これは海軍作戦を革命的に変える可能性がありますね。まだ軍用のためコストがネックと思いますが、民間に開放されればまさしく革命的で、中東他の原油生産国に依存しなくても無尽蔵な海水が人類のエネルギー問題を解決してくれそうです。今年最大の技術革新となるかもしれません。詳細は不明ですが、相当の電力消費が必要なはずで、原子力推進艦で燃料合成をするのが賢明ではないでしょうか。
Naval Research Lab Issued Patent for Seawater Carbon Capture Process
米海軍研究所に米国特許が下りた。海水から二酸化炭素と水素を同時に回収する技術で一回の処理で合成炭化水素燃料を生産できる。
- 米国特許庁の特許番号#9303323が交付された。
- 合成燃料生産が可能となると補給作戦上で大きく有利となり、化石燃料補給の制約から解放される。また海上燃料輸送の脆弱性が減る。
- 「艦船内で戦闘群に必要な燃料が生産できると燃料補給の必要時間を減らし逆に作戦上で柔軟性が増え、現場にとどまる時間も延長できることになる」とフェリス・ディマシオ中佐が製法の発明者5名を代表して説明している。
- ディマシオ中佐によれば今回の技術で燃料運搬の移動が減る一方でエネルギー自立が海軍で増える、環境負荷は最小限に抑え、電解カチオン交換モジュール(E-CEM)の実現に不可欠な技術だ。
電解カチオン交換モジュール(E-CEM)が海軍研究所で開発され、米海軍は合成燃料生産に必要な原材料の確保が可能となる。各種燃料を海上あるいは遠隔地で自由に生産できる。U.S. Naval Research Laboratory illustration
- この製法で米海軍はLNG, CNG,F-76、JP-5など各種合成燃料を自由に海上であるいは遠隔地で行う能力を入手できる。
- E-CEMプラントは海軍研究所のキーウェスト施設(フロリダ)に設置されており、実証運転に成功し、海水からCO2およびH2を回収し、次工程の合成プロセスで触媒を使い炭化水素に転換できる。
- 第二世代の大型E-CEM研究試作機もキーウェストで実証する。E-CEMの外寸と容量が次の目標のシステム統合や商用化の鍵だと海軍研究所は発表している。■
生成に必要なエネルギーと得られる燃料のもつエネルギーとで比べると恐らく生成に必要なエネルギーの方が大きくなるのでしょう。途中のプロセスでロスがあるでしょうから。どうしても燃料が欲しくてかつ他のエネルギーをふんだんに使える環境条件が必要そうです。space-library.com 松田
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