海軍が攻撃能力を重視し、かつ空母運用を前提で、要求性能を追求すれば空軍の戦闘機とは違う機体になるのは当然かもしれません。またファミリー構成となれば、単一機種で空母航空戦力を構成してきたこれまでの方法論を変更することになりますね。ここでいうNGAD機が攻撃部隊の主力、F-35Cがセンサー機、E-2DがAWACS兼NIFCAの中継機、RQ-XXスティングレーが給油機となっていくのでしょうか。2030年代の空母機材は賑やかになりそうです。
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Navy Seeking ‘Family of Systems’ to Replace Super Hornets, Growlers; Sheds F/A-XX Title
By: Sam LaGrone
April 21, 2016 12:46 PM • Updated: April 21, 2016 3:44 PM
Two U.S. Navy F/A-18 Super Hornets from Strike Fighter Squadron 31 fly a combat patrol over Afghanistan on Dec. 15, 2008. US Air Force Photo
米海軍が目指すボーイングF/A-18E/Fスーパーホーネットの後継機は単一機種ではなく、各種任務をこなす空母運用機は複数機種になる可能性が出てきた。
- 今年一月に海軍はこれまではF/A-XXの名称だった次世代航空優勢事業NGADの要求性能検討を開始、スーパーホーネットとEA-18Gグラウラーの両機種の後継機として2030年代に各種システム投入を期待していると海軍関係者がUSNI Newsに語った。
- また海軍はスーパーホーネット後継機は空軍のF-Xとは別の機材として構想する。
- 海軍航空戦部長マイク・マナジール少将は空軍との共同でF-XおよびF/A-XXの代替策検討をすると昨年 USNI Newsに述べていた。
- これに対して4月21日、海軍は空軍と情報共有するものの、F-XとNGADの共同研究は行わないと述べている。
- その前日には海軍は上院軍事委員会宛に海軍省航空部門トップから書面で1月に開始したNGADでは有人機と合わせ無人機さらに任意で有人操縦可能な機体も検討すると述べている。
- 既存機種を「段階的に進化する」改良に加え全く新型の機体複数をスーパーホーネットおよびグラウラーの後継機とすることも考えているという。
- NGADのシステム開発で空軍と袂を断つのは両軍間で戦術航空作戦の考え方に差があるためだ。
- 空軍が目指すのは高速ステルス有人機でF-22がその例。一方、海軍はペイロードを敵地に投下し実戦に投入可能な戦術機を目指す。
- 2015年に当時の海軍作戦部長ジョナサン・グリナート大将はスーパーホーネット後継機はステルスやスピードは重視せず、兵装装備の発展に対応できる拡張性が望ましいと発言していた。「ステルスが不要というわけではないが、高速飛行すれば空中の分子構造に変化が生じ、熱も発生する。エンジン冷却効果があっても探知を逃れることはできないだろう」
- そこでスーパーホーネット後継機では「各種ペイロード搭載能力が第一だ。敵防空網を突破する能力も必要。今はレーダーだが将来は別の手段が登場するかもしれない」と述べていた
- また海軍は空軍より無人機システムの推進で積極的だ。
- 昨年開催された海軍連盟主催シンポジウムで海軍長官レイ・メイバスはロッキード・マーティンF-35CライトニングII共用打撃戦闘機が純粋な有人攻撃戦闘機として最後の機体になる可能性に触れた。「無人機特に自律運航型が今後の標準になるはずだ」
- 「F-35が最後の有人攻撃戦闘機として海軍省が導入運航する機種になるのはほぼ確実だし、そうあるべきだと思う」■
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