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★米海軍のUAVトライトンがP-8へ映像送信に成功、ひろがる広域海上監視能力の実現性



しばらくニュースがなかったトライトンですが着実に海軍用として進化を遂げているようです。P-8との共同運用が今回のテストで実証されています。前にも主張しましたが日本が本当に必要とするのはこちらのトライトンが本命ではないでしょうか。

 Navy’s Triton UAV Passes Full-Motion Video To P-8 During Flight Test

June 22, 2016 5:12 PM

The MQ-4C Triton prepares for a flight test in June 2016 at Naval Air Station Patuxent River, Md. During two recent tests, the unmanned air system completed its first heavy weight flight and demonstrated its ability to communicate with the P-8 aircraft while airborne. US Navy photo.
MQ-4Cトライトンが飛行テストに離陸する準備中。2016年6月、パタクセントリバー海軍航空基地。直近のテストで同機は初めて最大荷重飛行とともに飛行中のP-8とのデータ交換性能を実証した。US Navy photo.


米海軍が実用化をめざす長距離無人海上哨戒機MQ-4Cトライトンで運用テストが続いているが、今回は収集情報を有人P-8Aポセイドン多用途哨戒機と共用できることを実証した。
  1. 6月2日に海軍航空基地パタクセントリバー(メリーランド州)でトライトンはポセイドンと共通データーリンクシステムを介してフルモーションビデオ画像の交換に初めて成功した。海軍航空システムズ本部NAVAIRが本日発表した。テストでトライトンが持つ水上目標追跡能力(電子光学赤外線カメラEO/IRを使用)による状況把握能力が離れた地点を飛行中のポセイドン乗員に共有され二機種の同時運用が実証されたことで広域海洋上での共同ミッションに道が開けた。
  2. 「作戦環境では現地到着する前からP-8乗員が監視対象の状況を知ることができることを意味します」とダニエル・パップ中佐(トライトン統合運用実証チーム主査がNAVAIR広報資料で語っている。
  3. トライトンはこれとは別に一連の重量荷重飛行テストを行い、燃料満載で監視地点上空の高高度で滞空可能な時間をさらに伸ばしている。トライトンは燃料満載状態で高度20千フィートから30千フィートへ上昇している。重量物搭載テストは今後も続け最終的に実用上昇限度を60千フィートに伸ばすとNAVAIR広報官ジェイミー・コスグローブがUSNI Newsに語っている。
  4. トライトンは空軍仕様のRQ-4Cグローバルホークを大幅改修し、海軍の広域海上哨戒機(BAMS)事業で生まれた機体だ。高高度を24時間飛行でき、AN/ZPY-3レーダーで広域監視する海上偵察機だ。EO/IRと自動識別で商船の発する信号をとらえる。同機に広い海域を走査させてP-8は必要な個所だけに専念できる。
  5. トライトンとグローバルホークはともにノースロップ・グラマン製だ。
  6. BAMS事業では69機を調達し、P-8の117機と組ませる。196機あったP-3Cオライオンは順次退役中だ。
  7. 先行して海軍は初期モデルのグローバルホーク2機を空軍から購入し、長時間洋上飛行用に大幅改造し、米中央軍の管轄地域で2008年にBAMS実証機として投入した。一機はその後喪失。コスグローブ報道官によれば残存機は飛行時間が21千となり今でも監視ミッションに投入しているという。
  8. ノースロップ・グラマンは2月17日にトライトンが海軍による作戦運用評価に合格したと発表している。マイルストーンCの調達決定に繋がり本格生産が始まる。コスグローブ報道官によれば海軍はノースロップと低率初期生産の協議中という。トライトンの初期作戦能力獲得は2018年予定。
  9. 海軍はトライトンを以下の五地点に配備する。ジャクソンヴィル海軍航空基地(フロリダ州)、ウィドベイアイランド海軍航空基地(ワシントン州)、グアム、地中海および中東、とコスグローブ報道官は明かした。■


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