スキップしてメイン コンテンツに移動

★LRS-BあらためB-3はこんな機体になる



LRS-BはB-3と呼ばれるようです。B-3に期待される役割は今までの爆撃機から相当の乖離があるようです。-Bでない機体も早く見たいですね。

What The B-3 Bomber Should Be

By ROBBIN LAIRD on May 12, 2015 at 10:08 AM


Northrop Grumman Long Range Strike Bomber concept LRSBノースロップ・グラマンのLRS-B構想図 
米空軍には前身の陸軍航空隊時代から爆撃機運用で長い実績がある。B-17空の要塞は誕生時こそ物議を呼んだが、ヨーロッパ大陸がナチ・ドイツに占領されると真価を発揮した。
  1. だがB-17への道は平坦でなかった。戦前には戦闘機パイロットと爆撃機支持派の意見が対立し優劣を争った。爆撃機は残ったが、代償も大きかった。B-17は護衛なしでナチ占領地へ飛び、搭乗員多数が死亡した。その後長距離護衛戦闘機が投入されると爆撃機と協調して戦った。
  2. 太平洋戦線に投入さたB-29はは冷戦時代各機種の先駆けとなり、B-52が登場する。空軍爆撃機は「戦略」機材として核三本柱の中核になった。ベトナム戦争では通常型戦闘で効果を発揮し、大量爆弾投下能力が高く評価された。
  3. B-52は今日でも現役だが、B-1とB-2が加わり、B-52が登場した時代では想像もつかない用途に投入されている。現在の爆撃機は近接航空支援含む戦術用途に使用され、精密誘導爆弾やセンサー類により正確に目標に投下できる。
  4. これから登場する長距離打撃爆撃機はB-3と呼称され、戦術・戦略爆撃の定義が変わる時代に生まれる機体となる。
lockheed boeing long range strike bomberボーイング=ロッキードのLRSB構想図
  1. 新型爆撃機には飛躍的な新性能機ではなくB-2の技術を流用するが、単なるB-2後継機ではない。それはオスプレイがCH-46ヘリコプターの後継機種ではないのと同じだ。
  2. B-3はボーイング=ロッキード共同事業あるいはノースロップ・グラマンのいずれかが生産することになるが、空の戦闘で革命的な変化が進むさなかで実戦化される。航空戦力は21世紀のすべての戦場で効果の実現手段となっている。F-35が各国に導入されれば、空軍力の再定義につながり、攻撃・防御をともに効果的に実施する体制が米国及び同盟国で成立し、広範囲の脅威に対応できる。
  3. 最新機はF-35のように情報ネットワークを形成し、単機も全体の一部として運用可能となり、攻撃と防御を同時に実施できる。これが可能となったのはC5ISR(指揮・統制、通信、情報処理、戦闘システム、情報収集監視偵察機能)によるところが大である。
  4. B-3は単に爆弾搭載量を増やし、長距離を飛び戦略ミッションをこなすだけの機体ではない。同機は航空戦闘部隊の効果を増幅する機体だ。航続距離とペイロードは基本性能として重要だが同時に新設計のステルスが効果を上げる。だがそれはまだ基礎部分に過ぎない。
    1. 第一に爆撃機には米国及び同盟国のF-35、無人機、その他ISR機材からのセンサー情報を活用する。第二にC2システムを搭載し戦闘中の各機に個別情報を提供する
    2. 第三に前方に投入される各機の戦闘管理を提供する
    3. 四番目に武器の進歩が加速化しており、各種兵装が多様な機種で利用可能となる。そこでB-3にはセンサー応用の攻撃能力も加えるが、必ずしも戦闘の第一陣に加わる必要はなく、最重要な機材ではなくても中核機材になるのは確かだ。.
    4. 第五にB-3は核兵器運搬用途以外に抑止機能を実現する。たとえば北朝鮮が核ミサイルを発射する前に時間的に効果のある攻撃を行う。
  5. 言い換えればB-3は航空戦力の新定義の一部となり、前方に配備するF-35の効果を引き上げる存在になる。また目標情報を提供し、センサーつき兵装を大量に投下し、核兵器の運用を夢見る新興国家に対する抑止手段となる。
  6. こうしてみるとB-17との共通点はほとんどなく、B-52に近いが、B-2ほどの強力な戦略機材ではない。長距離飛行し高い効果を実現させる。共同作戦や連合空軍部隊で利用されるだろう。
  7. 第五世代戦闘機やミサイル防衛体制が目標を探知すると、B-3が統合航空作戦の調整・統合機能を発揮できる。つまり同機のセンサー類、C2情報管理機能が不可欠になる。
  8. 攻撃・防御一体体制で中心となるのはS3革命である。つまり、センサー、ステルス、スピードの三要素により敵探知、破壊、対応を効果的に多数の脅威対象を相手に行うことだ。
  9. 航空部隊の中心となるB-3により米国は中国に対し優勢な立場を固める。戦闘情報管理機能を有する同機はこれまでなかった存在となる。同盟国と相互運用リンクでむすばれ、米本土や沿海部に展開する米軍部隊も情報を共有できる。米軍は同盟各国と共同作戦を高度な接続状態で実施する必要がある。B-3は必要なときに投入され同盟軍の戦力を増強する存在になる。
  10. 同機により21世紀の米国及び同盟国の空軍力を大きく向上させることが期待される。
筆者ロビン・レアードは国防コンサルタントでBreaking Defense 寄稿者のひとり。自身でSecond Life of Defenseウェブサイトを主宰。


