スキップしてメイン コンテンツに移動

2021年は日英米の防衛協力が新次元に移行する年になる。クイーンエリザベス空母打撃群と海自の共同演習。いずもへの海兵隊機材搭載の話など。

USNI Newsの記事からです。日本がいずもでも米海兵隊F-35B運用を打診しているのは初めて知りました。実現すれば、クイーン・エリザベス方式と同様ですね。また例の筋が猛反対するでしょう。

HMSクイーン・エリザベス Royal Navy Photo

海軍旗艦HMSクイーン・エリザベス (R08) は海上自衛隊と今春太平洋で共同演習を実施する。英国防省が2021年2月3日発表した。

日英の外務防衛当局の電話会談で英空母打撃群CSG21の展開中に海上自衛隊部隊と共同作戦を行う英海軍案が取り上げられた。

「両国は国防安全保障分野で密接な協力関係を構築し、今年は新たな水準へ引き上げるべく、英空母打撃群をインド太平洋に回航する」との声明を英国防相ベン・ウォーレスが発表した。電話会談にはドミニク・ラーブ外相も加わった。

「日英の安全保障国防面の協力を高いレベルに引き上げる」と茂木敏充外務大臣も電話会談の後で発表している。会談には岸信夫防衛相も加わった。

両国海軍部隊の共同演習を改めて確認したのは日英両国の防衛協力の強化の一環で、東シナ海、南シナ海で強硬な態度を強める中国の海上活動拡大を横目に演習を行う。中国の軍事力拡張が続く中で日本も平和憲法の下で多国間防衛協力が可能となり、米国、オーストラリア、英国との距離が縮まった。

VIDEO: Marine F-35Bs Underway on U.K. Aircraft Carrier

クイーン・エリザベスには海兵戦闘攻撃飛行隊(VMFA)211「ウェイクアイランドアヴェンジャーズ」と英空軍617飛行隊「ダムバスターズ」のF-35BライトニングII共用打撃戦闘機が搭載される。日本も24千トンのいずも級ヘリコプター駆逐艦の改装をはじめており、F-35Bの運用をめざす。同時に海兵隊にいずも級での運用を要請している。

英米両国は2021年1月にCSG 21での共同運用の合意書に調印している。なお、同打撃群には海兵隊機材の他に駆逐艦USSサリバンズ(DDG-68) も加わる。

CSG 21で英海軍は固定翼機を搭載した空母を10年の空隙のあと復活することになる。■

この記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格より2-3割安い翻訳をご入用の方はaviationbusiness2021@gmail.comへご連絡ください

 

Carrier HMS Queen Elizabeth Will Drill with Japanese in Pacific During Deployment - USNI News

By: Sam LaGrone

February 3, 2021 5:45 PM


 

コメント

  1. トップ画見て思い出しましたよ。
    「飛行甲板に艦載機を並べたりしたら重心が上昇して転覆する。こんな事は高校生でも知ってる物理の基本」だの『いずも』の格納庫が上下二層式になってると信じ込んだ挙句にそれが間違いとわかると「そんな事は言ってない」と無様に白を切るような輩がここのコメ欄に居たことを。
    まぁその手はアホは何処にでも居るのでそれ自体はたいした問題じゃないんですが、もしもそういう『自分は分かってる』『俺は有識者』と思い込んでるようなのが社会的影響力の高いとこに居たりすると事態が複雑化し高確率でおかしな方向に傾くのが問題で・・・これはやはり一般国民にも広く基礎的な軍事知識が普及しないと解決しない問題なのかなぁ、と。
    我が国の場合、軍事問題とかそういう『汚れた知識に触れてはいけない』と考えるような人達が正しい情報を拒む傾向にあるのも事態を複雑化させる要因ですが。

    返信削除
    返信
    1. ぼたんのちから2021年2月6日 9:17

      そんなに厳しく言わなくても良いのではと思います。誤解は、コメントで意見すれば済むことですし、いろいろな立場の方々が意見を出し合うのは有意義なことと考えます。
      軍事問題が「汚れた知識」と考えるのは心外で、ひと昔から比べると広く関心が持たれて来ていると思います。安全保障について考える方も増えているように思い、うれしいことです。
      私は、素人ですが、尖閣問題が起きて、今までの世界の認識が間違っていたことを悟り、自分なりに勉強してきました。このコメント欄も勉強の場と思っています。
      もっと色々な意見が聞けたらと考えます。

      削除

コメントを投稿

コメントをどうぞ。

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