スキップしてメイン コンテンツに移動

★米空軍>無人機の増加で内部価値観の変革を求められる 組織を動かすのはやはり人員の質だ



米空軍で発生している事態は自衛隊でもいつか起こるのでしょうか。米空軍ほど無人機が今のところ日本では活用されていませんし、無人機操縦パイロットが生まれてもいないわけですが、これまで戦闘機パイロットを頂点にした価値観が米空軍では崩れかけているのに、待遇条件など一気に無人機用人員を重用できず、やはり有人機パイロットを慮る苦しい対応が米空軍で続いているようですが、早晩限界が来るのではないでしょうか。組織、構成員、ヒト-マシンの関係など目が離せない話題です
------------------------------------------------------------------------------------------------------------

Aviation Week & Space Technology

USAF Wrestles With Remotely Piloted Aircraft Workforce Issues

Who will pilot unmanned aircraft is becoming an issue
Apr 14, 2016 Caitlin Lee | Aviation Week & Space Technology

2012年のこと、米空軍参謀総長マーク・ウェルシュ大将はアフガニスタンから帰還したMQ-1プレデターとMQ-9リーパーの処遇で悩んだ。「各機をどう運用したものか。追加調達をここでするのは賢い選択ではない」と記者団にこぼしていた。
  1. 一気に2016年になり空軍は今もウェルシュ大将がトップだが遠隔操縦航空機(RPA)が拡大中の中、プレデターが初めて導入された1990年代から続く隊員の士気問題に取り組んでいる最中だ。
  2. 導入当初はゲリラ戦対応というすきま任務用と受け止めていた無人機がイスラム国の台頭やロシアの再登場であらたな意義を見いだされオバマ政権は秘密裡に攻撃を実施しつつ乗員の生命を危険にさらさない無人機が持つ政治的優位性をフルに活用している。パキスタンのような場所で。
  3. 無人機への需要は限りなく増えており、空軍もRPA部隊の長期整備計画を策定する必要を認めるに至った。実は空軍は無人機操縦要員を大量に失っており、補充が追いついていない。年間250名が去り、150名が訓練を修了している。この不足で飛行要員には大きな負担が加わっている。RPAパイロットは6日間操縦、操縦以外の業務を一日こなし、2日間休息をとっている。
  4. 「戦闘指揮官はみんな君たちを頼りにしている」とウェルシュ大将は3月にクリーチ空軍基地(ネヴァダ州)を訪ねRPA要員に話しかけた。「同時に現在の過剰要求を理解してもらいたい」
  5. 乗員の負担軽減策として無人機による戦闘空中哨戒CPA回数を70回にする。だが対策の中心はRPAパイロットを2019年までに400名超に増やすことだ。問題は無人機教官パイロットが不足気味なことで第一線から引き抜きが難しい。ペンタゴンはこのためCPA回数を60回に2015年引き下げ、余裕を作ったが、新案ではホローマン空軍基地での訓練体制を強化して逆にCPA増加に対応させる。
  6. 新対策では無人機運用を企業委託するという物議をかもす提案もあり、民間人を戦闘に参画させれば法的な問題に加え道義的問題も発生しそうだ。2015年12月には下士官によるRQ-4グローバルホークの操縦を2016年ないし2017年早々に認めるとの空軍発表があり、プレデターやリーパーにも同様の措置が広がるとの観測が生まれている。
  7. もう一つが航空手当の増額でRPAパイロットを引き留める策だ。3月には上院公聴会でジョン・マケイン議員(共、アリゾナ)から空軍が議会が承認済みの無人機パイロット残留時の支給金一回35千ドルを支給しておらず、逆に報奨手当の上限を25千ドルにしていると苦言が出ている。空軍はこれは有人機パイロットと釣り合いを取るためと説明し、ウェルシュ大将は法務部と相談の上今年中に有人機、無人機共通の奨励金として年35千ドル支給を認める規程を作成すると答えていた。
  8. さらに空軍は価値観および手順改善事業Culture and Process Improvement Program (CPIP) を2015年に立ち上げ、RPA部門の発展を妨げている組織内要因の解決に取り組んでいる。無人機では士気の低さが大きな問題となっており、RPA関係者の多くが有人機パイロット出身で自発的に無人機操縦任務についているわけではない。RPAパイロット、センサー操作員114名への調査で空軍内で「二級市民」と見られていると判明した。
  9. CPIPはRPAパイロットの士気向上を求めている。2千名と面談し、1千件の回答を得た結果だ。調査結果を見てウェルシュ大将は12月に議会が承認次第、30億ドルを投じて、RPA乗員の過労状態に対応すると発表。
  10. 提案ではリーパーは現行の175機、プレデター150機あにリーパー75機を追加し、人員では3,500名をパイロット、センサー操作員他下士官含め新規養成する。無人機運用飛行隊も増設し、航空団も一つ追加する。
  11. ただしこの空軍構想で無人機部隊が増強されてもRPA需要が高いままで、その場しのぎの対策にならないか。ディヴィッド・デプチュラは空軍情報部門を2006年から2010年にかけて率いたRPA推進派の重鎮だが、空軍案は「妥当な内容」にしかすぎないといい、「断言するには時期尚早だが意味のある変革につながるか」と言う。■


