(T1,T2共通記事) 朝鮮戦争2.0が湾岸戦争規模の全面戦となれば民間機利用も視野に入ります。米系エアラインが機材を使えなくなればその他国のエアラインが漁夫の利でシェアを伸ばすのでしょうか。いえ、そもそも西太平洋の有事となれば需要そのものが大幅に減退するはずですね。ところで日本では有事に自衛隊の空輸能力不足を補う手当はしてあるのでしょうか。韓国には5万名超の邦人がおり、エアライン機の利用はまずこの朝鮮半島有事の場合でしょうか。
This is the Pentagon's not-so-secret civilian 'ghost' aircraft fleet
これがペンタゴンの「幽霊」輸送機部隊だ
- http://www.wearethemighty.com/articles/this-is-the-pentagons-not-so-secret-civilian-ghost-aircraft-fleet
CRAFが1986年に行った演習でパンナムのボーイング747が傷病兵輸送用に投入された。 US Air Force
- 第二次大戦時に米政府は民間航空機多数を徴用し人員貨物輸送に投入した。
- この制度は民間予備航空機部隊 Civil Reserve Air Fleet と呼ばれ現在民間旅客機・貨物機数百機が登録され、ジェットブルー、UPSやユナイテッドエアラインズなどが国防総省の求めに応じて随時提供することになっている。
- CRAFの正式発足は1951年12月のことで国防総省と商務省間の合意で民間機の軍用利用方法が整理され軍で輸送能力が不足する緊急事態、危機状況または戦争への投入に道が開いた。
- 必要とされればCRAF契約加入の民間エアライン、貨物航空各社は機材、乗員を米輸送軍団USTRANSCOMに提供し、兵員や貨物の輸送から傷病兵の搬送まで各種輸送ミッションに投入される。
- 現時点で全米の大手民間航空会社ほぼ全社がCRAFに加盟しており、USTRANSCOMは必要に応じ機材を利用できる。加盟企業には短距離専門エアラインから長距離路線運航エアラインまで含まれ貨物機は機内に手を加え装備人員輸送にあたる。
- FedEx、アメリカンエアラインズ、デルタエアラインズ等により運航中の長距離機のボーイング747,777、エアバスA330、マクダネルダグラスMD-11の相当数がされているがこうした機材はCRAFの基本方針によれば空軍のC-17グローブマスターIIIやC-5Mギャラクシーを補完する長距離輸送機能が期待される。
- 小型機のボーイング737やエアバスA320各機もUSTRANSCOMがCRAF機材に想定する。こうした機材は航続距離や輸送力が劣るので国内移動に投入される。
CRAF制度で民間747がサウジアラビアに到着し砂漠の嵐作戦に参加する兵員が到着した。.US Air Force
- CRAFが発動されたのは第一次湾岸戦争が最後で当時は砂漠の嵐作戦で兵員装備多数を中東へ運んだ。
- パンナム、ユナイテッド、TWAの各社が大型機を提供し米本土からサウジアラビア等まで人員多数を輸送しイラク軍への攻撃に備えた。
- この事件以降米軍が自前輸送機で需要が賄えない事態は発生していない。だが、必要となれば軍は契約をもとにオムニエアインターナショナルはじめ民間チャーター専門会社を利用する。
- 民間エアライン各社はCRAF脱退はいつでも可能だが、そうしない企業が多いのは有事の際の軍要員輸送で契約民間会社に有利な契約条件が生まれるからだ。■
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