2016年4月14日木曜日

中国初の海外基地がジブチに開設されたことの意味:中国による説明はこうだ


帝国としてのロシアは中国よりはるかに精緻な思考訓練を積んでいると思いますが、いかんせん経済の勢いが足りません。逆に中国は経済が先行している印象がありますが、政治を担当する党員は長年にわたりレトリックの訓練をしていますので、日本が対応するのは大変です。以下の公式説明はプロパガンダですがきわめてわかりやすく中国人の考え方を伝えています。中国がすでに国境線でななく利益線で世界を見ていること=地政学思考をしていることがわかります。日本もうかうかしていられません。しかし遠洋航海をした任務部隊で乗組員の半数以上が精神上の問題を抱えていては任務が遂行できません。中国人にとって外洋航海を続けることはそんなに負担なのでしょうか。またジブチが第一歩なら次はどこなのか、今後の拡大を堂々と主張する中国に注視していく必要があるでしょう。
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------

PLA's first overseas base in Djibouti

Source: China Military OnlineEditor: Zhang Tao
2016-04-12 11:280

ジブチには各国基地がある(File Photo)

BEIJING, April 11(ChinaMil) -- 2013年に人民解放軍(PLA)付属の国防大学(NDU)から調査報告が中央軍事委員会 (CMC) に提出され軍事基地をジブチに設置することを提言していた。

習近平主席は中央軍事委員会の委員長も兼ね、この報告書を承認した。その瞬間からジブチという中国人には耳慣れないアフリカの小国が中国初の海外軍事基地の場所として歴史に残すことになった。

中国に海外基地が必要な理由
  1. PLAの第一線将兵はかねてから海外基地を求めていた。このことが海外に基地を設ける際に重要な理由になった。
  2. 人民解放軍海軍(PLAN)がアデン湾で護送任務を初めて実施したのは2009年5月のことだった。PLANはここまでの遠隔地で作戦行動の経験がなかった。実施で国内や沿海部では想像できない問題が露呈した。とくに補給問題が突出していた。
  3. 政治将校として同行したLiu Janzhong大佐は当時を思い出しして「実に過酷だった」と述べている。「六か月連続で海上にいた。多くの乗組員が心身上の問題を抱えていた」という。
  4. その第四護衛部隊の幹部、乗員172名を対象にした精神健康調査結果では52名が軽度のうつ状態、27名が中程度、4名が深刻なうつ状態だったという。
  5. それでも第四護衛部隊では心理教育が事前に行われており、ジブチ寄港が息抜きになっていたことを特記する必要がある。したがって初の護衛任務部隊はもっと過酷な状況だっただろう。
  6. RIMPAC演習に参加し米側と交流もした水兵Zheng Wenhaoによれば米海軍の将兵でも六か月超の連続水上勤務は考えられないという。
  7. 「米海軍は世界規模で展開していますが、休養のため途中で寄港を入れるのが普通です。RIMPAC演習では各国海軍の乗組員は寄港を非常に喜んでいました。水兵に寄港は必要です。このことは第一線にいるものでないとわからないでしょうね」
  8. 乗組員に加え物資補給でも陸上基地が必要だ。PLAN護衛部隊は駆逐艦あるいはフリゲート艦二隻と補給艦一隻で構成し、補給艦が洋上補給を行う。
  9. 派遣部隊の補給では補給艦自体にも補給が必要となる。物資はすべて中国国内から一万キロ以上を輸送し相当の費用が発生する。そこで中国専用の補給基地をアデン湾に設けることが海軍の喫緊の課題になった。
ジブチの位置関係

初の海外基地開設は中国にどんな意味があるのか
  1. 中国国防部の報道官は「海外軍事基地」という用語は決して使わない。2015年11月26日に報道官Wu Qianが中国がジブチと補給施設建設で交渉中と明らかにしていた。
  2. 同報道官は2016年2月25日に中国とジブチ間の「友好的な協議を経て、中国がジブチに補給支援施設を建設することで両国は合意に達した。現在、基礎工事が開始されたところである」と述べていた。
  3. 王穀外務相は「補給支援施設」という用語を2016年3月8日に使っている。これはジブチに基地を設けることへの質問への答弁だが、この表現自体は何を意味するのか。
  4. 中国のジブチ国内基地施設はアデン湾の中国の護衛部隊に補給支援を行う補給基地であり戦闘行動と無縁である。その意味で同じジブチ内に設けた他国の作戦基地とは比較対象にならない。
  5. ではこの基地が中国にどんな意味を持つのか。アデン湾で活動する中国海軍部隊に補給をするだけか。
  6. 鳳凰衛視の記者が王外相にジブチ基地と中国の海外における権益の拡大について第12回全国人員代表会議の記者会見席上で尋ねていた。
  7. 王外相は「中国の海外権益の拡大に、この問題の理解の核心がある。中国の海外権益は拡大中だ。現在、3万社の中国企業が各国で活動しており、数百万名の中国国民が海外で働き暮らしている。中国発の対外直接投資は昨年1,180億米ドルに達し、中国の海外資産は数兆米ドル規模だ。このため拡大する海外権益を守ることが一層重要な中国外交の課題だ」と答えている。
  8. これが中国がジブチに基地を設けた理由だ。今日のPLAの任務は中国固有の領土防衛の域を超えている。PLAは中国の権益を地球上のいかなる場所でも守る必要がある。海外軍事基地は中国の拡大する海外権益を直接守る存在だ。
  9. 中国初の海外軍事基地となったジブチにはもっと重要な意味もある。海軍の指揮官がいみじくも言ったようにジブチは中国に海外軍事基地設営で初の経験となった。ジブチは第一歩にすぎない。■

0 件のコメント: