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人口減少社会の日本は防衛力を今後も維持できるのか



マルクスを笑ってもマルサスを笑えません。人口統計は時限爆弾であり将来の姿を示し、レトリックで変えられない事実です。21世紀の日本がこのままだと将来は暗いと言わざるを得ません。防衛体制も現状維持ができなくなればチャンス到来と虎視眈々と準備する野蛮な国があらわれそうです。変化を受け入れるのが下手で先を見ることが不得手な日本人ですがここは再び国家百年の計で100年=3世代と決して予測不可能ではない範囲で考え、行動する=子どもを増やす必要があるのではないでしょうか。あるいは移民?これは抵抗が強いでしょう。
http://en.kremlin.ru/events/president/news/55008/photos/49342

 

Japan's Demographic Crisis Will Only Get Worse. Here's Why That's Bad News for America

日本の人口構成の危機は悪化の一途。米国にも悪い予測が立ちふさがる

The Japan of the future will have fewer resources, both in men and money, to devote to its defense and economy.未来の日本で防衛に投入できる人的資源、資金は減る一方になる。
July 19, 2017

  1. 先進国の将来の姿を知りたければ日本に注目すべきである。完全雇用がありながら日本の賃金水準は伸びず、GDP成長は最小限、低金利のまま政府の借金は高水準のままだ。一見すると矛盾に見えるこういった要素はどんな結果を生むのか。日本特有の問題なのかそれとも各国にも共通の症状になるのだろうか。
  2. 日本の場合は人口構成が大きな要素だ。日本は前例のない人口メルトダウンに直面しており2010年の128百万人でピークだったが、現在は126百万人で今後も減少する。現在の年率0.4パーセント減が2040年代には1.0パーセント減になると2050年の総人口は現在から23パーセント減となる。中世の伝染病による猛威を除くとここまで大きな人口減はだれも体験していない。さらに今世紀末には総人口は50百万人と最高時の4割になる。
  3. 65歳以上の人口は増えるが伸びが落ち着いていることが関心を呼ぶ。75歳以上人口は2020年代までは伸びる。最大の影響を受けそうなのが14歳未満および15歳から65歳のグループで後者は労働人口とされる。2017年から2050年までで14歳未満人口群は4割減になる。労働人口は同時期に34パーセント減となる。そうなると総人口の減少以上に労働人口の減少が加速する。
  4. GDP成長に労働人口減が足かせになる。生産性が伸びても労働人口減が相殺する。2050年のGDPは現状水準を超えないだろう。労働生産性は今後も年率1.4パーセントを維持するだろう。これ自体は問題ではない。だが労働者数が1.2パーセント減を続ける予測で2050年ごろにはさらに減少度を加速する。効率よく労働しても労働人口自体の減少で相殺されてしまうのが問題だ。
  5. そうなると日本のGDPは今後も停滞しそうだ。GDP減少は景気循環と別物で人口構成自体が原因になる。今後注目すべきは労働人口一人当たりGDP統計で日本経済の状態をGDP総額より正確に伝えてくれるはずだ。
  6. 日本には隠れた予備資源がある。高齢人口の雇用もその例で、GDP成長を後押ししそうだ。雇用率はわずかに伸びるが現状でもOECD標準で相当高い状態にある。ともにGDP成長予測を引き上げる効果があるが伸びは限定的だ。
  7. 人口構成が与える次の影響は国家予算だ。日本の国家債務はこの25年間でかなり増加している。労働人口ピークは1990年代で以後は減少中のためGDP成長は減少し、国内金利水準は低いままだ。一方で高齢人口が増え労働人口が減り、退職者が増え、低金利がさらに続く中で日本政府は容易に債務を増やせた。
  8. 日本の財政赤字が目立ち始めたのは1995年で今日まで続いている。債務総額がGDP比200パーセントを超えており、2025年に225パーセントとピークになる見込みだ。IMFでは債務÷GDP比60パーセントを堅実財政の上限と見ているが、日本はこの基準を20年前に超過したままで国家運営を続けてきた。だがいつまで続けられるのか。
  9. GDP成長がさして見込めないまま、日本は経済成長を続けつつ絶対的、相対的いずれでも債務水準を減らす財源が期待できない。.
  10. だが当方の分析では日本はこの難局を乗り越えられる。家計支出水準が実質的に伸びないのであれば国民は増税を受けいれ、国内外に大きなショックがなけれあば日本はなんとか立ち回るだろう。債務・GDP比は200パーセントあたりで落ち着き、それ以下にはならないはずだ。
  11. これでは納税者、政府資金の受益側双方によい結果にならない。日本政府がいかなる政策を講じても結果は変わらない。このシナリオでは実質税負担は80パーセント上昇しつつ経済成長はない。さらに政府支出は35年間全く増えず、想定外の事態が発生すればもっと長期になるかもしれない。今でさえ重税に苦しむ日本の納税者がさらに15パーセントの増税に耐えられるか。また受益者側も数十年にわたり現在の水準のまま我慢できるだろうか。日本国民が我慢強いといっても数年しか耐えられないはずで、これが数十年も続けばどうなるか。
  12. さらに労働人口減少で労働者あたり公的債務水準は2000年の50千ドルから今年は128千ドルになる。さらに2050年に208千ドルとなるが経済規模は一定のまま停滞する。比較すると米国連邦政府の労働人口一人あたり債務は75千ドルほどである。ただし米国の国民一人当たりGDP規模は日本より大きい。
  13. 最良のシナリオでも日本政府は国民に非常に多大な忍耐と辛抱を求めることになる。それでも政権が生き残れば納税者、受益者双方が反乱を起こさないか。
