要はF-35で予算をやりくりしている、つまりF-35はバッファーにされているわけですね。それだけF-35の戦力化はまだ先が見えないということでしょうか。機体価格が上昇するのは必至で日本も高い買い物をすることになるのでは。
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US Air Force Defers 45 F-35As Over Next Five Years
By Lara Seligman, Defense News6:32 p.m. EST February 9, 2016
WASHINGTON – 空軍の2017年度予算要求は1,669億ドルと16年度の1,679億ドルからわずかな差しかない。内訳で最初に来るのが作戦・維持点検予算の469億ドルで次が調達の224億ドル、研究開発技術評価の196億ドル、123億ドルが海外展開作戦用に計上されている。
F-35
今後5年で計45機の取得を先送りし、生産期間も同時に伸びる。
空軍が三軍で最大の調整幅を吸収する形だが、ペンタゴン全体の購入機数も今後五年間で削減されると国防総省の管理官マイク・マッコードが報道陣に2月9日に話している。ペンタゴンが大幅に生産機数を引きあげようと準備する最中での発表になった。
その結果三軍が今後五年間で導入するF-35は404機になり、この範囲では機体単価には大きな変化は生じないとマッコードは言うものの、ペンタゴンが以前予定していた生産数を実施するかは不明だとする。「なんとか以前期待していた水準に戻れるようFYDPを通じ準備は怠らない」マッコードは後年度国防整備計画(FYDP)について言及している。「だが相当の金額になり、以前期待していた生産増が実現するか見えてこない」。
空軍の予算説明書ではF-35A生産の増産ピッチは以前の想定より相当ゆっくりになる。Defense Newsが最初に報道したように、空軍は今年分はF-35Aで5機受領を先送りし、43機の要求にとどめる。2018年度から年間60機に引き上げる当初の予定は、2017年度予算では年間60機の引き渡し実施は2021年になりそうだ。なお、年間ごとの機体調達は以下の通り。2017年 43機、2018年44機、2019年および2020年は各48機、2020年度から60機に急増する。
増産の遅れで、最終目標の1,763機生産が空軍には「厳しい選択」になり予算折衝の苦労が報われなくなると説明書は述べている。空軍はブロック4ソフトウェア改修に一部予算を拠出しており、核兵器運用能力の研究開発も開始している。
ペンタゴン全体の調達規模からすれば今回の空軍の調達削減は小さい存在だが、機体単価に少なからぬ影響が出る。アナリストの中にはドミノ効果の発生を見る向きがあり、海外参加国にも動揺が出るだろう。
ミッチェル研究所のダグ・バーキー専務理事はペンタゴンがF-35の機数をもてあそぶことに警句を鳴らしている。「いったん生産機数を下げたら、あるいは予定を遅らせたら、価格は直ちに上昇し、リスクが増えます」
それでもペンタゴンがFYDPで削減をしても事業全体に悪いニュースにならない。ロッキード・マーティンは予定通りの生産日程で世界各国の顧客に交渉することが可能とキャピタルアルファのバイロン・カランは指摘する。米空軍がF-35Aの購入機数を削減すれば、各国がその分を埋めてくれるというのだ。
その他機種
Defense Newsが報じたように空軍の17年度予算要求では長距離打撃爆撃機とKC-46 給油機15機は満額要求していると伝えている。要求案ではさらに共用監視標的攻撃用レーダー(JSTARS)の機材更新、戦闘捜索救難ヘリコプター、T-X高等練習機の更新、エアフォースワンの機材更改も入っている。JSTARSの初期作戦能力獲得は2024年設定と予算説明書で読める。
また長距離スタンドオフ兵器開発も継続する。空中発射式巡航ミサイルの後継装備としてLRSBへの搭載を予定している。
ロッキード・マーティンC-130Jスーパーハーキュリーズ輸送機の調達も遅らせる。17年度予算ではC-130Jが3機、HC-130Jも三機、MC-130Jが六機当初から削減されている。ただしEC-130 コンパスコールは電子攻撃能力のかなめとして維持している。一方で空軍はコンパスコールの装備を新型ビジネスジェットに搭載する事業費を要求している。
その他、予想通り空軍はA-10ウォートホグ退役を2022年まで先送りし、機体維持管理用の追加予算を求めている。A-10は飛行隊単位でF-35に更改される予定だ。一方で、A-10を2020年代でも飛行可能に維持する改修作業を開始している。機体近代化ではF-16とF-15の既存機材で複合攻撃防御能力改修を行う。17年度要求ではF-15のC/D型が対象で、新型アクティブ電子式スキャンアレイ (AESA) レーダーを搭載し、新型赤外線捜索追尾装置を装着して2040年代まで供用させる。旧型のF-16にも新型AESA レーダーや電子戦装備を搭載し、ソフトウェアを交換する。
弾薬補充
イスラム国対策でイラク、シリアで消費した分の弾薬類の補充もすすめる。JDAM共用直接攻撃弾、AGM-114ヘルファイヤー、小口径爆弾の調達は海外作戦勘定で要求すると予算説明書は記している。
ISR
ISR情報収集監視偵察関連では、ロッキード・マーティンU-2 の2019年度退役は変更なしと空軍は説明。他方でノースロップ・グラマンのRQ-4グローバルホークに新型センサーやペイロードアダプターを搭載し、U-2退役後のISR活動に穴が出ないよう工夫する。
宇宙システム
また宇宙空間での優位性維持も17年度予算で継続しており、GPS衛星の調達は17年度予定が18年度になった。またGPS III競争入札で浮いた予算を次世代作戦指揮統制システム(OCX)に流用する。■
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