スキップしてメイン コンテンツに移動

★★フィリピン南部でISIS作戦に活躍中の機材は何とOV-10ブロンコ!



日本で言えば九州の一都市が非国家勢力に占拠されたままといったところなのでフィリピンも大変です。シリアやイラクが落ち着いても周辺国や遠隔地に過激思想集団が拡散するのでは手に負えません。そうなると軽攻撃機やヘリコプターの低価格機の活躍の余地が増えますね。しかしOV-10はもともとベトナム戦用に採用された機体ですが、50年たってもほぼ原形のまま使えるとはよほど頑丈に作ってあるのでしょうね。 



PAF

 

The OV-10 Bronco Is Wailing On ISIS Yet Again, This Time In The Philippines

OV-10ブロンコはフィリピンでISIS攻撃に健在

Over 50 years since its first flight, the OV-10 is proving to the world once again just how relevant light air support aircraft can be.

初飛行から50年のOV-10が軽支援機の意義を証明中

 BY TYLER ROGOWAYJUNE 11, 2017

  1. 南部フィリピンのマラウィMarawi市がマウテMaute、アブサヤフAbu Sayyafの戦闘部隊に5月23日以来占拠されたままだ。両勢力はイスラム国と直接つながっている。フィリピン国軍は過激派排除をめざし、反抗作戦を実施している。フィリピン空軍の主力機はなんとOV-10ブロンコだ。
  2. 過激派戦闘集団は同地域の占拠を狙い、念入りに作戦をねっただけに排除作戦は極めて困難だ。市内各所に弾薬物資が蓄えられ、トンネルが掘られ戦闘員が魔法のように出現しては消えている。人間の盾も広く使われ、フィリピン海兵隊、特殊部隊の隊員は住宅一戸ずつから市街地の奪回を迫られ重大な損害も受けている。
PAF
PAFのOV-10Mブロンコ

  1. これまで少なくとも戦闘員138名とフィリピン国軍兵士58名が戦死している。一般市民21名が加わるが実態はもっと多い可能性がある。戒厳令で住処を追われた市民は数十万名におよぶ。
  2. 戦闘員集団が人口集中地区を占拠していること、フィリピン空軍(PAF)に精密誘導弾の在庫が少ないことから同国に残る8機のOV-10Mブロンコ(ほとんど改修を受けていない)が全力を発揮し近接攻撃と通常爆弾を可能な限り正確に市内に投下している。ウェブ上ではブロンコが同市で攻撃を加えるビデオが見られ、事態は緊迫しており、旧式近接航空支援機の出撃回数が明らかに増えている。
NOEL CELIS/AFP/GETTY IMAGES

マラウィ上空で汎用爆弾を投下するブロンコ
  1. 実はブロンコがISIS勢力攻撃に投入されるのは今回が初めてではない。相当の改修を受けたOV-10が二機イラクに派遣され、特殊部隊を助けながらイスラム国戦闘員を掃討した。ブロンコを操縦したのは米海軍の訓練経験豊かなパイロットで同機を「人狩り」機に変え、レーザー誘導ロケット弾を狙撃手よろしく発射していた。同機は驚くほど信頼性が高く、運用も簡単で前線近くから発進し、厳しい状況でも敵を執拗に追い詰めた。
  2. PAF所属のOV-10にはイラクで活躍した機体同様のセンサーや通信機器は見当たらないが、射撃は正確でGBU-12レーザー誘導爆弾も地上にレーザー照射があれば運用できる。
  3. OV-10以外にフィリピン空軍は持てる装備を全部動員して作戦に投入している。AW109Eヘリコプターは機銃とロケット弾を装着し攻撃監視活動にあたる。新規取得したFA-50PH軽攻撃機も攻撃任務に早速投入された。
  4. 自国民が暮らす場所に非誘導式兵器を投下するのは高性能機でも相当に高いリスクだ。友軍を攻撃することもある。5月31日には自国部隊10名が死亡し7名が負傷している。それでもフィリピン空軍には同市解放のため攻勢を続ける必要がある。
AP
航空作戦にAW109E、米海軍P-3CやSF260も投入されているが、攻撃の主役はブロンコだ。

