海軍版のオスプレイですが、文中にある複数年度契約で調達実績に空白ができる云々のくだりはよくわかりませんが、長年続いたグラマンの海軍向け機材の伝統もこれで空白期間が生まれることになりますね。
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NAVAIR Awards Bell-Boeing $151 Million To Begin Navy-Variant V-22 Design
By: Megan Eckstein
April 1, 2016 12:36 PM • Updated: April 1, 2016 5:20 PM
海兵隊のMV-22がUSSジョージ・ワシントン(CVN-73)に着艦し、大型台風の被害を受けたフィリピンの災害支援作戦Operation Damayanの支援にあたった。2013年11月18日。 US Navy Photo
米海軍航空システムズ本部NAVAIRはベル=ボーイング共同事業体に151百万ドルで海軍用V-22オスプレイの初期技術開発作業を実施する契約を交付した。海軍は同機を空母輸送機(COD)として使用する。
- 今回の契約でベル=ボーイングは飛行距離の延長と高周波見通し線外通信、機内通報装置を原型MV-22に加える。海軍は今年二月に海軍版はCMV-22と呼称すると発表していた。空軍には多用途・特殊軍団向けCV-22があり、海兵隊用のMV-22を合わせた呼称になっている。
- 2016年度の予算手当は短期開発の開始部分に相当し、2018年度に一号機の調達を2018年に目指し、2020年度に引き渡し開始を想定する。海軍は44機を調達する。
- 海軍長官レイ・メイバスは上院軍事委員会公聴会で海兵隊向けMV-22調達が減少する一方でCOD後継機は加速し、オスプレイの複数年度調達予算の一部に経費を盛り込めると説明。海兵隊は2017年度はオスプレイの発注はしていなかったが議会の予算合意で国防費が抑制されたため2機を追加する動きを示している。
- 公聴会の席上でジャック・リード上院議員(民、ロードアイランド)から海兵隊調達の海軍のCMV-22B調達の間に空白が生まれるのは複数年度調達契約の違反になるとの指摘があった。これに対しメイバス長官は「複数年度事業を中断するのは本意ではない」と回答した。しかしリード議員の広報担当はUSNI Newsに対し「提出通りの予算を承認すれば複数年度契約の不履行となり、リード上院議員は引き続き状況を監視していく」と伝えてきた。
C-2Aグレイハウンド(所属VRC-40艦隊第40兵站支援航空隊ローハイズ)がUSSドワイト・D・アイゼンハワー’CVN-69)から発艦している。2016年1月31日。 US Navy photo.
- CMV-22Bが交代するのはノースロップ・グラマンC-2Aグレイハウンド・ターボプロップ機で、海軍は1965年から同機を使用しており、1984年に追加発注している。グレイハウンドは陸上基地に配備され、空母航空隊の一部ではないが、人員・郵便物・貨物を陸上基地から空母へシャトル輸送するのが任務。ヘリコプターが空母から他艦へ貨物を配送する。オスプレイの場合は陸上基地、空母に加え海軍海上輸送本部が運用する補給艦、駆逐艦、揚陸艦他にも離発着できるので高い効率性を発揮するだろう。
- 海軍はCMV-22Bをどう運用するのか発表していないが、そもそもの任務を「緊急長距離輸送を実現し、人員・郵便物・重要貨物を前進基地から海上基地に補給する」と想定していることからグレイハウンドで実施してきたハブアンドスポーク方式以外の輸送補給任務も想定していると思われる。■
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