コメント

このブログの人気の投稿

★★★★北朝鮮ミサイルが中国衛星で誘導されている可能性

中国も北朝鮮関連では叩けば埃がどんどん出そうですね。北京が見切りをつければ平壌の現政権など簡単に転覆させるでしょうが、中国国内にある北朝鮮とのしがらみ(おそらく共産党内部の派閥争い)と東北部の軍の非合法ビジネスの問題があり、米国といったん話がついても実施が難しいのでしょう。そのうちにしびれを切らした米国が単独行動に出るかもしれません。
Record China Is North Korea Using China's Satellites to Guide Its Missiles? 北朝鮮は中国衛星を使ってミサイル誘導をしているのか
Peter J. Brown May 23, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/north-korea-using-chinas-satellites-guide-its-missiles-20810?page=show

北朝鮮がミサイル発射を繰り返し米本土を狙うICBM開発に走る中、ひとつ見落とされている点がある。ミサイルに衛星誘導を使っているのではないか。北朝鮮に衛星航法ネットワークはないため、中国衛星を利用しているとの観測がある。 2014年報道で北朝鮮技術者が中国国内で北斗Beidou衛星航法システムの運用を研修中とある。同年の別の記事で中国軍専門官から中国は北朝鮮による北斗の軍事利用を止められないと発言している。 北斗以外に北朝鮮の選択肢として米露両国のGPSがあり、ロシアはグロナスGlonasと呼んでいる。 「グロナスの可能性もありますが、ミサイル誘導に北斗を利用している可能性の方が高い」と小泉 悠(未来工学研究所特別研究員、ロシア安全保障問題)がメールで述べており、ロシアは北の核実験後に武器および軍事関連技術の北朝鮮向け禁輸措置を取っているがグロナスが対象かは不明と小泉は述べる。 北斗衛星群打ち上げは1994年に始まり、現在は東アジア以遠まで展開している。北斗は民生商業用途と軍用の両面で利用され、軍用では妨害を受けず正確にデータが利用できる。 北朝鮮が北斗の軍用機能を利用しているか不明だが、民生用機能で精密誘導兵器を運用しているとは考えにくい。というのは北斗の民生機能は日米韓の電子妨害に弱く有事の際に北朝鮮が利用するのは困難になるためだ。 「特別のチップならびに中国の協力がな…

