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Ottoのセレラ 500Lは航空業界を一変させる画期的な小型機になる。軍用型も有望。(T1T2共通記事)

 ットーエイビエーション Otto Aviation から発表のセレラCelera500Lは画期的な機体になる可能性を秘めており、無人機版や軍用機として情報収集監視偵察任務につく発展も考えらえる。弾丸形状の同機をThe War Zoneがいち早く報じたのは2017年だったが、以来同社の動向を注意深く追ってきた。

 

セレラ500Lの初めての発表は同社販促用ウェブサイトの立ち上げと同日になった。報道資料は初飛行の詳細や日時に触れていないが、これまで31回の飛行を実施したとある。

 

2019年6月、民間機登録N818WMとして南カリフォーニアロジスティクス空港でタクシーする同機の姿が見られており、初飛行が近い様子だった。

 

「イノベーションにより問題解決に成功した。当社の目標は米国内のあらゆる都市間を一気に飛行可能でいながらスピード、コスト両面で民間航空便に匹敵する水準となるプライベート機を実現することだ」とオットーエイビエーションの会長兼最高技術責任者ウィリアム・オットー・シニアが記している。「個人客や家族でセレラ500Lを民間航空運賃並みの料金でチャーターしながら、プライベート機の利便性が実現する。民間航空に十分対抗できる料金でプライベート移動できれば大きな市場需要が生まれると見ている」

 

「セレラ500Lにより航空業界、旅行業界でここ50年で最大の変化が実現する。当社の機材は旅客輸送以外にも貨物空輸や軍用用途にも投入できる。セレラ500Lの市販の準備ができた」

 

OTTO AVIATION

 

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オットーエイビエーションによればセレラ500Lの最大巡航速度は450マイル、航続距離は4,500マイルだ。また燃料消費効率が高く、1ガロンで18から25マイル飛ぶと同社は述べる。セレラ500Lと同等のビジネスジェット機では6名搭乗でガロン当たり2から3マイルなのでオットー社の経済性は際立つし、環境にもそれだけやさしいことになる。またセレラ500Lの一時間当たり運航経費は328ドルという信じられないほどの低水準だと同社は言う

 

OTTO AVIATION

 

画期的な性能を実現したのが層流効率を考慮した機体形状だ。同程度の大きさの他機より抗力は59パーセント低い。搭載するライクリン・エアクラフトエンジン・ディベロップメントRaikhlin Aircraft Engine Developments(RED)製A03 V12ピストンエンジンも大きな要素で、多段階ターボチャージャーを搭載しジェット燃料A1以外にケロシンやバイオディーゼルでの運転も可能だ。

 

REDは同エンジンは燃料消費をて抑えながら信頼性は同程度の出力のピストンエンジンよりはるかに高いとしている。「セレラ500Lの空力特性では離陸時や巡航飛行時に大馬力は不要なので効率重視のエンジンを採用した」とオットーのウェブサイトにある。

 

セレラ500Lにオットーは保有する特許7点を応用しており、その一つとして排気システムに熱交換器をつけ推力を追加した。空力的に洗練された機体形状のため、失速しても操縦に支障はなく安全性も確保している。

 

また涙滴型の機体で客室内に余裕が生まれたのも同程度の機体サイズの競合各機への優位性となる。長期間フライトでも快適さが確保されており、航続距離が4,500マイルでいながら離陸滑走路も3,300フィートで十分なためセレラ500Lは事実上米国内のあらゆる空港から途中燃料給油なしで移動可能としている。

OTTO AVIATION

 

まず民間、商用用途の実現を目指すが、オットーでは同機の長距離性能や燃料効率の高さを生かし軍用支援用途にも投入可能とみている。人員輸送貨物輸送に加え情報収集監視偵察(ISR)ミッションも視野に入る。無人機版に各種センサーを搭載すれば長時間監視や通信中継用機材として対象地点に長時間滞空し、高高度から戦場をカバーできる。また、対象地点を変更してもジェット機並みのスピードで移動可能だ。

 

オットーエイビエーションではセレラ500Lの発展型としてハイブリッド推進あるいは全電動推進で効率をさらに高める機体も提案しており、拡大型のセレラ1000Lも提案している。

OTTO AVIATION

セレラ500Lの無人機版想像図

 

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拡大型セレラ1000Lと500Lの機体サイズ比較

 


同社は外部投資先を確保し、FAA型式認証取得のうえで受注対応する。

 

目標はFAA型式証明を2023年までに取得し、量産型セレラ500Lの製造を開始し、2025年までに発注元へ納入開始することだ。

 

謎の機体として追跡してきたが、オットーエイビエーションのセレラとして姿を現したことに興奮を抑えきれない。同機には今までにない性能と期待が詰まっており、航空業界、航空輸送を一変させる可能性を秘めている。構想を飛行可能な機材として実現したオットーエイビエーションの大きな成果となった。多大な資源と相当の高リスクがある中でこれを実現したからだ。セレラがどんな発展をするか今後も見守りたい。■

 

この記事は以下を再構成したものです。

 

 

The Potentially Revolutionary Celera 500L Aircraft Officially Breaks Cover

Otto Aviation aims to disrupt the aviation landscape with a design that flies at jet speeds, but uses a fraction of the gas, and has more range.

BY JOSEPH TREVITHICK AND TYLER ROGOWAYAUGUST 26, 2020

Contact the authors: Joe@thedrive.com and Tyler@thedrive.com


コメント

  1. >オットーエイビエーションによればセレラ500Lの最大巡航速度は450マイル、
    450マイルって、724km/hですよね。
    いくら低抵抗の機体でも、そんなに出るものですかね?大方のWW2戦闘機より速いですが。
    12気筒のディーゼルエンジンとやらは、いったい何馬力なのでしょう?

    返信削除
    返信
    1. 離床馬力で550馬力らしいです。標準のRED A3は500馬力らしいのでカスタムされたもののようですが、たった500馬力程度でこの性能は本当かよ?という感じです。

      削除

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