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A400Mが初飛行に成功しました

A400M Takes Flight aviationweek.com Dec 11, 2009 1. エアバスミリタリーA400Mが12月11日午前10時15分(現地時間)初飛行に成功し、20年に及ぶ次世代輸送機開発のヨーロッパ諸国の努力が成果を上げた。 2. 11,000軸馬力のユーロプロップインターナショナル製TP400Dエンジンを4基搭載したMSN001号機はエアバスのチーフミリタリーテストパイロットであるエド・ストロングマンが機長、イグナシオ・ロンボを副操縦士としセビリアのEADS施設から離陸に成功した。 3. 同機の飛行はセビリアとツールーズの両方で技術陣がモニターした。 4. 飛行試験は合計4,370時間の予定でうち6割は軍用型式証明の取得に使われる。あわせて軍用機として初の欧州航空安全庁による認証も受ける。飛行試験には合計5機を投入する。 コメント  ヨーロッパの意地で製作したような同機ですが、グローバルな軍事輸送には使えず、運用コストも高いことに加え、EADSの経営にも悪い影響を与えているはずです。しかし、ここまで来たら後戻りできず、やっと初飛行にこぎつけました。このあたりの諸国では唯一マレーシアが購入リストに名前を入れていますが、日本で機体を見る機会はないでしょう。アフリカ支援のシーンで今後機体がニュースに映る可能性はありますね。

A400M地上走行テスト始まる

A400M Taxi Trials Set To Resume aviationweek.com Dec 3, 2009 1. エアバス・ミリタリーは12月2日にA400Mのタクシーテストをシステム調整後に再開し、来週後半に予定の初飛行の前段階とすると発表。 2. 同機は11月にフライトテスト部門に引き渡されてから、エンジン、ブレーキ他に不具合箇所が見つかった。すでに問題点は解決されたという。 3. タクシーテストは12月3日予定だったが、ソフトウエアのアップグレードで横滑り防止ブレーキシステムの検証が必要となった。以前の検査ではタコメーターの表示が消える事態が車輪で発生して、コネクタの不良が原因と判明している。不良の発生原因が特定されず、取り急ぎ応急処置で初飛行にのぞむことになる。 4. その他でも懸念が残る箇所がある。ひとつはナセルの加熱だ。地上での熱上昇度合いが想定よりも高い。その解決策として技術陣は高圧コンプレッサーから一部の排気をナセル・エジェクターに誘導し低出力でも良好な換気ができるようにした。そのためのスイッチは低速度かつ低風力時に地上でのみ必要となるが、今のところは手動で切入りしているが、今後自動機能を開発する。 5. 排気ガスがナセル後部でオーバーヒートすることが判明した。応急措置としてエアバスは断熱材と金属保護部材を取り付けた。恒久対策は飛行テスト用三号機に加わる。一方で補助動力ユニットでは熱の蓄積が予想よりも低いことが発見された。微調整をエンジンにしている。当面は高リバース出力は内側エンジンのみに限定される。にもかかわらず初飛行には影響ないという。 6. タクシーテストでは最高87ノットまで達し、リバースでは5ノットだったという。 コメント: いろいろ問題のある同機の開発状況ですが、こんな状態で大丈夫なのかと思わずいいたくなりますね。アジアでは唯一マレーシアが同機の購入に意欲を示していますが、買ってしまってから後悔することがなければいいのですが。グローバルリーチということからすればC-17、経済性からはC- 130とやはり選択肢はアメリカ製機体になってしまうのでしょうか。

A400Mの前途は依然として多難

A400M Engines Run In Prep For First Flight aviationweek.com Nov 23, 2009 1. エアバス・ミリタリーはA400M輸送機の初飛行の準備を進めている。同機搭載のTP400Dターボプロップエンジン4基のパワーオンテストは予定よりも数日前に実施が完了している。 2. ただし、予定外の損失を生んでいる同機の開発状況から生産契約の再交渉を巡る同機発注各国との議論は平行線のままでエアバス・ミリタリーはこの点で進展をしていない。11月19日に同機の購入の中核となる各国の高位国防関係者がベルリンに集まり、同機開発の今後の進め方を議論した。フランスが各国に働きかけて追加金融支援と技術供与を進めようとしているが、ドイツは現行の条件をそのまま進めるべきと主張している。さらにドイツの新任国防相グッテンバーグはエアバス・ミリタリーの親会社EADSからの支援の可能性を期待している。 3. 同会議は年末までは同計画を進めるという合意以外にはほとんど成果を生まず閉幕した。次回会議は12月にドイツが主催する。話し合で進展がないまま、将来の契約内容が不明のままA400Mは飛行テストに入ることになる。また、エアバス・ミリタリーは現行の契約内容のままでは同機の開発は継続できないとしている。 4. 11月18日にセビリア(スペイン)で同機のエンジン各基は低出力設定のままパワーオンテストを開始した。推力は今後増加させる予定。エアバス・ミリタリーによるとテスト終了後のエンジンカウル点検では高温排気あるいは液の漏れはみつかっていないという。同機の補助動力ユニットを使ってエンジン回転が開始された。同機のエンジンにはヨーロッパ航空安全庁からの飛行承認が下りている。