コメント

ef さんの投稿…
B-3 ではなく B-21 に決まったようです。
https://twitter.com/AirForceAssoc/status/703222808688599040
moneyfreedom さんの投稿…
このコメントは投稿者によって削除されました。
moneyfreedom さんの投稿…
efさん コメントありがとうございます。さっそく朝一で速報を入れておきました。安直な呼称のようですが、米海軍も新時代の原潜として大いに期待したシーウルフ級にSSN-21とつけていましたから、そこは自由な裁量があるようです。

このブログの人気の投稿

★★★★北朝鮮ミサイルが中国衛星で誘導されている可能性

中国も北朝鮮関連では叩けば埃がどんどん出そうですね。北京が見切りをつければ平壌の現政権など簡単に転覆させるでしょうが、中国国内にある北朝鮮とのしがらみ(おそらく共産党内部の派閥争い)と東北部の軍の非合法ビジネスの問題があり、米国といったん話がついても実施が難しいのでしょう。そのうちにしびれを切らした米国が単独行動に出るかもしれません。
Record China Is North Korea Using China's Satellites to Guide Its Missiles? 北朝鮮は中国衛星を使ってミサイル誘導をしているのか
Peter J. Brown May 23, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/north-korea-using-chinas-satellites-guide-its-missiles-20810?page=show

北朝鮮がミサイル発射を繰り返し米本土を狙うICBM開発に走る中、ひとつ見落とされている点がある。ミサイルに衛星誘導を使っているのではないか。北朝鮮に衛星航法ネットワークはないため、中国衛星を利用しているとの観測がある。 2014年報道で北朝鮮技術者が中国国内で北斗Beidou衛星航法システムの運用を研修中とある。同年の別の記事で中国軍専門官から中国は北朝鮮による北斗の軍事利用を止められないと発言している。 北斗以外に北朝鮮の選択肢として米露両国のGPSがあり、ロシアはグロナスGlonasと呼んでいる。 「グロナスの可能性もありますが、ミサイル誘導に北斗を利用している可能性の方が高い」と小泉 悠(未来工学研究所特別研究員、ロシア安全保障問題)がメールで述べており、ロシアは北の核実験後に武器および軍事関連技術の北朝鮮向け禁輸措置を取っているがグロナスが対象かは不明と小泉は述べる。 北斗衛星群打ち上げは1994年に始まり、現在は東アジア以遠まで展開している。北斗は民生商業用途と軍用の両面で利用され、軍用では妨害を受けず正確にデータが利用できる。 北朝鮮が北斗の軍用機能を利用しているか不明だが、民生用機能で精密誘導兵器を運用しているとは考えにくい。というのは北斗の民生機能は日米韓の電子妨害に弱く有事の際に北朝鮮が利用するのは困難になるためだ。 「特別のチップならびに中国の協力がな…

