スキップしてメイン コンテンツに移動

北朝鮮制裁措置の違反船舶の海上取締を米沿岸警備隊が実施か

米沿岸警備隊に対応させるのは政治的に正しい方針でも、北朝鮮関連の国際常識に反する行動を見ると貧弱な警備船で大丈夫なのか、臨検に応じない場合どうするのか、さらに各水域に派遣するだけの余力があるのか疑問です。ヴィエトナム戦争では沿岸警備隊も動員されていましたが。そうなると海上保安庁も急に期待されそうですね。ただし尖閣等の警備が手薄になれば喜ぶ国があらわれそうですが。制裁はかなり効果を上げてきているので実効性を引き上げるべきで、北朝鮮封じ込めは今後何年も続く可能性があることに日本も注目すべきでしょう。

US reportedly planning high-seas crackdown on North Korea sanctions evaders by deploying Coast Guard force

米国が北朝鮮制裁措置逃れへの対応を沿岸警備隊に実施させる模様


us coast guard
夜間機関銃射撃訓練にあたる米沿岸警備隊カッター・ストラットン。US Coast Guard/Petty Officer Bryan Goff
  • トランプ政権はアジア内同盟国と北朝鮮制裁措置違反の疑いのある船舶を洋上摘発する準備に入った
  • 報道では米沿岸警備隊を投入するという
  • 2月23日に米国は北朝鮮海上輸送を対象に追加制裁措置を発表し国連にブラックリストも渡した
  • 北朝鮮は海上封鎖は戦争行為と受け取ると警告




WASHINGTON (Reuters) -トランプ政権は北朝鮮制裁違反の疑義がある船舶の取り締まりをアジア主要同盟数か国と検討中で、米沿岸警備隊がアジア太平洋海域で臨検を行うと米高官が述べている。
ワシントンは日本、韓国、オーストラリア、シンガポールの各国と取り締まり強化を協議中で北朝鮮が海上から核ミサイル開発に必要な物資入手を阻止しようとしている。
疑わしい船舶がすでに確認されているが、今回の戦略はさらに活動範囲を広げるものの海軍力で北朝鮮を封鎖する一歩手前で止めるのがねらいだ。平壌は海上封鎖を戦争行為と受け止めている。
戦略では疑わしい船舶を個別に追跡し禁制品を搭載していれば拿捕すると米高官は匿名条件で述べる。活動規模が拡大されれば太平洋軍の海軍艦船、航空機の投入も検討するという。
米主導のこの動きが報道されるのは今回が初めてで北朝鮮を交渉に向かわせ核兵器等の放棄実現に追い込みたいとするワシントンの問題意識を反映している。
北朝鮮が米本土攻撃可能な核ミサイルを完成させるまで数か月といわれる中、同国は国際制裁措置をかいくぐる密輸や海上での船舶間搬送で禁制品を入手していると米政府は把握している。
north korea ship to ship
米財務省発表の写真で北朝鮮とのつながった船舶間の物資搬送が確認された。US Treasury
「直接軍事行為以外のすべてで強化の必要があるのは間違いない。金正恩へこちらの真剣さを示す必要がある」と政府高官が語った。
ホワイトハウスは論評を避けている。
適用範囲は公海のみならず協力各国の領海内も対象とするがアジア以外はどこまでを範囲にするか不明だ。
また同日に米国が北朝鮮むけ貿易輸送に関与する企業・船舶を追加した制裁措置を発表し、国連にブラックリストを通告したのは、原油を入手し、石炭を販売する北朝鮮の不法活動をやめさせるのが米国の狙いだと示すものだ。
制裁強化に加え海上行動の追加で外交が辛うじて進む南北朝鮮で緊張要因になる。また米軍も各地に展開すればそれだけ戦力が薄くひきのばされ、域内関係国の負担増となるかもしれない。

相手船に乗り込むのか

対応策はまだ検討中だが北朝鮮の報復措置を引き起こす危険もあり国際社会も分断化されそうだ。
中国、ロシアは北朝鮮向け阻止行動の実力行使を国連の場で阻んできたが、新規措置でも踏み込みすぎだと反対しそうだ。匿名条件で中国関係者はこのような措置は国連主導のみで行うべきだと語った。
だがワシントンはすぐにでも措置強化に踏み切ると見られ、同盟各国との協議が不調に終わっても実施すると米高官は述べている。
さらに制裁逃れ船舶をへの法的措置も米国は検討中で、国連安全保障理事会決議を理由に公海あるいは関係国領海内での船舶臨検は可能と主張する。
ワシントンは海上での武力衝突を回避する観点で交戦規則を準備中だと関係者は述べる。
スティーブ・ムニューチン財務長官は2月23日ワシントンで記者団に船舶検査では係官乗船も排除しないと語った。
だが米関係者は個人的発言として臨検隊乗船には特に注意が必要だと述べる。
沿岸警備隊艦船の火力は貧弱で基本的に法取締が役割なので軍艦の代わりに投入されるとリスクがあることを米関係者は認める。
沿岸警備隊はアジア太平洋地区への所属艦船派遣の可能性について言及を避けているが、該当各国との連携は認める。「将来に警備船を配備するかは米外交政策の目標次第であり、船舶の稼働状況にも依存する」と広報官ディヴ・フレンチ少佐 Lieutenant Commander Dave French が述べた。

