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米海軍で相次ぐ衝突事故は某国ハッカーによるものなのか


これが本当なら軍艦の保安体制をいかに強固にしても民間商船を乗っ取れば海軍力を脅かすことができるはずです。商船の数は膨大でかつセキュリティ対策もばらばらなため狙われやすくなってしまいます。米海軍が世界の笑いものだとまで公言してはばからない国があり、まっさきに関与を疑われるでしょう。しかし日本近海でも発生した事案までハッカー集団のしわざとすれば、日本国内に実施能力を有する協力者がいることになります。思い当たる筋はありますが、口だけの反体制派であり、批判がすきなだけの人たちなのでこの説は怪しくなっていますね。


Could hackers be behind the US Navy collisions?

米海軍海上衝突事故の背後にハッカーがいるのか

USSフィッツジェラルドは2017年6月17日に民間商船と衝突事故に巻き込まれた。横須賀海軍基地へ帰港した事故翌日の姿
TYLER HLAVAC/STARS AND STRIPES


 
By ELIZABETH WEISE | USA Today | Published: August 24, 2017


SAN FRANCISCO (Tribune News Service) — 米海軍艦船で相次いで発生した民間商船との海上衝突事故の裏にハッカーがいるのか。専門家の意見では可能性は限りなく低いながら不可能ではないとし、米海軍が調査を開始した。
  1. ツイッターの噂では、衝突事件二件はサイバー攻撃あるいはジャミングが原因だ。今年に入り米海軍関連の事故が連続4件発生しており、うち二件が死亡事故になったが高度なコンピュータ装備を備えた軍艦で航法上の過ちが起こったことから世界規模の米政府へのサイバー攻撃へ懸念が生まれている。
  2. 海軍作戦部長ジョン・リチャードソン大将もツイッターで今週月曜日にサイバー侵入や妨害活動の証拠はないが、「想定できる可能性すべてを検討する」と述べた。
  3. 技術に詳しい専門家の言ではGPSがハッキングされ艦の航法装備が悪影響を受けるシナリオは可能としながら今回の海軍事例で攻撃の証拠はないと強調する。
  4. 「証拠が見つからないため今のところは乗員の不注意が理由と見ていますが、海軍艦艇が警戒していなかったとは思いたくありません」とテキサス大オースティン校のトッド・ハンフリーズ教授が述べている。教授はGPSのセキュリティが専門だ。

米海軍が調査に乗り出す

  1. 今週月曜日にUSSジョン・S・マケインがマレーシア沖合で民間タンカーと衝突し、乗員10名が行方不明、5名が重軽傷となった。6月17日にはUSSフィッツジェラルドが民間貨物船の衝突を受け7名が死亡している。
  2. 海軍は大混乱だ。水曜日にはジョセフ・オーコイン中将が第七艦隊司令長官を解任されて、月曜日に世界規模で艦艇運用を停止し安全点検させ根本原因を探ろうとした。
  3. 航法ソフトウェアの妨害あるいは誤作動を招く技術はすでに存在するが米海軍は強固な暗号化でGPSを使い、妨害は極めて困難なはずとハンフリーズ教授は述べる。
マラッカ海峡の衝突事故でUSSジョン・S・マケインの左舷に生じた損傷。同艦はチャンギ海軍基地(シンガポール)に到達した。
JOSHUA FULTON/U.S. NAVY

  1. 装備を出し抜くには「記録およびリプレイ攻撃」と呼ばれる技術を使うしかないと教授は述べる。つまり衛星経由で海軍艦船に送付される暗号化位置データを記録し少し遅れて記録内容を再生し艦船に指示するのだ。「これで艦船に実際の場所ではない情報を送ることになります」(ハンフリーズ)
  2. これはきわめて高度かつ実施困難なハッキング技術で航法関連のデータストリームを各方面で記録してから二か所以上から信号を送信する。近隣を航行中の艦船が誤った情報を受けとらないように送信は対象艦船のごく近い場所で送信する必要があり、無人機複数を投入することになるはずだ。

GPSハッキングは可能

  1. 非実現性な話に聞こえるが決して不可能ではないとハンフリーズ教授は述べる。2013年に教授は時価80百万ドルするヨットのGPS装備を欺瞞し数百ヤードも航路から外れた場所に移動させ危険性を立証している
  2. リチャードソン作戦部長も二か月未満で二回も「きわめて深刻な事件」が発生したことで「今のままでいいのかと重大な懸念が生まれた」と述べている。海軍はフィッツジェラルド事件の原因は当直乗組員の状況認識の欠如だとする。
  3. 米沿岸警備隊で海上運航装備を統括していたデイナ・ガワードもハッキングが米海軍の海上衝突事故の原因とは見ていない。
  4. 沿岸警備隊で艦長も務めた本人によれば長年の海上航法の経験からとくに交通量が多い地区では衝突につながる単純な過誤が容易に生まれるのだという。「人的エラーが発生しやすい困難な場所」だという。

ロシアのハッキング事例

  1. サイバー攻撃で衝突したと信じる向きは軍組織に能力があると知っているからだ。例としてガワードは悪意ある勢力が商船の非暗号化航法データに目を付け短時間のジャミングで海軍艦艇に向かわせる可能性があるという。あるいはハッカー集団が貨物船のGPSを乗っ取り航路を外すよう指示するという。
  2. 「一方にだけ責任があるはずがない」と英国王立航海大学の学長を務めたデイヴィッド・ラスト教授が述べる。「脆弱な方を攻撃すればいいのです。この場合は民間商船です。実際にそうだったと言うつもりはありませんが、もし自分が実行犯ならそうしますね」
  3. 北朝鮮、中国、ロシアの軍部にGPSジャミング能力があることは知られているとガワードは述べ、GPSのジャミング、欺瞞工作は以前からあり、実際に発生している。
  4. 6月に黒海を航行中の20隻以上の艦船からGPS装備が誤作動し航路より19マイルも外れたロシアのゲレンジック空港を表示したとの報告がある。「あたかも艦船が空港上に駐機している」ようだったとラスト教授がコメントしている。ハンフリーズ教授はこの事件はほぼ全なGPS攻撃事例であり、「今後も発生する」という。■

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