スキップしてメイン コンテンツに移動

空軍機材からのレーザー兵器運用技術はここまで進展している


レーザー兵器の発展は急速なようです。
光ファイバーレーザーは新技術なのでしょうか。今やレーザー単体より光学系センサー技術との同期化など応用面に研究の中心が移っているようですが、電源確保、安定性など航空機での実用化にはまだ課題は多いのでしょう。一方で完全自律兵器は米国ではタブー扱いですがこんなことにかまわない東側勢力はちゅうちょなく「ターミネーター」を作り、いつの日か暴走するのでは。恐ろしいです。


Air Force Tests Bolt-On Aircraft Laser Weapon

米空軍が航空機搭載レーザー兵器試射に向け準備中


Scout Warrior - May 28, 9:48 PM

  1. 米空軍科学技術部門がB-52に防御用レーザー兵器を搭載し飛来する空対空ミサイルを焼きつかせようとしている。
  2. 攻撃防御両面でレーザー兵器を空軍は戦闘機や大型貨物機への搭載を狙い数年にわたり開発中だ。ただし空軍研究所Air Force Research LabがSHIELD事業の名前で別の5か年開発事業に乗り出しており機内発電容量の確保、光学高エネルギーレーザーで大型機のB-52やC-130さらに戦闘機の防御に役立てる。
  3. 「長期的にはレーザーを攻撃兵器に運用して標的を排除できるようになる」と空軍科学主任グレッグ・ザカリアスAir Force Chief Scientist Greg ZachariasがScout Warrior 単独インタビューで答えている。
  4. おそらく外部装備ポッドから十分な電力を確保する構想と思われるが、AFRLはすでに実証装備を機材に取り付ける作業に入っているとザカリアスは述べている。
  5. 外部ポッドは敵レーダーに探知されやすくなりステルス機への搭載は困難とザカリアスは認める。
  6. ただし1960年代製の大型B-52が防御能力の恩恵を一番大きく享受するはずだ。B-52はハイテク技術アップグレードを続けて受けており、空軍は同機をまだ数十年稼働させる。
  7. B-52の防御は重要課題になるはずで、改装B-52をペンタゴンは重武装機別名「空飛ぶ爆弾トラック」として使う構想があるからだ。
  8. レーザーは高熱と光エネルギーで標的を爆発させる代わりに焼却する構想で運用は非常に高速で高速標的を即座に破壊するか敵の攻撃にも対応する。防御用兵器にして敵ミサイル妨害にも使えると開発陣は説明してくれた。「飛来するミサイルを破壊する代わりにコースをずらせるのです」(ザカリアス)
  9. またレーザー兵器に望遠鏡の光学技術を同調させれば高速移動標的の高精度追尾破壊を実現できるとザカリアスは説明してくれた。
  10. 光ファイバーケーブルを束ねることがレーザー出力の増強策になり1キロワット出力を10キロワット兵器にできる。「光ファイバーレーザーの問題は安定性とレーザーそのものの拡大だ」(ザカリアス)
  11. レーザーの標的捕捉でもフェイズドアレイレーダーとレーザーを同一波長で接続して同期化を進めた兵器になる。
  12. 航空機からのレーザー発射は戦闘機でゆくゆく実現し広い用途が考えられ、空対空戦、近接航空支援、対UAS(無人機)攻撃、小舟艇攻撃、地上攻撃さらにミサイル防衛を考えていると関係者は述べる。
  13. 低コストがレーザー兵器のカギであり、高価なミサイルの投入が不要となる。
  14. 空軍研究部門関係者は空中発射レーザー兵器の実用化を2023年までに実現すると述べている。空中発射実験は202年までに実施すると空軍関係者は述べている。
  15. 高エネルギーレーザー(HEL)の地上兵器運用テストがここ数年ホワイトサンズミサイル試射場(ニューメキシコ)で続いており、空軍指向性エネルギー局が高エネルギーレーザーテストをニューメキシコのカートランドAFBで実施中だ。
  16. 空軍首脳部は大型機のC-17やC-130からの空中発射から始め、小型化が実現すればF-15、F-16やF-35にも投入されるとみている。
  17. 航空戦闘軍団は自機防御用高エネルギーレーザー高度技術実証で中規模出力レーザーを小型化し戦闘機用ポッドに搭載して地対空、空対空ミサイルへ対応させる。
  18. 空軍特殊作戦軍団は空軍研究所とともに海軍支援施設ダールゲンともレーザーをAC-130Uガンシップに搭載し攻撃用途に使おうと模索中だ。
  19. レーザーでは弾薬量の制約がなくなるのが利点だ。ミサイル6発なり7発を機外機内に搭載するのかわりに、指向性エネルギー兵器ならわずか1ガロンのジェット燃料で数千回発射できると空軍専門家は発言。
  20. レーザー兵器は弾道ミサイル防衛にも投入できる。ジェイムズ・シリング海軍中将(ミサイル防衛庁長官)は2017年度予算審議の席上で「レーザー技術の成熟化は死活問題だ」と述べている。
  21. 技術の進展では自律化技術分野がめざましくレーザー搭載無人機で敵を捕捉、追尾、破壊する能力がセンサー、目標捕捉、兵器運搬の組み合わせで実現するとの見方が強い。すべて人的関与なしで実現する。
  22. 急速に技術が発展する中でペンタゴンは自律型兵器運用でも「人員を関与させる」考え方をウェポンシステムに導入しているとザカリアスは認める。
  23. 「人員との接続を必須としており、断続的でもかならずチームに人員をかませる。実現まで数年かかるだろうが、自動化技術も数年にわたる開発が必要だし、飛行制御コンピュータや航空機そのものと多様な内容だ」(ザカリアス)
  24. ミサイル装備にはトマホークやSM-6のようにセンサーとシーカー技術で自律運用や半自動自己誘導を実現しているものもあるが、なんらかの人的介在が必要だ。ミサイルと大型機や高機動地上ロボットが自分で標的を破壊する作業は異なる。■

コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