スキップしてメイン コンテンツに移動

★★韓国KF-X開発の最新状況

FA-50でロッキードの助けをかりていますが、KF-Xでも同様のようです。もっともF-35を採用したのもKF-X開発のためのようにも見られますが、そもそもKF-X開発の動機が理解困難です。韓国が米国離れしたところで基礎技術等しっかり米国から逃げられない構造のはずですし、米国の代わりに欧州に頼っても同じ構図でしょう。



Aviation Week & Space Technology

South Korea's KF-X Grows Considerably In Development

韓国KF-Xの開発状況
Two-seat version and European weapons added to Seoul’s new fighter
複座仕様と欧州装備の採用が韓国の新型戦闘機構想の中心


Oct 13, 2017Bradley Perrett and Kim Minseok | Aviation Week & Space Technology



韓国航空宇宙工業(KAI)のKF-X戦闘機が拡大を続けている。コンセプト構築時にはユーロファイター・タイフーン程度の大きさだったが繰り返し寸法が拡大している。
国産戦闘機を目指す同機は複座だと開発元は確認しているが初期は単座だった。MBDAのメテオおよびDielのIRIS-T空対空ミサイルを装備すると韓国国防調達部門は述べており、米製兵器への依存度を解消する考えだ。
双発のKF-Xは初飛行2022年をめざす。韓国空軍とKAIは初号機引き渡しを2024年に設定しているが、2026年以前の機体は開発用のはずだ。実戦対応の初号機は2026年に初めて出現するはずだが装備は完全ではない。インドネシアがKF-X開発のジュニアパートナーとなっている。
国防省の国防開発庁(ADD)が開発を主導しており、KAIが詳細開発を担当する。さらに調達部門の国防調達事業庁(DAPA)がジェネラルエレクトリックF414エンジンを2016年に選定した。
設計案C107は2012年に始まった設計案の最新版である。ロッキード・マーティンがF-Xフェイズ3の選定にF-35ライトニングIIで勝ち残った2013年時点はC104だった。選定の勝者はKF-X開発への支援が求められている。
各設計案では尾翼がついているが、カナード翼を付けた案もヨーロッパ勢がフェイズ3で勝ち残っていたら実現していただろう。C107以前の設計案はすべて単座機であったがKAIの2016年ニュース取材の背景に複座機案が写っていた。
機体大型化で機内容積を増加し空力特性の改良するとDAPA関係者は述べている。
DAPA公表の低解像度図面で設計案5通りが判明して2012年以降のKF-Xの進化過程がわかる。機体は大型化し主翼も大型化したが設計陣は基本形にこだわり前縁後退角が40度でアスペクト比が2.7のままだ。
最初がC101で2012年のC103で基本形となり今に続いている。事業立ち上げ段階ではC103がだったが2014年にC104になり、機体一体型アンテナと内部搭載が修正された。図面の外観上はほとんど変化がない。
With development due to be completed in 2026, the KF-X’s wing and fuselage have both grown during several design iterations. Credit: Colin Throm/AW&ST
C104の寸法は不明だが、C105(2016年以降)はC103より大型化している。翼幅は10.7メートルから11メートルへ、全長は40cm伸びている。拡大の半分は主翼の大型化によるものだ。機体では主翼取付位置が後退し、胴体がやや広げられている。
またキャノピー形状が変更されており、おそらくステルス性と関係があるのだろうが、F414エンジンが選定され空気取り入れ口の形状が変更された。当時は最大の出力を誇ったF414は非常にかさばるエンジンで機体設計も対応して拡大されたのだろう。
空虚重量が2%しか増えず11.1トなのはその他部分で重量軽減に努めたためだろう。タイフーンと比べるとわずかに全高が大きい。
さらにC106では翼幅、主要面積、胴体長すべてが大型化している。コックピットは前方方向に移動した。C106の各寸法は不明だがC107と同程度のようだ。C107の翼幅は20cm伸びているが、C105よりわずかに大きい程度だが、タイフーンより明らかに大きい。
