ロシアはインドの資金提供を期待していたはずなのにこれでは目論見が外れます。Su-57(PAK-FA T-50)の今後に暗雲ということでしょうか。あるいはロシア機の性能内容に今後の成長の可能性がないとみているからでしょうか。インドが米国製機材採用に大きな方向変更を取る可能性が出てきたと言えないでしょうか。
Indian Air Force wants out of fighter program with Russia
インド空軍がロシアとの戦闘機共同開発の継続に消極的に
Su-57 の試作機 T-50 がMAKS 2011航空ショーで飛行展示された。 (Alex Beltyukov via WIkipedia Commons)
NEW DELHI – 100億ドルで第五世代戦闘機(FGFA)を共同開発・生産しようという野心的なインド-ロシア構想は新たな難関に直面している。インド空軍が事業中止を求めているからだ。
インド空軍高官が国防省に不安を訴え、FGFAのロシアとの共同事業では米F-35戦闘機並みの性能は実現できないと事業継続に消極姿勢を見せている。
FGFA事業の内容ではステルス性能でレーダー断面積がF-35より劣ると空軍関係者は述べ、構造面で抜本的な改良が必要でロシア試作機では実現は無理だという。
FGFAにはエンジンのモジュラー構想はなく、整備と保守性が高価格となりトラブルも増える。
ロシア側はモジュラー式ではないエンジンを提供し、保守点検等はエンジンメーカーが担当するとしている。
これに対し国防アナリストのインド空軍出身のバジンダ・タクールVaijinder K Thakurは、空軍の評価に賛同していない。FGFA原型機のSu-57のエンジンはAL-41F1だがFGFA生産型にはプロダクト30型が搭載され、重量が3割軽減され、推力向上と燃料消費改良に加え稼働部品数が減る。このため信頼性が上がり、ライフサイクルコストが3割下がるという。
インド空軍は米製機材の運用経験がなく、長期運用経費をロシア、米国の戦闘機で比較する立場にないというのがタクールの言い分だ。■
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