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☆ステルス「爆撃機」B-21の姿と性能を予測すると...



LRS-Bという名称は爆撃機型のBであり、その他機種が想定されていることが分かります。とりあえずB型が登場しますが、もはや伝統的な爆撃機の機能を超えた「バトルプレーン」に近い存在になりそうです。その分だけB-2が遠回りをしたことになるのでしょうか。いや、時代がやっと当初想定していた環境になってきたのであり、単座小型戦闘機にはいよいよ終幕が近づくことになるのか、B-21に期待が集まりそうですね。

The B-21's Three Decade Old Shape Hints At New High Altitude Capabilities

Northrop Grumman seems to have gone "back to the future" with their next generation stealth bomber design, and that's actually really exciting.

ノースロップ・グラマンの次世代ステルス爆撃機は「バックトゥフューチャー」の観があり興奮を感じさせる設計だ

BY TYLER ROGOWAYOCTOBER 6, 2017

NORTHROP RENDERING

B-21レイダーの詳細情報はほとんど存在しないままだが本誌はこれまで多用途戦略ステルス機としての同機の基本形状や特徴をお伝えしてきた。最近になりノースロップ・グラマンから別の想像図が出ており、最新技術や製造方法を駆使して製作される同機の形状に新奇の観はなく三十年前のステルス爆撃機革命の黎明期に戻るようだ。
USAF
2016年2月26日に発表された想像図

一見するとB-21は同社のB-2スピリットと酷似しているがちゃんとした理由がある。ノースロップはB-2の設計を30年前に確立しており、B-21にも応用するようだ。当時米空軍が低空侵攻能力を追加注文しなければ実現していたはずの性能がいよいよ現実のものになろうといているのだ。

B-21が同じ形状として2017年9月の空軍協会年次総会で同社が掲示した宣伝媒体に見られた。
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#northropgrumman Gearing up for #afa2017 @usairforce looking good @Whiteman_AFB
低空飛行性能の追加はロシアの防空レーダーがさらに高性能化しB-2のステルス性能が無効になることを空軍がおそれたためだ。レーダー有効範囲の下をくぐる飛行がB-52やB-1でも同様に必要となり、以前のような高高度をステルス特性を生かしながら飛行し残存性を狙えなくなった。
この無駄な追加でB-2ではステルス性が一部犠牲になっただけでなく、機体重量が増え、上昇限度も当初の60千フィートが50千フィート程度に下げられる結果となった。さらに航続距離が短くなり、なんといっても機体価格が大幅にあがり、結果としてハイエンドを極めた高価な機体になってしまった。
ノースロップ提案の高度技術応用爆撃機(ATB)設計構想(後日のB-2)は「シニア・アイス」の名称が開発期間中につき今や有名なノコギリ状の後縁部はついておらず、かわりに大型ウェッジシェイプの 尾部となっていたのは現在のB-21レイダーと同様だ。ノコギリ形状は米空軍が前述したようにどたんばで要求内容を変更し低空侵攻能力を求めてきたことへの対応である。
PUBLIC DOMAIN
米空軍が低空侵攻能力を要求追加する前の当初のATBの形状

すべては1980年代のことでレーガン大統領が国防予算を増額させソ連が真剣に脅威とされていた時代の話だ。わずか数年で冷戦は終わり、議会が製造機数を大幅削減したこともありB-2の機体価格は急増する「死のスパイラル」に入り、生産はわずか21機で終了している。
NORTHROP/PUBLIC DOMAIN
ノースロップのATB原設計では傾斜角つき尾翼や主翼に垂直構造物さえも追加され全翼機のヨー制御を試した。最終的に分割式のラダー「エレボン」が採用された。B-2にはV字形の尾翼が残っていることに注目。低空性能の追加で設計内容には多様な悪影響が残った。

今日のB-2は「切り札」兵器システムの認識で高い需要に引っ張りダコの存在であり、米国の秘宝というべき存在だ。真価を発揮する機会も多々あり、直近ではリビアの第二回攻撃に投入された。小規模部隊だが改修を数回となく受け21世紀後半でも供用が期待される。
B-21想像図では排気口が見えないが、まさか後縁部や機体下部に配置されることはないはずだ。赤外線探知に一番弱い場所だからだ。だがこれは奇異なことではない。というのはB-2でも最初の公表図で排気系が全く描かれておらず、同機の機構上最も機微な部分であったためであり今日でも変わっていない。(米空軍基地でB-2を撮影する場合も機体後部の撮影は禁止されている)
USAF
初期のB-2想像図では排気口付近の描写を省略している。この角度で見るとB-2は2016年公表のB-21想像図と酷似していることに注意。
米空軍とノースロップ・グラマンがB-21でも1980年代後半を回顧してB-2の情報開示方法を参考にしているのは疑いない。
ノースロップがステルス爆撃機設計案を公開した30余年前のコンピュータ性能は今日の数分の一もなかったが、B-21の形状が初期のシニア・アイスに酷似しているのは新型爆撃機の有する性能に興味深い点が多々あることを示す。
B-21の機体形状が高高度侵攻機シニア・アイス構想に酷似しているのはB-21が高高度飛行用で究極の空力学特性を追求した兵器センサー搭載機であるためだろう。この事は極めて重要だ。ノースロップのATB原設計の実用高度は60千フィートが目標でB-21がこの高度を念頭に置いていることは想像に難くない。作戦距離からこの高度に意味があり、燃料消費・推力共に低くおさえRQ-4グローバルホークの飛行限界近くを飛べることでB-21にセンサー装備を搭載し長距離飛行させる可能性が生まれてくる。
USAF
B-2 スピリットの実用高度限界は要求内容の変更で犠牲になっている。だがB-21レイダーではこの制約はない。
同時にB-21ははるか下を飛行する戦術機よりも長時間滞空が可能となる。このため通信データリンク中継点として機能できF-35、F-22他無人戦闘航空機のデータリンクとつなぎ情報を吸い上げることが可能だ。また逆に各機に戦場の全体図をデータ「融合」して伝えることもできる。

