KC-46はこれまでも開発が遅れており、契約を定額方式にしているため余分にかかるコストは全部ボーイングが負担しているはずです。今回の事案でさらに本生産移行が遅れれば一層の追加コストになるでしょうね。その場合、唯一米国以外で同機を調達する方針の日本が高い買い物をさせられることになるのではないでしょうか。今後も注視していく必要がありそうですね。
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Air Force: Boeing Tanker Issue Could Delay Production Decision
WASHINGTON —ボーイングのKC-46給油機が米空軍C-17への空中給油テストで燃料を移送できなくなる事態が発生し、生産開始が遅れるかもしれないと空軍は見ている。
- 給油ブームの軸荷重が想定より大きくなったためC-17へ燃料移送ができなくなったと空軍報道官ダリル・メイヤーが4月1日に発表した。ブームは伸縮式の硬式構造で操作員が伸ばして受け取り機についている給油口に差し込むもので空軍機材で広く使われている方式。
- ボーイングはすでに対策に取り組んでいるとメイヤーは述べた。ただし、米空軍はこれで5月に予定していた生産開始の決定「マイルストーンC」にどんな影響が出るか見極めたいとしている。
- 「マイルストーンC決定にどんな影響が出るか不明だが、問題はすでに把握済みで、大幅遅延になるとは思っていない」(マイヤー)
- すでにKC-46はF-16への給油に成功しているとマイヤーは述べている。また海軍のF/A-18と海兵隊のハリヤーでも成功している。この二機種にはホースアンドドローグ方式で対応したとマイヤーは説明。
- ボーイング広報のウィリアム・バークスデイルは改修の所要コストについて言及を避けたが、同社は「真剣に取り組んでいる」と以下述べた。
- 「当社は今回のような問題が開発期間中のテストで見つかること予測しており、ブームの反応を改良した場合のシステム変更を検討中だ。今後数週間で事業への影響がよりよく把握できると期待する。フライトテストは今後も淡々と進め、機体生産につなげ、空軍の期待に完全に答えていきたい」
- 空軍はKC-46を179機調達する予定で、旧式化が目立つ現有給油機と交代させる。KC-46の特徴はブーム方式とホースアンドドローグ方式を自由に切り替えてより多くの機材に迅速に給油を行うことができる。
- ボーイングは2017年8月までに完成形KC-46を18機納入する準備に入っている。■
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