「協力国は多数ある」

韓国政府高官は「海上取締行動の強化」で協議があることを認め、先月のヴァンクーバー外相会議で米国務長官レックス・ティラーソンから各国に検討要請があったという。

「米韓両国含む各国と制裁措置の完全履行を検討中だが各国合同部隊の枠組みの話は聞いていない」と政策面に明るい日本の防衛省関係者が語った。
トランプ政権は東南アジア各国へ一層の協力を求めており、軍事力では期待できないものの船舶の動きでは情報提供が役立つと米政府関係者は解説してくれた。
US Coast Guard
沿岸警備隊カッターガラティン所属のMH-68スティングレイの銃手がサウスカロライナ州沖の麻薬輸送ルートで警戒中。Chief Warrant Officer Donnie Brzuska/US Coast Guard
「提携国が増えればそれだけ多くの資源を投入できる」とクリス・フォード Chris Ford 国際安全保障・非拡散政策担当国務次官補が述べる。ただしどの国と協議中かは明かしていない。
米政府が特に関心を示すのが洋上の船舶間物資搬送で北朝鮮はアジア各国港湾での貨物輸送が出来なくなったためこの手段をとることが増えている。
ロイターは昨年12月、ロシアのタンカーが洋上で北朝鮮に原油を受け渡した制裁違反を報じてた。ワシントンも中国含む数か国船籍の輸送船が原油製品、石炭の受け渡しに関与していることを突き止めている。中国は否定している。
中国領海付近では米国による臨検は避け、中国官憲に禁制品輸送を伝え中国による対策を求めると米政府関係者は述べた。
「すべての流れを止めるのは不可能に近いが、北朝鮮の代償を増やすことは可能」とバラク・オバマ大統領の下絵で国防次官(アジア関係)を務めたディヴィッド・シアー David Shear が語っている。■
Additional reporting by Michelle Nichols at the United Nations, John Walcott in Washington, Linda Sieg and Nobuhiro Kubo in Tokyo, Josh Smith and Hyonhee Shin in Seoul; Editing by Mary Milliken and Paul Thomasch

コメント

このブログの人気の投稿

★★潜水艦が一隻も使えないのはドイツ連邦軍の問題の氷山の一角だ

几帳面がドイツでこうなっているとは意外な気もしますが、国防省の官僚的体質が災いのもとなのでしょうか。ドイツの安全保障に対する価値観にはやはり大戦中のトラウマがあるのでしょうか。日本はこの数年で意識がかわりつつあるのですがね。ドイツ国民に軍事アレルギーや防衛で主導的な立場を忌避する傾向があるのでしょうか。
Germany Does Not Have One Working Submarineドイツに作戦投入可能な潜水艦が一隻もない事態 Sebastien Roblin December 16, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/germany-does-not-have-one-working-submarine-23688?page=show

今年10月15日、ドイツ潜水艦U-35がノルウェー沖で潜航しようとしたところ、x字形の潜航舵が岩礁とぶつかり、損傷が甚大で単独帰港できなくなった。ドイツ国防軍広報官ヨハネス・ドゥムレセ大佐 Capt. Johannes Dumrese はドイツ国内誌でU-35事故で異例の結果が生まれたと語っている。紙の上ではドイツ海軍に高性能大気非依存型推進式212A型潜水艦6隻が在籍し、各艦は二週間以上超静粛潜航を継続できることになっている。だがドイツ海軍に作戦投入可能な潜水艦が一隻もない。Uボートの大量投入による潜水艦作戦を初めて実用化したのがドイツ海軍で、連合国を二回の大戦で苦しめた。今日のUボート部隊はバルト海の防衛任務が主で規模もに小さい。212A型は水素燃料電池で二週間潜航でき、ディーゼル艦の数日間から飛躍的に伸びた。理論上はドイツ潜水艦はステルス短距離制海任務や情報収集に最適な装備で、コストは米原子力潜水艦の四分の一程度だ。ただし、同型初号艦U-31は2014年から稼働不能のままで修理は2017年12月に完了予定だが再配備に公試数か月が必要だ。U-32は2017年7月にノルウェー回航中にバッテリーが使えなくなった。修理用船台が空かず、U-34が次の順番を待つ中で修理のめどがつかない。U-33は2018年2月まで整備中でその後公試に三四か月かかる。U-35の姉妹艦U-36は2017年10月に就役し、作戦投入可能は2018年5月だ。なぜここまで時間がかかるのか。冷戦終結後のドイツ海…

