タイは2015年にS26Tディーゼル電気推進式潜水艦三隻の導入を決めた。写真はS26Tの原型元級の前身宋級。(SteKrueBe/WikiMedia Commons) . タ イが潜水艦二隻を中国から追加導入の意向を示したことで、同国内に波紋が広がっている。最大野党はコロナウィルスで経済が打撃を受ける中で調達を進めていいのかと懸念を示している。 潜水艦の有効性に疑問を呈す批判派に対し、王立タイ海軍は8月31日記者会見を開き、導入の正統性を訴えた。 タイは2015年にS26Tディーゼル電気推進潜水艦三隻の導入を決めた。同型は中国の039型元級の輸出版だ。一号艦を390百万ドルで2017年に調印し、引き渡しを2024年に想定する。 議会小委員会は残る2隻の調達を717百万ドルでめざす政府原案を議長の一票という僅差で承認している。 報道機関向け説明会で調達を正当化しようと海軍参謀総長シティポン・マスカセム大将Adm. Sittiporn Maskasemは国防戦略の一環で潜水艦多数が必要と述べた。続いてプレゼンテーションでは周辺国で潜水艦導入が続き、実際に稼働開始しているため今回の調達が必要と説明した。 だがシンガポールのS・ラジャラトナム国際研究所の研究員コリン・コーCollin Kohは「そもそも潜水艦が同国の防衛やになぜ必要なのか説得力は低い」と述べ、「お隣に負けてはと見栄を張る」ことが導入の唯一の理由だとツイッターで解説していた。他国と同等の装備品を買わないと出遅れるとの恐れて正当化しようというのだ。 潜水艦が抑止効果を生み、実戦で威力を発揮することはコーも認めるが、タイ海軍の説明に疑問点が残ると指摘する。そのひとつが海賊対策に投入する、不法漁業者取締り用、さらに人道援助任務災害救難に投入するというものだ。 国際観光客に大きく依存するタイ経済はCOVID-19で旅行そのものができず制限されて大打撃を受けている。最も楽観的な予測でも今年タイへ入国の旅行客は8百万人に過ぎず、2019年実績の19百万人に遠く及ばない。■ この記事は以下を再構成したものです。 Thai submarine purchase hits ro...
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