  1. ここに米軍も加わっており、P-3Cが同市上空を低空飛行する姿が目撃されている。オライオンはおそらく電子光学装備を搭載し、赤外線やカラービデオ装備も使い上空から監視しながら目標情報を配信しているのだろう。フィリピン軍のレステイトゥト・パディラ将軍は「当方には有効な監視偵察装備がないので米軍に援助を求めた。これは非戦闘支援である」と述べている。
  2. フィリピン空軍の機材は大部分が支援機や旧式対ゲリラ戦機材で今日の基準から見れば時代遅れで初歩的に見える。市街地での軍事行動military operations in urban terrain (MOUT)では電子光学センサーが有効に使えるのが同国機材にはほとんど見当たらない装備だ。そのためP-3Cが一機でも戦場上空を飛べばフィリピン軍の状況把握が相当程度に進む。
  3. それでも三週間にわたり米軍が関与していることは物議をかもす発言で知られる大統領ロドリゴ・デュテルテでさえ驚いたようで支援を「アメリカに一度も接触していない」と述べている。また「到着するまで知らなかった」と述べ、現地に米軍の「地上部隊」はいないと述べているが、各種報道から米特殊部隊がマラウィに展開中なのは事実だ。任務の一部でRQ-20ピューマ無人機を運用しているようで同市上空を盛んに飛んでいる。
AP
マラウィ上空で500ポンドMk82汎用爆弾二発を投下するPAF所属のブロンコ

  1. マラウィでのIS戦闘員との戦闘の進展は今後もお伝えする。その中でOV-10が空から戦闘員を攻撃し続けるのは確実で旧式ながらまだ現役の同機を見ると軽攻撃機が従来よりも重要な存在になっているのがわかる。
  2. 追記 やはり米特殊部隊が掃討作戦でRQ-20により空中偵察を提供して支援していた。
View image on TwitterView image on TwitterView image on Twitter
RQ-20ピューマを操作しフィリピン国軍を支援する米特殊部隊隊員の姿が
ソーシャルメディアで見られた。
  1. また噂ではフィリピンがA-29スーパートゥカーノ6機を受領し、ブロンコと交代するという。同機調達案はここ数年現れては消える状態だったが、今やトゥカーノがAT-6カヨーテを抑えて確実のようだ。選定結果の発表はまだないが、ブロンコ後継機の導入は再度先送りになりそうだ。A-29は米空軍が今夏進める軽航空支援機競合でも有力候補だ。■
Contact the author: Tyler@thedrive.com



コメント

このブログの人気の投稿

★★★★北朝鮮ミサイルが中国衛星で誘導されている可能性

中国も北朝鮮関連では叩けば埃がどんどん出そうですね。北京が見切りをつければ平壌の現政権など簡単に転覆させるでしょうが、中国国内にある北朝鮮とのしがらみ(おそらく共産党内部の派閥争い)と東北部の軍の非合法ビジネスの問題があり、米国といったん話がついても実施が難しいのでしょう。そのうちにしびれを切らした米国が単独行動に出るかもしれません。
Record China Is North Korea Using China's Satellites to Guide Its Missiles? 北朝鮮は中国衛星を使ってミサイル誘導をしているのか
Peter J. Brown May 23, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/north-korea-using-chinas-satellites-guide-its-missiles-20810?page=show

北朝鮮がミサイル発射を繰り返し米本土を狙うICBM開発に走る中、ひとつ見落とされている点がある。ミサイルに衛星誘導を使っているのではないか。北朝鮮に衛星航法ネットワークはないため、中国衛星を利用しているとの観測がある。 2014年報道で北朝鮮技術者が中国国内で北斗Beidou衛星航法システムの運用を研修中とある。同年の別の記事で中国軍専門官から中国は北朝鮮による北斗の軍事利用を止められないと発言している。 北斗以外に北朝鮮の選択肢として米露両国のGPSがあり、ロシアはグロナスGlonasと呼んでいる。 「グロナスの可能性もありますが、ミサイル誘導に北斗を利用している可能性の方が高い」と小泉 悠(未来工学研究所特別研究員、ロシア安全保障問題)がメールで述べており、ロシアは北の核実験後に武器および軍事関連技術の北朝鮮向け禁輸措置を取っているがグロナスが対象かは不明と小泉は述べる。 北斗衛星群打ち上げは1994年に始まり、現在は東アジア以遠まで展開している。北斗は民生商業用途と軍用の両面で利用され、軍用では妨害を受けず正確にデータが利用できる。 北朝鮮が北斗の軍用機能を利用しているか不明だが、民生用機能で精密誘導兵器を運用しているとは考えにくい。というのは北斗の民生機能は日米韓の電子妨害に弱く有事の際に北朝鮮が利用するのは困難になるためだ。 「特別のチップならびに中国の協力がな…

