Photo: JMU
日本の造船メーカーが新型ドック型強襲揚陸艦建造を売り込んでおり、水陸機動団やMV-22の収容能力をアピールしている。
ジャパンマリンユナイテッド株式会社(JMU)は2019年の防衛展示会でヘリコプター搭載揚陸ドック艦LHD構想を発表した。
排水量19千トンで通水可能ウェルデッキでLCACエアクッション揚陸艇2隻、AAV7A1強襲揚陸車を20両搭載する。全通飛行甲板に5機のヘリコプターまたはティルトローターを同時運用できる。さらに5機を艦内に収納できる。
乗員は500名とある。戦闘要員を何人収納するかは不明だが、他国が供用中の同程度艦では長距離ミッションで500名、短距離で1,000名というところだ。
海上自衛隊にLHD建造の要求はないが、艦艇構成を見れば当然あって良い存在だ。日本は水陸機動団を展開するべくMV-22を17機、AAV7を52両、LCAC7隻を整備する。だが、上陸舟艇、車両、回転翼機には現場まで運搬手段が必要だ。
日本にはいずも級大型強襲揚陸艦2隻があるが、軽空母に改装されF-35Bジャンプジェット運用に投入される。これ以外の揚陸艦としてひゅうが級ヘリコプター空母2隻および、おおすみ級揚陸艦LSTが3隻ある。
このうちLST3隻にV-22およびAAV7運用能力を付与する改装が進行中だ。だがLSTで収納できる戦闘要員は長距離任務では330名しかないが、水陸機動団は3千名だ。このため旅団全体の移動には輸送艦がもっと必要だ。そこでLHDを取得すれば、海上自衛隊も他国なみの能力を獲得できる。米海軍にはLHDは10隻あり、うち1隻は日本に前方配備されている。オーストラリアには2隻が就役中、韓国は3隻を建造中だ。中国海軍も2019年から独自にLHDを整備している。
「日本にLHDが数隻あるだけで水陸機動団が東アジア全域で存在感を増し、太平洋も活動範囲に収められる。太平洋では安全保障の懸念が高まっている」とThe War Zoneでジョー・トレヴィシックが評している。
日本にとって喫緊の脅威が北朝鮮であるのは確かで、日本は防衛能力の整備を強化してきた。また中国が南シナ海で大部分を領海と主張する動きに日本は積極的に対抗する動きを示しており、日本の広義の外交政策の目標に資するため日本から遠隔地点でも海上軍事活動の展開能力を整備する可能性がある。
この点で水陸機動団の誕生は大きな意味があり、太平洋地区で共同演習に参加することが増えている。2019年10月にはフィリピンで米国もまじえた恒例のカマンダグ演習に加わった。
JMUは海上自衛隊がLHDを最低1隻、正式要求してくると見ているとJane’sに述べており、いつでも対応できるよう設計をしているとのことだ。
だが揚陸部隊の整備には別の方法もある。「おおすみ級後継艦として小型ドック艦艇を建造するほうが費用対効果は高い。いずも級、ひゅうが級と連携して運用すれば良い」とトレビシックは指摘している。■
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Japan’s Marines Could Be Due for a New Amphibious Assault Ship
February 5, 2021 Topic: Security Region: Asia Blog Brand: The Reboot Tags: JapanJSDFChinaMilitaryTechnologyMarines
by David Axe
David Axe served as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels War Fix, War Is Boring and Machete Squad.
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