中国関連のスパイ事件がまた摘発されました。今回は中国の国立大学が意外なところで米海軍とつながっていたという皮肉な話になっています。
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Details Emerge in Secretive Chinese Drone Case
TAIPEI — フロリダ州在住の中国国籍女性が非合法活動計18件の嫌疑で起訴された。マネーロンダリングや無人水中機(UUV)の技術を中国に非合法に持ち出したためだ。起訴内容は4月21日にフロリダの連邦検察局が公表している。
それによるとアミン・「エイミー」・ユーはフロリダに本社を置くIFour International Inc.で2009年から2014年にかけて、オハイオにあるAmin Internationalで2002年から2009年に勤務し人民解放軍海軍(PLAN)および哈爾浜工程大学(HEU)のため装備品・システムを入手した。
ユーは米国に来る前にHEUの海洋制御装置システム研究部で部門長だった。
起訴状ではユーに協力者5名があり多くはHEUに勤務していた。ユーはカナダ、ヨーロッパ、米国内の企業から各種装置を入手し、輸出した装置はHEUよびPLANでUUVに使われているほか、遠隔操作水中機(ROV)や自律運用水中機(AUV)にも取り付けられた。
起訴状によれば共犯「A」がHEUとの窓口で、本人はHEU自動化研究学部の教授だ。「A」はHEUの海洋装備研究部長、海洋制御装置システム研究所長も務め、2002年に「A」はUUV開発研究国家プロジェクトの主任技術者に任命されている。
HEUのホームページを見ると同校は「基礎応用両面で艦船研究関連で科学技術の中心的存在で、PLANの高度技術装備開発の中核施設であり、高水準の海洋技術の開発役」と自らを表現している。
さらにHEUは「科学研究の方向の焦点を合わせ、イノベーション実施能力を引き上げ、国家の科学技術課題の解決、『973』構想(国家基礎研究事業)および『863』構想(国家ハイテク開発事業)、高度国防研究科学調査プロジェクトのいずれでも国家防衛戦略に沿って貢献していく」のだという。
HEUの学生は国際ロボサブコンテストに2011年から出場している。毎年恒例の公開学生競技はAUVSI財団が主催している。財団を設立したのは国際無人機システム協会(AUVSI)だ。コンテストが目指すのは自律型水中機の開発を早めることで次世代の技術陣に厳しい水中環境で現実的なミッションを達成する課題を与えている。学生チームはAUVを入手可能な技術を使い自製する。この競技大会では出場チーム、使用したAUV技術含めすべて公開している。
競技大会には米海軍宇宙海洋戦システムズ本部(SPAWAR)所属のトランスデューサー評価センター≪サンディエゴ)も主催者に名を連ねている。HEUチームは「北海龍王」“Aoming”の名称でAUVにはカメラ二基と音波発射装置がつき、魚雷発射やマーカー投下が可能だとHEUホームページは説明している。
起訴状では以下の物品を列挙している。
- 水中聴音位置探知機、品番不詳の「出力発射装置」含む
- 水中ケーブルおよびコネクター、AWQ/XSLとMSSK/MINLの各水中ケーブル含む
- PC104コンピュータ処理ユニットを「ペンシルヴェイニア州の某企業」から入手、同ユニットはミッション、移動、画像誘導コンピュータ用に使うもの
- マルチプレクサー907個、デジタル信号用に「カナダの某企業」より入手。
- 水中プロセッサーセンサー、導電性・温度センサーで「ミニCT]センサーおよび「ミニIPS」センサー含む
- 制御用スティック、ボタンとして「HG-XX制御スティック機構」含む
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