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フィッツジェラルド衝突事故で米海軍法務部の調査体制が整う



Navy Names Former Destroyer Commander to Lead USS Fitzgerald Collision Investigation

米海軍がUSSフィッツジェラルド衝突事故調査の統括官に駆逐艦艦長経験者を任命

 By: Sam LaGrone
June 23, 2017 1:26 PM • Updated: June 23, 2017 1:48 PM

商船との衝突後横須賀基地に戻るUSSフィッツジェラルド(DDG 62)。 US Navy Photo

  1. 経験豊かな水上戦士官がUSSフィッツジェラルド(DDG-62)と商船間で発生した衝突事故で米海軍側調査を率いると米第七艦隊が6月23日発表した。
  2. ブライアン・フォート少将が海軍法務部調査 Manual of the Judge Advocate General (JAGMAN)を6月17日に発生したフィッツジェラルド-フィリピン船籍コンテナー船ACXクリスタル間の衝突事故調査を統括する。フォート少将はUSSゴンザレス(DDG-66)の元艦長で26駆逐艦群で司令を務めた。
  3. 少将の責務は捜査官を指揮しデータを集め、乗員から事情聴取し詳細事実を見聞することで7名の生命を奪った事故でどちらに責があったのかを明らかにすることにある。

ブライアン・P・フォート少将 US Navy Photo


  1. 米第七艦隊司令官ジョセフ・オーコイン中将は衝突事故の捜査には将官を責任者に充てると述べていた。
  2. 事故調査では米海軍の他、米沿岸警備隊、日本側当局、保険会社が動いているが、JAGMAN調査は数少ない公表結果となりで注目を集めはずだ。並行して米海軍も安全面から調査中だが結果は公表されないとみられる。
  3. 「JAGMAN調査の目的は事故を発生させた原因をつきとめ、航法、海上、地上における過失にとどまらず運用方針、組織、訓練、機材、指揮統制等の面から何がおかしかったのかを解明することにある。またどちらの側に過失があったのかを突き止め責任を追及する」とロブ・「ブッチ」・ブラックネル海事軍事法廷弁護士はUSNI Newsに解説してくれた。
  4. 「JAGMANの調査所見から軍関係者や民間従業員への刑事措置や契約廃棄につながることがある。安全調査とはそもそも違う。安全調査では何がまずかったのか、原因は何かを調べるだけだ」
  5. フォート少将は今年初めに将官に昇進し、現在海軍ハワイ管区兼海軍水上部隊中部太平洋の司令官を務めている。
  6. 一方、フィッツジェラルド-クリスタル衝突事故の原因調査では海軍調査官が入手した事実を口外せず詳細情報がほとんど出ていない。ただし日本側からクリスタル乗員が衝突に気付いていなかった可能性が浮上したと述べている。クリスタルは事故当時オートパイロット機能で航行していた。これはUSNI Newsがすでに伝えている通りだ。
  7. 海軍による調査で駆逐艦側の乗員、艦長ブライス・ベンソン中佐の過失の有無が判明し、是正措置や懲罰が必要となれば提言するはずだ。
  8. 事故当時ベンソン艦長は居室にいたことが複数筋から示されている。海軍からは現時点で責任の所在は明確に示されていないが、同様の事案では乗組員を喪失した艦船の艦長が責任追及されるのが常である。■

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