。まだ中国艦艇を正式にロシアが導入すると決めたわけではありませんでした。中国のねらいはロシアへの売却よりも他の途上国への販売促進にあるのでしょうね。

Two Chinese Warships Enter Black Sea, Reports Link Visit to Possible Chinese Frigate Sale to Russia

By: Sam LaGrone
May 5, 2015 1:38 PM

Chinese frigate 547 Linyi passing through Bosphorus on May 4, 2015. Photo by Nurderen Özbek via Bosphorus Naval News
中国のフリゲート艦Liny i臨沂がボスポラス海峡を5月4日に通過し黒海に入った。
Photo by Nurderen Özbek via Bosphorus Naval News

人民解放軍海軍(PLAN)の誘導ミサイルフリゲート艦2隻が5月4日に黒海に入った。USNI Newsがボスポラス海峡を通過する両艦の画像を入手した。

  1. 二隻の目的地はノボロシスクで習近平 Xi Jinping 主席が第二次大戦ヨーロッパ戦勝記念式典でモスクワ入りする前に到着するとロシア国営通信が報じている。
  2. 二艦はタイプ54AJiangkai II 江凱II型フリゲート艦(各4,000トン)のLinyi臨沂とWeifang濰坊でロシアとの初の地中海共同訓練に5月に参加すると発表があったばかりだ。
  3. 江凱II型フリゲート艦はともに北方艦隊所属でこれに艦隊給油艦が海賊対策についているアデン湾から派遣される。
  4. これとは別に台湾紙China Timesは艦艇派遣には江凱II型の売り込みを狙う意図があるとロシアの国防専門家アレキサンダー・モヅゴヴォイAlexander Mozgovoy の解説を引用している。
Chinese frigate Weifang crossing into the Black Sea on May 4, 2015. Photo by Nurderen Özbek via Bosphorus Naval News
中国フリゲート艦Weifang 濰坊が黒海に入ろうとしている。5月4日 Photo by Nurderen Özbek via Bosphorus Naval News

  1. モズゴヴォイの解説では江凱II型の購入はロシアでフリゲート艦の老朽化が進む中で国産のセルゲイ・ゴルシコフ(プロジェクト22350、排水量4,500トン)が実戦化するまでのつなぎの意味があるという。
  2. 中国にとってはロシアから受注を取れれば、武器輸出に弾みがつく。中国はフリゲート三隻をアルジェリアへ、ミサイル防空システムをトルコへ、無人航空機をアフリカへ販売するのに成功しているとストックホルム国際平和研究所がまとめている。
  3. 潜水艦建造ではロシアは米国に次ぐ実力があるとみられるが、水上艦の建造能力は冷戦終結後に大きく低下している。.
  4. 例としてセルゲイ・ゴルシコフ級一号艦の就役では建造開始から足掛け7年をかけている。
  5. 海軍専門家エリック・ワーサイムは中国製艦船の購入はロシアが自国の建造能力の不足を認めることになると指摘する。
  6. 「ロシアの建艦能力が話題になるだろう。小国海軍でも自国で建造できる国がある。誘導ミサイルフリゲートでも例がある」と指摘するワーサイム(米海軍協会編世界の戦闘艦船の著者)は「導入が実現すればロシア造船産業の面目がつぶれる事態だ」と言い切る。■

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