2016年2月22日月曜日

★レーザー、AIで優位性を目指す米空軍の最新開発状況



レーザーが実用化されたら軍事応用ではパラダイムチェンジにつながるかもしれませんし、人口知能の応用研究が相当進んでいることがこのような公開情報からもうかがえます。第三相殺戦略の一環でしょうが、一層技術の防衛が必要になりますね。このブログの筆者は依然としてレーザー搭載には発電容量の制約とセンサー、プロセッサーの必要性があり、一定の大きさの機体でないと実用上は役立たないとみており、戦闘機への搭載は懐疑的です。むしろBattle Planeを防御するのに戦闘機は有効でしょうが。
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The Air Force of the Future: Lasers on Fighter Jets, Planes That Think

By Lara Seligman, Defense News11:02 a.m. EST February 20, 2016
WASHINGTON — 高出力レーザーを発射する戦闘機、大量の情報をミリ秒単位で処理するロボット、考える能力を有する戦術航空機、これは米空軍が考える将来の戦闘の在り方を根本から変える技術革新の数例にすぎない。
  1. 新年度予算で米空軍は科学技術S&Tを再重視し、25億ドルを要求している。16年度は予算強制削減措置でS&Tは削減せざるを得ず、グローバルホークやB-2爆撃機で性能改修を先送りしているので増額要求は心強い。
  2. だがロシアや中国も必死に追いつこうとする中で米国が後塵を拝するのは許されないと空軍主任科学者グレッグ・ザカリアスはこう強調する。「技術進歩を大幅に続ける必要があり、のんびりしている余裕はない」
  3. 今後わずか五年以内に空軍は高出力レーザーの発射を戦闘機で実施する。「スターウォーズ」の技術がいよいよ実現する。
  4. 搭載機種はF-15が有望だ。F-22、F-16やF-35も想定がある。空軍研究所(AFRL)の「シールド」事業は航空戦闘軍団が支援し、高エネルギーレーザーを戦術機で2021年までに実戦化するのを目指す。
  5. 同事業は2015年2月に始まっており、半導体レーザーの最新技術を利用する。小型レーザー装置を組み合わせて10キロワット超の高出力を実現する。開発チームはレーザーは機体防御用だと強調する。
  6. レーザーを戦闘機に搭載できるまで小型にすれば、米空軍は戦闘の有効性とスピードで相当優位に立てる。レーザーの電源はジェットエンジンが発電し、従来型の兵装を搭載せずに機体を防御できる。
  7. 開発は複数企業間で競合させて進めていると空軍は説明。一方の企業がレーザーを開発し、他社がレーザー兵器システムとしてまとめる。ここには電源、冷却、システム制御コンピュータ、戦闘管理用コンピュータを飛行可能な規模にまとめる作業が必要だ。三社目はビーム制御システムを開発し、目標照準を実現し、四社目がシステム全体の統合を行う。
  8. このうちビーム制御の契約交付を3月に空軍は予定しており、統合作業分の契約は9月になるという。レーザー本体の契約は2017年に延期し、残りの契約企業が開発に十分な時間をあてられるようにするという。
  9. だがスターウォーズの世界が現実になる前にシールドチームは乗り越える課題がある。空軍は特殊部隊が運用するAC-130に搭載可能なレーザーウェポンシステムを2019年までに完成させようと着々と進行中だが、小型高速の機体に搭載するのは難易度がはるかに高い。
  10. 高速飛行中に正確に照準を合わせるのは振動のせいで相当困難だ。もうひとつがシステムの小型化で戦闘機の機体におさめなくてはいけない。またレーザーを有効に利用するため安定電源も課題だ。
  11. この解決のため空軍は他軍の知見を利用し、陸軍の高エネルギー機動レーザー実証事業(HEL MD)がその例だという。同事業は10キロワット級レーザーをオシュコシュ製軍用車両に取り付けたもので、海兵隊も同様にハンヴィー車両への搭載を行っている。
  12. AFRLは自律制御技術の開発も進めており、ロボット車両や航空機のみならず意思決定の補助やデータ解析に当たらせるという。
  13. 進行中のプロジェクトには人工知能でISR情報を各種手段からあつめたものを融合し有益なデータを迅速に取り出す機能がある。現在は空軍要員が何時間もかけ動画に目を凝らし、忍耐強く関係ある進展を把握し、指揮命令系統を順々に伝え指揮官の判断を仰いでいる。これが自律制御システムだとデータが即座に把握され人員は別の任務にまわすことができる。
  14. マシンがデータを精査し、重要な内容を区別してくれれば、負担軽減だけでなく人員にやてもらいたい仕事を割り当てられるはず、とAFRLは言う。
  15. ただし自律制御機能が開発されても人間の判断が不要になるわけではないとAFRLは強調する。むしろ空軍要員に知能の高い相棒を作り、ミッションの完遂をより効果的に進めるのが目的だ。AFRLチームは無人機を有人機と一緒に運用する技術の開発中だ。
  16. そこでAFRLは空軍テストパイロット養成課程と共同でこのチーム運用の有効性と実施可能性を実証している。有人F-16が無人F-16と編隊飛行し、無人機にはパイロットがコックピットで緊急時に備えたが、アルゴリズムだけで機体操縦を完了した。両機は有人機パイロットが指示するまで編隊を維持し、その後無人F-16は編隊から離れた後で復帰したという。
  17. だがAFRLがめざすのは自動飛行ジェット戦闘機だけではない。2022年に予定の演習では新技術は自動制御ではなく自律運航であることを証明し、自身で航法し、想定外の天候に対処し、地上からの指示なくても自分で航路を変更できる機能を示すという。■


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