★★★真偽は?日本もUCAVを開発していた

日本にもブラック事業がある(あった)のでしょうか。映像公開したのは機密解除になったのか、事業がもっと先に進んでいるからでしょうか。各務原での目撃がないことから別の場所で秘密裏に開発されたのでしょうか。川崎重工関係者は口がさけても語れないと思いますが、事実なら日本もUAV-UCAVを開発していることがわかりますね。判断は読者の皆さんにおまかせします。
This is the combat drone Japan has been building in secretこれが秘密裏に開発していた日本の戦闘無人機だ 川崎重工ブースのビデオでUCAV試作機の飛行状況を写していた (Photo by Harold Hutchison) By Harold HutchisonOct. 06, 05:10 AM http://www.wearethemighty.com/news/this-is-the-combat-drone-japan-has-been-building-in-secret
無人戦闘航空機、つまりUCAVはこれからの軍事航空のカギを握ると言われる。米国、ロシア、フランスが開発中と判明している。 だが本誌We Are The Mighty (以下WATM)はこのたび日本も秘密裏にUCAV開発を進めていたことを知った。 ワシントンで先ごろ開催された空軍関係のイベントでWATMは川崎重工業のブースでビデオ画像を見た。それは同社によるUCAV研究開発の様子で、画像内のUCAVはボーイングX-45やノースロップ・グラマンX-47に似ているようだった。 会場で詳しく聞こうとしたが、同社係員が日本政府の意向だとしてやんわりと断ってきた。翌日も別の係員はこの件は存じていないと答えてきた。 結局三番目に会った川崎重工の小林タクミ氏が「試験機で10年近く前のもの」とし、「防衛省予算による実験事業だった」と説明してくれた。同氏はさらにメールで「2008年ごろのプロジェクト」と述べている。 WATMが当時空軍の筆頭参謀次長として情報監視偵察分野を担当し現在は航空宇宙研究にあたるミッチェル研究所の所長をしているデイブ・デプチュラ退役空軍中将に日本がUCAV開発をしていた事実を知っているか聞いたところ、即座に「知らない」との答えが返ってきた。 このことから日本のUCAVは秘密のベールに隠されていたことがわか…

★★ロッキードが極超音速技術の完成に近づいている模様、SR-72との関連へ注目

Amid SR-72 Rumors, Skunk Works Ramps Up HypersonicsSR-72の噂と関連か、スカンクワークスの極超音速技術が加速中
Sep 27, 2017Guy Norris | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/technology/amid-sr-72-rumors-skunk-works-ramps-hypersonics
SR-72: Lockheed Martin FORT WORTH, Texas—ロッキード・マーティンが極超音速技術開発を加速化しており、初の実証機を目撃したとの報告もあり、スカンクワークスが進めるSR-72高速機開発との連関が注目される。 「詳細は言えませんが、スカンクワークスのあるカリフォーニア州パームデールで超高速飛行実現の動きを倍増しています」とロッキード・マーティンで航空力学執行副社長オーランド・カバルホOrlando CarvalhoがSAE 国際航空技術学会で語っている。「端的に申し上げれば米国は極超音速革命まであと一歩まで来ています」 Darpaと米空軍研究実験部門が共同で進める推進滑空兵器および極超音速空気取り入れ式兵器コンセプト研究に言及して、カバルホは「この十年で研究は大幅に進み、極超音速技術で状況が一変する意味があることが明らかになってきました。今後も研究テストを進め、極超音速飛行の実現にDarpaとのプロジェクト二件を活用します。国家安全保障ではスピードが肝心です」 SR-72への言及はなかったが、同社が極超音速機として退役済みの高速SR-71ブラックバードの後継機を提案中であることは広く知られており、カバルホの前向きな発言はロブ・ワイスRob Weiss(ロッキード・マーティンの高性能開発事業体執行副社長兼総支配人)の発言に重なる。6月にワイスはAviation Weekに選択的に有人操縦となるSR-72の前身となる飛行研究用機体(FRV)が予定通り進行中と暗に述べていた。 スカンクワークスはFRV開発を来年から始めるといわれ、初飛行予定は2020年だ。FRVはF-22ほどの機体サイズで推進力はフルスケールのコンバインドサイクルエンジン一基だ。しかし実証機に先立ち、ロッキードは各種技術の地上・飛行テスト…