米 空軍が極秘開発中の第6世代戦闘機で「太平洋仕様」を検討している可能性がある。 第6世代戦闘機は昨年突如として想定より早く飛行開始し多くを驚かせた。極秘機体であり判明している内容は皆無に近いが、同機について空軍参謀総長チャールズ・ブラウン大将はヨーロッパ仕様、太平洋仕様の2種類の開発を想定していると述べた。 ブラウン大将は具体的な構想を明らかにしていないが、2021年空軍協会年次シンポジウムの席上で記者から尋ねられ、開発を否定せず、太平洋での戦闘機には今以上の航続距離が必要となることは認めた。 偵察や攻撃任務では日本やオーストラリアのような友好国との距離を考慮すると航続距離を延長する技術は必須と言える。とくにステルスが機能を発揮できる高度防空体制を想定すれば、この必要が痛感される。つまり、新型かつ高性能化する防空装備の前に非ステルス給油機では探知、被撃墜を免れなくなる。このため第6世代機ではステルス性能に加え、従来を上回る後続性能が求められる。新型エンジン技術では燃料効率が大幅に改良されており、これから改めて注目を集めそうだ。 ステルス効果が期待される機体一体型燃料タンクはすでにF-15EXやF/A-18スーパーホーネットに搭載されている。速力を上げつつ燃料消費を抑える技術課題が解決されれば、長距離ミッションが実現し、滞空時間も伸びる。グアム、さらに南下してオーストラリアを離陸した第6世代戦闘機が北朝鮮上空に進出し偵察あるいは攻撃任務を実施可能となればどうなるか。 米空軍は2015年からジェネラルエレクトリック他業界各社と連携し、適応型多用途エンジン技術の実現にむかっており、狙いは航続距離、速力、燃料消費をそれぞれ改善することにある。この開発で生まれる新技術が今後意味を持ってきそうだ。 GE ヘリコプターは固定翼ステルス戦闘機と全く別の存在だが、少なくともコンセプト上では陸軍が次期垂直離着陸機の初期段階で成功を収めていることから従来型を上回る速力と航続距離双方の実現は可能だとわかる。新型アパッチは燃料効率に優れた701Dエンジンならびに改良型タービンエンジン技術を搭載してこれを実現している。今後注目すべきはエンジン、推進系の技術...
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