★★★真偽は?日本もUCAVを開発していた

日本にもブラック事業がある(あった)のでしょうか。映像公開したのは機密解除になったのか、事業がもっと先に進んでいるからでしょうか。各務原での目撃がないことから別の場所で秘密裏に開発されたのでしょうか。川崎重工関係者は口がさけても語れないと思いますが、事実なら日本もUAV-UCAVを開発していることがわかりますね。判断は読者の皆さんにおまかせします。
This is the combat drone Japan has been building in secret
これが秘密裏に開発していた日本の戦闘無人機だ

川崎重工ブースのビデオでUCAV試作機の飛行状況を写していた (Photo by Harold Hutchison) By Harold HutchisonOct. 06, 05:10 AM http://www.wearethemighty.com/news/this-is-the-combat-drone-japan-has-been-building-in-secret
無人戦闘航空機、つまりUCAVはこれからの軍事航空のカギを握ると言われる。米国、ロシア、フランスが開発中と判明している。 だが本誌We Are The Mighty (以下WATM)はこのたび日本も秘密裏にUCAV開発を進めていたことを知った。 ワシントンで先ごろ開催された空軍関係のイベントでWATMは川崎重工業のブースでビデオ画像を見た。それは同社によるUCAV研究開発の様子で、画像内のUCAVはボーイングX-45やノースロップ・グラマンX-47に似ているようだった。 会場で詳しく聞こうとしたが、同社係員が日本政府の意向だとしてやんわりと断ってきた。翌日も別の係員はこの件は存じていないと答えてきた。 結局三番目に会った川崎重工の小林タクミ氏が「試験機で10年近く前のもの」とし、「防衛省予算による実験事業だった」と説明してくれた。同氏はさらにメールで「2008年ごろのプロジェクト」と述べている。 WATMが当時空軍の筆頭参謀次長として情報監視偵察分野を担当し現在は航空宇宙研究にあたるミッチェル研究所の所長をしているデイブ・デプチュラ退役空軍中将に日本がUCAV開発をしていた事実を知っているか聞いたところ、即座に「知らない」との答えが返ってきた。 このことから日本のUCAVは秘密のベールに隠されていたことがわか…

★★ロッキードが極超音速技術の完成に近づいている模様、SR-72との関連へ注目

Amid SR-72 Rumors, Skunk Works Ramps Up HypersonicsSR-72の噂と関連か、スカンクワークスの極超音速技術が加速中
Sep 27, 2017Guy Norris | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/technology/amid-sr-72-rumors-skunk-works-ramps-hypersonics
SR-72: Lockheed Martin FORT WORTH, Texas—ロッキード・マーティンが極超音速技術開発を加速化しており、初の実証機を目撃したとの報告もあり、スカンクワークスが進めるSR-72高速機開発との連関が注目される。 「詳細は言えませんが、スカンクワークスのあるカリフォーニア州パームデールで超高速飛行実現の動きを倍増しています」とロッキード・マーティンで航空力学執行副社長オーランド・カバルホOrlando CarvalhoがSAE 国際航空技術学会で語っている。「端的に申し上げれば米国は極超音速革命まであと一歩まで来ています」 Darpaと米空軍研究実験部門が共同で進める推進滑空兵器および極超音速空気取り入れ式兵器コンセプト研究に言及して、カバルホは「この十年で研究は大幅に進み、極超音速技術で状況が一変する意味があることが明らかになってきました。今後も研究テストを進め、極超音速飛行の実現にDarpaとのプロジェクト二件を活用します。国家安全保障ではスピードが肝心です」 SR-72への言及はなかったが、同社が極超音速機として退役済みの高速SR-71ブラックバードの後継機を提案中であることは広く知られており、カバルホの前向きな発言はロブ・ワイスRob Weiss(ロッキード・マーティンの高性能開発事業体執行副社長兼総支配人)の発言に重なる。6月にワイスはAviation Weekに選択的に有人操縦となるSR-72の前身となる飛行研究用機体(FRV)が予定通り進行中と暗に述べていた。 スカンクワークスはFRV開発を来年から始めるといわれ、初飛行予定は2020年だ。FRVはF-22ほどの機体サイズで推進力はフルスケールのコンバインドサイクルエンジン一基だ。しかし実証機に先立ち、ロッキードは各種技術の地上・飛行テスト…