  14. 社会全体で「メイカー」「テイカー」ともに受け入れられないとなると大衆人気にあやかる指導者が登場し債務支払い停止や紙幣増刷他一見魅力があるが実は破壊的効果を生む解決策を提唱するかもしれない。関税引き上げもその例だ。
  15. 日本経済は外部ショックや世界規模の信用状態の前に脆弱だ。世界不況や天候不順、地震、世界金利水準の上昇への対応に苦労するだろう。金利が1パーセント高くなると日本政府はGDP2パーセントの支出増になる(すべての債務を借り換えた場合)で世界経済の成長が日本にとってクッションとなるのであり、増税や支出削減による調整を迅速に迫られるだろう。
  16. 日本は国際情勢の変化にもぜい弱差を示すかもしれない。小規模武力衝突の影響も大きく、国内有権者は対外勢力が日本国内の政治体制の不安定化を狙い支援する大衆扇動タイプの政治家の甘言を受け入れてしまうかもしれない。
  17. 他方ですべてが悪い方向ばかりではない。失業は一貫して最低水準のままで給与水準は堅実に伸びる。不動産価格は毎年下がり、雇用人口の購買力は上がる。さらに高齢化社会は革命的な公約には動かない。感受性の強い失業中青少年そのものが姿を消し、日本社会は過激思想や海外からの操作に影響を受けにくい安定した社会になるのではないか。
  18. 予測だが、中国経済の大恐慌が2025年ごろに発生すれば日本は不況に入るのではないか。中国の債務状況は日本以上に深刻であり、メルトダウンは遅かれ早かれ避けられない。日本もこの危機の影響を避けられず、1998年通貨危機の再来でアジア投資を大々的に引き上げることになろう。
  19. 米国へ多様な影響が出る。日本の国内政治はここ数年間不安定になり、一層人気取り政策の傾向を示している。さらに日本政府は再度財政危機に直面するかもしれない。人口減少で労働力と資金が減ると国防面で影響が出る。そうなると米国との集団安全保障に対する姿勢も内向きになり、日本は米国の関与を強く求めることになりそうだ。
  20. 人口構成で不利になるのは日本だけではない。日本の出生率1.4はOECD平均1.5よりわずかに低いだけだ。日本の場合はタイミングと規模が独特で日本がかたくなに移民を拒んでいるのが理由だ。OECD加盟国の大部分は人口が増えない状態で韓国は日本より深刻でドイツも同様だ。日本は先進国にとって炭鉱内のカナリアのような存在で、時間のちがいがあるだけだ。
  21. 米国とて例外ではない。経済は好況だが日本同様に米国も構造赤字前提で国家運営中で債務水準は予想より高くなりそうで米国65歳以上人口は2025年に1.5倍に増加する見込みだ。オバマケアの廃止代替策案の模索を巡る葛藤はこれを反映している。「温情ある保守層」は国民全員対象の健康保険構想を支持するが財源はない。米国民向け社会保障のしくみは転換点にあるといってよく、債務増の中で問題解決を迫られている。インフレ率や金利が低いままならもっと借金していいのではないか。それを行ったのが日本で、アメリカも労働人口減少と経済成長鈍化の中で非現実的に期待してしまう罠に陥りそうだ。この現象はイリノイ、ニュージャージー、コネチカット各州ですでに発生しており、年金支払いの公約が実現できなくなっている。あと十年で同じ現象が全国規模に広がりそうだ。
  22. 高齢者が受け取る年金がこれから生まれる国民の負担に依存する状態が1980年から続いている。長寿命で健康かつ繁栄する状態で教育費用が高くなり、こどもの数が減っている。どこかでこの傾向がかわるかもしれず変わらないかもしれない。人口自然増を可能とする水準まで出生率が回復しないと増税なしでは社会保障費用が賄えなくなる。社会支出を年長者から若年層さらに将来の世代に振り向けることが必要だ。現時点で50歳代の年齢層が80歳になるころ、はるかに厳しい環境に直面しているだろう。
  23. 米国の出生率は昨年史上最低記録を更新した。社会は今あるストックを食いつぶすことになり、まさしく日本と同じ人口構成の途をたどることになる。日本は2050年だが米国では2100年が転換点になりそうだ。
  24. 日本の経済活動の低迷を失われた二十年といわれてきた。人口統計をみればそれだけではすまないとわかる。日本は一世紀まるまる失いつつある。
  25. 苦悩する先進国は日本だけにとどまらないだろう。■
Steven R. Kopits is the President of Princeton Energy Advisors. He writes about oil markets and related geopolitics.
Image: Japanese prime minister Shinzo Abe meets with Russian president Vladimir Putin at the G20 Summit in Hamburg, Germany, July 2017.

コメント

Kenji Nakajima さんの投稿…
問題は人口よりも、その生産消費の結果としての経済力ではないでしょうか。
日本は人口減少傾向と言えど、数十年後にも8000万程度の人口を抱えることになり、その頃には団塊世代はもうこの世にはいません。
その時点に向けてすべきは、高齢者福祉に大ナタを振るったり働き手としての移民を大量に増やすということではなく、一人あたりの消費能力拡大や社会全体の生産能力増大であると考えます。
この意味で地方創生というのが極めて重要であると考えます。
現在のような企業誘致や官庁移転ではなく、成長の原動力となりうる人材の供給源、しかも上等の大学を地方に移転させるべきだと確信しています。首都圏は高価値大学により人を集め発展してきましたが、その周辺の自治体では人材不足で成長できないでいる高価値な企業で溢れています。
北から南まで含めると西欧と同等の範囲を含む我が国は、西欧と比べ発展の余地のあるフロンティアとしての地方がまだまだポテンシャルを生かしきれず存在します。地方をお荷物ではなく成長のエンジンとすることで人口減少においても経済規模を拡大し続け、ひいては相対的高度防衛力を維持する発展の源になるものと考えます。

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