低空を飛ぶステルス機から戦場情報を中継することも可能だろう。つまりB-21はステルスの戦場空中通信中継機材Battlefield Airborne Communications Node (BACN) となり、最前線近くまで進出する重要機材になる。
同じ構想がここにきて多数発表されており、米空軍も高い優先順位をつける問題解決手段となりそうだ。ネットワーク、情報共有に加えこれまでの機材中心の情報収集を「分散型」に変える動きにつながる。
LOCKHEED MARTIN
ステルス全翼機(ここではB-2)がステルス各機(F-35,F-22、UCAVS)の上空を飛行し通信ゲイトウェイになっていることに注目。EQ-4グローバルホークがBACN機材として同様の機能を果たす。B-21とRQ-180もステルス機同士で低探知性のデータリンクを実現するだろう。
同時にF-22ラプターと同様にB-21の兵装はJDAMから大型貫通爆弾まで多様であり、超長距離空対空ミサイルも含まれレイダーの高高度飛行を活用するはずだ。レーザーの搭載も実現すれば有効攻撃半径がさらに伸びるだろう。スタンドオフ攻撃能力があがりながら残存性が高まり、攻撃距離が延びることになる。
そうなるとB-21はステルス多用途機となり従来の爆撃機の分類は無理となり広範なミッションに高高度飛行で対応するはずだ。また同時に同機は構造上の要求内容からも複雑化を避けてエンジン推力も極端に強力である必要もなく、燃料搭載量も減らしながらミッション実施が可能となるはずだ。
ノースロップ・グラマンが厳しい米空軍の注文の中で製造コストを下げることが可能なのもこの背景があるからだろう。さらに機体形状は広帯域低視認性実現のカギともなる。ステルス機の機体が大型になっても機体全体での形状変更(水平垂直尾翼、機首の工夫等)があれば低周波レーダーに照射されても機体背後の放射線との区別がつかなくなる。
NORTHROP GRUMMAN
ノースロップ・グラマンの次世代爆撃機構想図はLRS-Bになる前のものだが、同社の特徴たる「つぶれた凧」形状が描かれており、B-2の全翼機構造とは異なる。
高高度飛行の要求により今回のB-21にはノースロップ・グラマンの代名詞ともいえるノコギリ状の主翼設計が採用されていないのだろう。同社のX-47B実証機にもノコギリ状の特徴がみられた。同社は機体形状を複数検討し、一部は初期の次世代爆撃機構想にも採用されていた。ただしLRS-B事業が始まると方向性に変化が生まれている。
本誌ではノースロップ・グラマンにはRQ-180高高度長時間航空機(HALE)についても数度にわたり話題にしてきた。同機が同じノースロップ・グラマンの設計に大きな影響を与えた可能性は排除できないが、米空軍にもB-21要求水準で影響を与えたのだろう。2000年代後半に国防総省がロバート・ゲイツ長官による大きな方向転換の中で新型爆撃機開発に乗り出した。
USAF
B-2は今日でも非常に未来的なマシンである。B-21は小型軽量化されるはずだが同機の登場でB-2も主役の座を奪われる日が来るだろう
RQ-180や次世代爆撃機実証機がこの流れを受けているのは確実で10年近く停滞はあったが努力が実を結んできたといえよう。RQ-180は少数機しかないが、B-21と良い組み合わせになりそうで、その関係はE-11とEQ-4によるネットワークゲイトウェイ機能、U-2SドラゴンレイディとRQ-4Bによる偵察ミッションに見られる関係と似ている。
また長距離打撃爆撃機構想の要求内容でB-2より軽量かつペイロードも少ない機材が想定されたことも安価でいながら高高度性能の実現を目指したためと判明している。ボーイングによるLRS-Bコンセプト図もB-21ならびに先立つシニア・アイスと酷似している。
BOEING
ボーイングのLRS-BコンセプトもB-21や高高度侵攻機「シニア・アイス」案と酷似している。
すべての事実はノースロップ・グラマンが「バックトゥザフューチャー」でB-21レイダーの設計をまとめたことを示しており、同機の性能はいかなる既存機種とも一線を画し、ミッション実施ではB-2をしのぐ存在になることを示唆している。世界初のステルス爆撃機登場から30年が経過してノースロップ・グラマンB-21で多くの点で本来あるべき爆撃機の姿を実現し、さらに多くの機能を果たす機体になることに一番の興奮を感じる。
新情報や詳細な図あるいは写真がグラマンから公開されればもっと多くがわかるのだが。
噂では新型機は同社の第42プラント(カリフォーニア州パームデール)で進行中だという。■

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