2016年2月10日水曜日

北京がTHAADの韓国導入に反対する理由は 北朝鮮ICBM発射の余波



なるほど中国がTHAAD導入にあれほど反対しているのはマスコミが言うようなレーダー探知距離の問題ではないことがよくわかりますね。北朝鮮についてはあれこれコメントがあると思いますが、米韓日の各国が比較的冷静に対応し、特に韓国が現実を直視した防衛対応をとることになれば雨降って地固まるでしょうか。

South Korea, U.S. in Talks to Increase Regional Ballistic Missile Defense Capability

By: Sam LaGrone
February 8, 2016 4:38 PM • Updated: February 8, 2016 5:51 PM

THAAD Missile Battery. Missile Defense Agency Photo
THAAD Missile Battery. Missile Defense Agency Photo

PENTAGON — 北朝鮮が2月7日に弾道ミサイルを発射し衛星を低地球軌道に乗せたことを受け、国防総省報道官は米韓両国が韓国国内に新型移動式ミサイル防衛装備の導入で協議を開始したと確認した。

  1. 「北朝鮮の脅威が増している中で米国と韓国は正式にミサイル防衛の実効性を向上させる協議を始める決定を下した。具体的には最終段階高高度広範囲防衛システムを在韓米軍が運用することを検討する」とペンタゴン報道官ピーター・クックが8日報道陣に伝えた
  2. クック報道官の前に韓国国防筋から米国によるTHAAD搬入で導入済みのロッキード・マーティンMIM-104ペイトリオット短距離BMDの弱点をカバーする案の協議を始めたとの発表が出ていた。
  3. 800百万ドルのロッキード・マーティン製THAADは米陸軍のトラックに乗せ A/N-TPY-2 Xバンドレーダーと一緒に運用することで、射程120マイルを実現する。なおペイトリオットPAC-3は43マイルだ。
  4. クック報道官は具体的な日程案は提示しなかったが、昨年、韓国関係者からTHAADの導入を米国に迫る動きがあった。北朝鮮弾道ミサイルの性能進歩を見ての対抗策としてだ。中国は朝鮮半島へのTHAAD持ち込みに憂慮する姿勢を示している。「いかなる国も自国の安全保障を名目に他国の安全保障上の権益を損なうことは許されない」(中国外務省報道官華春瑩)「対ミサイル装備の持ち込みは朝鮮半島の緊張をさらに増す効果しか生まない。域内平和と安定都は逆効果であり、現在の状況を正しく処理することにもならない」

A graphic showing the number of THAAD batteries that maybe needed to cover South Korea
韓国国内にTHAAD部隊をいくつ配備すれば全国をカバーできるのかを示す図

  1. THAADミサイル自体は比較的短距離なのだが、TPY-2レーダーはずっと長い距離を探査でき、米海軍のイージス誘導ミサイル駆逐艦や巡洋艦の発射するスタンダードミサイル3にも対応する。
  2. 2013年のテストではミサイル防衛庁はTHAADとSM-3(USSデカター(DDG-73))を同時にTPY-2レーダー(ハワイに設置)で管制するのに成功している。クック報道官は持ち込みを想定する装備の性能水準について言及を避けたが、第七艦隊のBMD対応誘導ミサイル駆逐艦・巡洋艦がTPY-2の目標捕捉情報の恩恵を受けるのは間違いない。■


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