★★★破損機材二機からF-15を再生したイスラエル空軍の実力に脱帽

すごい。やはり国家の存続がかかった緊張状態を毎日続けて70年になる国は違いますね。イスラエルを敵に回したくないものです。 Meet the Israel Air Force unit that frankensteined a totaled F-15F-15二機の使用可能部分をつなぎ合わせて一機再生してしまったイスラエル空軍 By: Barbara Opall-Rome, May 15, 2017 (Photo Credit: Photo by Heidi Levine) http://www.defensenews.com/articles/meet-the-israel-air-force-unit-that-frankensteined-a-totaled-f-15
TEL NOF AIR BASE, Israel – ボーイングやロッキード・マーティンなど米企業がさじをなげたことをイスラエル空軍第22補給処が普通にやりとげてしまった。 2011年の事故でボーイングが喪失扱いと断念したF-15Bアローヘッドが飛行再開している。来月で事故から6年になる。事故は離陸直後にペリカンを空気取り入れ口に吸ったことで大火災が発生した。乗員2名は緊急着陸に成功したが、機体後部は完全に焼け落ち修理不可能と判定された。 その後三年余り、機齢35年の同機の処遇で議論が続いていた。機体の前方部は無傷なのでコックピットとエイビオニクスは予備部品にすればよいという声が出た。そこに第22補給処が前方部分と20年間も「機体の墓場」に放置されたままの単座型F-15の後部と接合する提案をしてきた。 「その案が出たのでボーイングに実施可能か照会したが、答えは返ってきませんでした」と第22補給処の指揮官マキシム・オルガド中佐がDefense Newsに語っている。「再度同社に聞くと、冗談と思って真剣にしなかったと判明したのです」 第22補給処は事故機の前方部分と20年間も「機体の墓場」で放置されていた別の機体の後部を接合した。 Credit: Photo by Heidi Levine ボーイングは声明文で第22補給処との協力関係は40年続いており、イスラエル空軍F-15の即応体制維持の一助となっている「同部隊のプロ意識や能力の高さには敬意を払っており、教えられることもあり相互に恩恵が生まれている」と述べた。 第…

★★★イージスアショア導入でミサイル防衛体制強化を目指す日本

LEAH GARTON—MISSILE DEFENSE AGENCY

防衛大綱にまで記述している以上イージスアショアの導入は固いところです。が、文中に指摘あるように対外有償軍事援助=販売として許認可を持つのは米政府ですので、今後の米中関係など他の影響も考慮すべきでしょう。ただし、中国の反対意見は無視するとしても、中国が沖縄と同様に国内反対派に火をつけることのほうが怖い気がしますが。
Japan May Acquire Aegis Ashore To Defend Itself From North Korean Missiles日本がイージスアショア導入を検討中。北朝鮮ミサイル防衛を目指す。The system is especially well suited for Japan's strategic needs, but China would not be pleased with seeing it setup on Japanese shores.日本の戦略的ニーズにぴったりだが、導入されれば中国がたまっていないだろう。BY TYLER ROGOWAYMAY 5, 2017 http://www.thedrive.com/the-war-zone/10012/japan-may-acquire-aegis-ashore-to-defend-itself-from-north-korean-missiles
日本がイージスアショアミサイル防衛装備の導入で北朝鮮弾道ミサイル脅威に効果的対応が可能になるか検討を急いでいる。 THAAD導入も検討したがイージスアショアの有効距離が大きいことで日本の地理条件に合い戦略上の狙いにも合致すると判断した。またイージスアショアが日本のミサイル防衛能力装備の水上艦と相互運用性がありセンサー、発射装置、迎撃体、運用方法を共通化できることも好条件だ。 価格も問題だ。ジャパンタイムズは「THAAD一個部隊は1,250億円で全土防衛に6隊が必要だ。イージスアショアは800億円程度で二個編成で同じ面積をカバーできる」と伝えている。イージスアショアはPAC-3ペイトリオット部隊と陸上配備ミサイル防衛の二重構成とし、短距離、中距離弾道ミサイルが大気圏再突入後に迎撃する。 イージスアショアはルーマニアのデヴェセルに導入済みだ。AP 日本の地理条件…