★★★真偽は?日本もUCAVを開発していた

日本にもブラック事業がある(あった)のでしょうか。映像公開したのは機密解除になったのか、事業がもっと先に進んでいるからでしょうか。各務原での目撃がないことから別の場所で秘密裏に開発されたのでしょうか。川崎重工関係者は口がさけても語れないと思いますが、事実なら日本もUAV-UCAVを開発していることがわかりますね。判断は読者の皆さんにおまかせします。
This is the combat drone Japan has been building in secretこれが秘密裏に開発していた日本の戦闘無人機だ 川崎重工ブースのビデオでUCAV試作機の飛行状況を写していた (Photo by Harold Hutchison) By Harold HutchisonOct. 06, 05:10 AM http://www.wearethemighty.com/news/this-is-the-combat-drone-japan-has-been-building-in-secret
無人戦闘航空機、つまりUCAVはこれからの軍事航空のカギを握ると言われる。米国、ロシア、フランスが開発中と判明している。 だが本誌We Are The Mighty (以下WATM)はこのたび日本も秘密裏にUCAV開発を進めていたことを知った。 ワシントンで先ごろ開催された空軍関係のイベントでWATMは川崎重工業のブースでビデオ画像を見た。それは同社によるUCAV研究開発の様子で、画像内のUCAVはボーイングX-45やノースロップ・グラマンX-47に似ているようだった。 会場で詳しく聞こうとしたが、同社係員が日本政府の意向だとしてやんわりと断ってきた。翌日も別の係員はこの件は存じていないと答えてきた。 結局三番目に会った川崎重工の小林タクミ氏が「試験機で10年近く前のもの」とし、「防衛省予算による実験事業だった」と説明してくれた。同氏はさらにメールで「2008年ごろのプロジェクト」と述べている。 WATMが当時空軍の筆頭参謀次長として情報監視偵察分野を担当し現在は航空宇宙研究にあたるミッチェル研究所の所長をしているデイブ・デプチュラ退役空軍中将に日本がUCAV開発をしていた事実を知っているか聞いたところ、即座に「知らない」との答えが返ってきた。 このことから日本のUCAVは秘密のベールに隠されていたことがわか…

★★ロッキードが極超音速技術の完成に近づいている模様、SR-72との関連へ注目

Amid SR-72 Rumors, Skunk Works Ramps Up HypersonicsSR-72の噂と関連か、スカンクワークスの極超音速技術が加速中
Sep 27, 2017Guy Norris | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/technology/amid-sr-72-rumors-skunk-works-ramps-hypersonics
SR-72: Lockheed Martin FORT WORTH, Texas—ロッキード・マーティンが極超音速技術開発を加速化しており、初の実証機を目撃したとの報告もあり、スカンクワークスが進めるSR-72高速機開発との連関が注目される。 「詳細は言えませんが、スカンクワークスのあるカリフォーニア州パームデールで超高速飛行実現の動きを倍増しています」とロッキード・マーティンで航空力学執行副社長オーランド・カバルホOrlando CarvalhoがSAE 国際航空技術学会で語っている。「端的に申し上げれば米国は極超音速革命まであと一歩まで来ています」 Darpaと米空軍研究実験部門が共同で進める推進滑空兵器および極超音速空気取り入れ式兵器コンセプト研究に言及して、カバルホは「この十年で研究は大幅に進み、極超音速技術で状況が一変する意味があることが明らかになってきました。今後も研究テストを進め、極超音速飛行の実現にDarpaとのプロジェクト二件を活用します。国家安全保障ではスピードが肝心です」 SR-72への言及はなかったが、同社が極超音速機として退役済みの高速SR-71ブラックバードの後継機を提案中であることは広く知られており、カバルホの前向きな発言はロブ・ワイスRob Weiss(ロッキード・マーティンの高性能開発事業体執行副社長兼総支配人)の発言に重なる。6月にワイスはAviation Weekに選択的に有人操縦となるSR-72の前身となる飛行研究用機体(FRV)が予定通り進行中と暗に述べていた。 スカンクワークスはFRV開発を来年から始めるといわれ、初飛行予定は2020年だ。FRVはF-22ほどの機体サイズで推進力はフルスケールのコンバインドサイクルエンジン一基だ。しかし実証機に先立ち、ロッキードは各種技術の地上・飛行テスト…