いきなり無人艦隊ができるわけではありませんが、重要な一歩になりますね。LCSとの組み合わせで海軍もダウンサイジングになっていくのでしょうか。どうせならもっと小型化して必要な場所に空輸投下して運用することはできないでしょうか。電動化が完成すれば、水中無人機も併せて海上に充電ステーションができれば燃料の問題が克服できます。(ステーションの防護が必要) 人工知能の導入でもっと高度な作戦も将来可能になるのでは。と夢がどんどん広がります。
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Unmanned Sub-Hunter To Begin Test Program
WASHINGTON ASW対潜水艦戦には忍耐と限界がいつも試される。乗組員はどこまで耐えられるのか。いつまで追跡の主導権を握れるか。原子力潜水艦でない場合は海中でいつまで機関を運転できるか。
- そこで無人艦が登場する。燃料という制約条件こそあるが乗員関連の制約はない。小型無人水上艇や水中艇はこれまでも存在しているが、米海軍はこれまでと一線を画した対潜戦連続追跡無人艦Anti-Submarine Warfare Continuous Trail Unmanned Vessel (ACTUV)(排水量145トン、全長132フィート)を開発した。最長三か月洋上で潜水艦探知をめざす。
- ACTUVは『アクティブ』と発音し、「高水準の自律運用を実現する」と開発にあたったDARPAのスコット・リトルフィールドが報道陣に語っている。「たんなる遠隔操縦ボートとは次元が違う」
- 操縦操艦はコンピュータ制御だが人員が絶えず監視して必要なら操艦を引き継ぐとリトルフィールドは説明した。この方式はスパース監視制御と呼ばれる。
- 開発はDARPA国防高等研究プロジェクト庁が当たり、主契約企業はレイドス、建造はヴィガー造船所(オレゴン州ポートランド)が行った。特殊用途の小舟艇の建造が得意な施設だ。
- ACTUVは1月に進水し、シーハンターの名称がつきポートランドで公試を行っていたが、本日正式に就役し、今後サンディエゴへ回航されDARPAと海軍研究所(ONR)が二年間かけて構想の有効性とともに各種センサーを試す。
- シーハンターは燃料40トンを搭載する。これまでの公試での最高速度は27ノットだったとリトルフィールドは述べているが、海上の状態や燃料の残量で速度は変わる。想定する運用上の海面状況はわずかな波高の第五段階から六段階で波は最高半フィートで風速21ノットとしているが、第七段階(荒天かつ波高20フィート)でも生き残れる。
- 船体には複合材が多用され形状はポリネシアの戦闘カヌーのように長細く、両弦に平行してついたフロートが船体を支える。
- シーハンターは武器を搭載せずセンサーで潜水艦を探知追跡する。沿海戦闘艦LCSとの共同運用する構想でLCSのASW装備の一部となるとリトルフィールドは説明。
- 試験期間中は取り外し式の乗員操作部をに一名が乗り込み、「安全とバックアップ支援にあたる」とリトルフィールドは説明した。「信頼性の問題が証明されるまで継続して待機する」
- DARPA事業としてシーハンターも海軍の作戦用艦艇の試作型の位置づけではないが、そうなる可能性はある。リトルフィールドも「経済的で大量に調達できるものを作る」のが目標だという。
- 一号目ということでシーハンターはやや高めの価格がついている。「建造費は22百万ドルから23百万ドルの間になりそうです。量産化すれば20百万ドルになるでしょう。安くはないですが、有人艦艇よりは低価格になります」とリトルフィールドは述べている。一日当たりの運用コストは15千ドルから20千ドルだという。
- ただしこのコストには事業経費としての技術開発、設計、ソフトウェア関連は含まれていない。■
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