胴体前方の形状はC107で改良された。主翼取付位置も前方に移動し、胴体と一体化して尾翼は前方に移動しており、移動した分のモーメントアームの相殺として全高が増えている。
C107以前はエンジンが接近して搭載されていたが、現在は距離を置き、機体残存性を高めながらエンジン間に空間を確保している。機首は当初案より鋭さをましており、日本が発表している国産戦闘機案に似てきた。2018年6月までに三案出てくるためさらに変更が今後発生する見込みがある。
後部座席が追加された理由は公表されていない。1990年代以前の設計案は複座型が通常だった。後部席は訓練以外に飛行乗員を運ぶために使われることもある。これはベトナム戦争後の流行だ。だがF-22、F-35、成都J-20が単座型しかないのはシミュレーターが高度化してパイロット養成の様相が変わったためだ。KF-Xで後部座席が復活したのはエイビオニクスが実は高性能でなく攻撃任務に二名体制でないと対応できないためかもしれない。
MBDA、Diehl両社はそれぞれメテオ、IRIS-Tミサイルの供給で合意しているとDAPAは述べており、販売条件の詳細が合意されたようだ。だが韓国にはIRIS-Tの使用でドイツの承認が必要だし、メテオ開発の関係国である英国、フランス、イタリアの承認も必要だ。各国政府の承認がいつになるか不明だ。メテオは長距離、IRIS-Tは短距離ミサイルだ。
韓国は米国装備も使う予定で、AIM-120AMRAAMやAIM-9サイドワインダーが対象だ。ただし各装備を機体に搭載するための調整は完了しておらずとDAPAは述べている。ワシントンは6月に両ミサイルの技術情報開示に合意しているが内容は1Aと呼ばれサイズ、重量、基本インターフェースの特徴に限定されている。韓国は1B情報として完全版を求めている。
KF-Xの完全開発は2015年末に長年にわたる国内論争を経て開始された目的の一つが韓国をワシントンの許認可なしで兵器運用できる国にすることで現行体制では米国製戦闘機購入の場合でも許可が必要なためだ
別の目的に米国の拒否権行使に関係なく兵装を確保したいという願望がある。だがエンジンがF414のため機体は米国の輸出管理の対象だ。
Cobhamが兵装庫と発射装置を供給し、大量供給する契約なのだろう。
発射装置は十分に長さを確保し機体の安全確保につなげるが機体からの発射速度は秒速9mでAIM-120とメテオには適合しているとCobhamは説明している。同社は2020年に数量不明の発射装置を供給し、総額は7百万ポンド(9.2百万ドル)になるという。納入時期と金額から試作機向けの契約で初期生産機材分も含まれるかもしれないし、エンジニアリング支援も内容に入っているかもしれない。
CobhamはKF-X量産機材向けの供給に触れていないが、開発段階で良好な実績を残せばその後の量産段階でも有利になることは明らかだ。
機体各所で必要な海外政府の承認が得られた。米政府によればインドネシアにはKF-X開発で使われる技術へのアクセスが認められるが、韓国と同内容の情報全部は開示されないようだ。ロッキード・マーティンがKAIにエンジニア30名を派遣しているとDAPAは明らかにした。今年末までに40名になる。インドネシアはエンジニア80名をKAIに派遣中だ。
韓国はKF-X向けにエイビオニクス主要装備4種を開発中でAESAレーダー、赤外線捜索追跡装置、電子光学目標捕捉ポッド、電子戦装備だという。
このうちレーダー開発の完了は2026年で3,600億ウォン(3.2億ドル)とDAPAが明らかにしている。この装備には送受信モジュールがおよそ1,000個必要だ。重要な設計審査は2019年中ごろの予定だ。
ハンファHanwha とADDがハードウェア実証モデルを作成中で構成はハンファのAESAアンテナと電力源にElta Systems Ltd.製の受信励磁機とプロセッサーを組み合わせる。イスラエルのEltaが選定されたのはハンファのレーダー開発を認めた形だが、Eltaの役目はもっと深い。
ハンファはアンテナ部分と電源部分を6月に完成させたとDAPAは述べており、両方のコンポネントがEltaに9月に届けられレーダーとして完成され、2018年3月までテストが続く。
これと別にAESA技術実証装置が完成しており、C-130H輸送機の背中に乗せられテスト中だ。この装置には送受信モジュールが400個つく。
韓国はKF-Xを120機、KAIのFA-50軽攻撃機を50機導入して現行のロッキード・マーティンF-16ブロック32の34機、F-5E/Fの140機と交替させる。インドネシアはKF-Xを50機希望しているとの報道がある。■


コメント

  1. ボーイングもそうですが輸出用ステルス戦闘機が両社ともほしいんじゃないかと思います

    返信削除

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

★★★★北朝鮮ミサイルが中国衛星で誘導されている可能性

中国も北朝鮮関連では叩けば埃がどんどん出そうですね。北京が見切りをつければ平壌の現政権など簡単に転覆させるでしょうが、中国国内にある北朝鮮とのしがらみ(おそらく共産党内部の派閥争い)と東北部の軍の非合法ビジネスの問題があり、米国といったん話がついても実施が難しいのでしょう。そのうちにしびれを切らした米国が単独行動に出るかもしれません。
Record China Is North Korea Using China's Satellites to Guide Its Missiles? 北朝鮮は中国衛星を使ってミサイル誘導をしているのか
Peter J. Brown May 23, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/north-korea-using-chinas-satellites-guide-its-missiles-20810?page=show

北朝鮮がミサイル発射を繰り返し米本土を狙うICBM開発に走る中、ひとつ見落とされている点がある。ミサイルに衛星誘導を使っているのではないか。北朝鮮に衛星航法ネットワークはないため、中国衛星を利用しているとの観測がある。 2014年報道で北朝鮮技術者が中国国内で北斗Beidou衛星航法システムの運用を研修中とある。同年の別の記事で中国軍専門官から中国は北朝鮮による北斗の軍事利用を止められないと発言している。 北斗以外に北朝鮮の選択肢として米露両国のGPSがあり、ロシアはグロナスGlonasと呼んでいる。 「グロナスの可能性もありますが、ミサイル誘導に北斗を利用している可能性の方が高い」と小泉 悠(未来工学研究所特別研究員、ロシア安全保障問題)がメールで述べており、ロシアは北の核実験後に武器および軍事関連技術の北朝鮮向け禁輸措置を取っているがグロナスが対象かは不明と小泉は述べる。 北斗衛星群打ち上げは1994年に始まり、現在は東アジア以遠まで展開している。北斗は民生商業用途と軍用の両面で利用され、軍用では妨害を受けず正確にデータが利用できる。 北朝鮮が北斗の軍用機能を利用しているか不明だが、民生用機能で精密誘導兵器を運用しているとは考えにくい。というのは北斗の民生機能は日米韓の電子妨害に弱く有事の際に北朝鮮が利用するのは困難になるためだ。 「特別のチップならびに中国の協力がな…

★★★真偽は?日本もUCAVを開発していた

日本にもブラック事業がある(あった)のでしょうか。映像公開したのは機密解除になったのか、事業がもっと先に進んでいるからでしょうか。各務原での目撃がないことから別の場所で秘密裏に開発されたのでしょうか。川崎重工関係者は口がさけても語れないと思いますが、事実なら日本もUAV-UCAVを開発していることがわかりますね。判断は読者の皆さんにおまかせします。
This is the combat drone Japan has been building in secret
これが秘密裏に開発していた日本の戦闘無人機だ

川崎重工ブースのビデオでUCAV試作機の飛行状況を写していた (Photo by Harold Hutchison) By Harold HutchisonOct. 06, 05:10 AM http://www.wearethemighty.com/news/this-is-the-combat-drone-japan-has-been-building-in-secret
無人戦闘航空機、つまりUCAVはこれからの軍事航空のカギを握ると言われる。米国、ロシア、フランスが開発中と判明している。 だが本誌We Are The Mighty (以下WATM)はこのたび日本も秘密裏にUCAV開発を進めていたことを知った。 ワシントンで先ごろ開催された空軍関係のイベントでWATMは川崎重工業のブースでビデオ画像を見た。それは同社によるUCAV研究開発の様子で、画像内のUCAVはボーイングX-45やノースロップ・グラマンX-47に似ているようだった。 会場で詳しく聞こうとしたが、同社係員が日本政府の意向だとしてやんわりと断ってきた。翌日も別の係員はこの件は存じていないと答えてきた。 結局三番目に会った川崎重工の小林タクミ氏が「試験機で10年近く前のもの」とし、「防衛省予算による実験事業だった」と説明してくれた。同氏はさらにメールで「2008年ごろのプロジェクト」と述べている。 WATMが当時空軍の筆頭参謀次長として情報監視偵察分野を担当し現在は航空宇宙研究にあたるミッチェル研究所の所長をしているデイブ・デプチュラ退役空軍中将に日本がUCAV開発をしていた事実を知っているか聞いたところ、即座に「知らない」との答えが返ってきた。 このことから日本のUCAVは秘密のベールに隠されていたことがわか…

★★ロッキードが極超音速技術の完成に近づいている模様、SR-72との関連へ注目

Amid SR-72 Rumors, Skunk Works Ramps Up HypersonicsSR-72の噂と関連か、スカンクワークスの極超音速技術が加速中
Sep 27, 2017Guy Norris | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/technology/amid-sr-72-rumors-skunk-works-ramps-hypersonics
SR-72: Lockheed Martin FORT WORTH, Texas—ロッキード・マーティンが極超音速技術開発を加速化しており、初の実証機を目撃したとの報告もあり、スカンクワークスが進めるSR-72高速機開発との連関が注目される。 「詳細は言えませんが、スカンクワークスのあるカリフォーニア州パームデールで超高速飛行実現の動きを倍増しています」とロッキード・マーティンで航空力学執行副社長オーランド・カバルホOrlando CarvalhoがSAE 国際航空技術学会で語っている。「端的に申し上げれば米国は極超音速革命まであと一歩まで来ています」 Darpaと米空軍研究実験部門が共同で進める推進滑空兵器および極超音速空気取り入れ式兵器コンセプト研究に言及して、カバルホは「この十年で研究は大幅に進み、極超音速技術で状況が一変する意味があることが明らかになってきました。今後も研究テストを進め、極超音速飛行の実現にDarpaとのプロジェクト二件を活用します。国家安全保障ではスピードが肝心です」 SR-72への言及はなかったが、同社が極超音速機として退役済みの高速SR-71ブラックバードの後継機を提案中であることは広く知られており、カバルホの前向きな発言はロブ・ワイスRob Weiss(ロッキード・マーティンの高性能開発事業体執行副社長兼総支配人)の発言に重なる。6月にワイスはAviation Weekに選択的に有人操縦となるSR-72の前身となる飛行研究用機体(FRV)が予定通り進行中と暗に述べていた。 スカンクワークスはFRV開発を来年から始めるといわれ、初飛行予定は2020年だ。FRVはF-22ほどの機体サイズで推進力はフルスケールのコンバインドサイクルエンジン一基だ。しかし実証機に先立ち、ロッキードは各種技術の地上・飛行テスト…