2019年4月23日、カリフォルニア州エドワーズ空軍基地上空で開発飛行試験中のKC-46ペガサスが初めてB-2に給油する。タンカーのブーム用に再設計されたビジョンシステムは、サプライチェーンの問題もあり、19カ月遅れている。(Christian Turner/Air Force)
ボーイングによると、世界的な部品不足で、一部ハードウェアが入手しづらくなっている
米空軍は、ボーイングKC-46ペガサス用に再設計された給油ビジョンシステムの登場が、サプライチェーン問題のため19ヶ月遅れると発表した。
10月7日金曜日にDefense Newsに提供された声明で、空軍はリモートビジョンシステムのアップグレード、RVS 2.0が2025年10月にリリースされると述べている。これまでは2024年3月のリリース予定だった。
空軍の調達責任者アンドリュー・ハンターAndrew Hunterとボーイングは、このプロジェクトに影響を与えるサプライチェーンの問題が、1年半以上の遅延の主原因であるとそれぞれの声明で述べている。
「わが国の防衛産業基盤はサプライチェーン問題に直面し続けており、KC-46リモート・ビジョン・システム2.0のような技術的に複雑なシステムの取得スケジュールに影響が現れている」とハンターは声明で述べている。「この運用能力向上を実現するため、スケジュールを加速できる機会を検討し続けている。
「KC-46は、統合軍の空中給油の要求を満たすために、世界中への配備をサポートしていく」。
ボーイング広報は、世界的な部品不足により、一部のハードウェアの入手性が悪化し、RVS 2.0の完成に必要なコンピュータ機器やその他技術のリードタイムが長くなっていると述べている。
「当社は、業界が直面している歴史的な課題を克服し、米空軍と同盟国にRVS 2.0の比類ない能力を提供するために、サプライヤーや米空軍パートナーと協力していくことを約束します」とボーイングは述べている。
BloombergとAviation Weekがこの遅延を最初に報じた。
RVS 2.0は、KC-46のブームオペレータが被給油機にブームを誘導する際に使用する、問題のあるオリジナルのリモートビジョンシステムを置き換えようとしている。
当初のビジョンシステムは、カメラとセンサーのネットワークで、ブームオペレーターに燃料補給プロセスの画像を送るが、特定の照明条件で画像が歪んだり、見えにくくなったりすることがある。
空軍は、改良型ビジョンシステムに、4K解像度のフルカラーディスプレイ含む、重要な改良が含まれると発表している。空軍が強調するその他のアップグレードとして、改良型視覚カメラ、赤外線カメラ、冗長視覚カメラ、再設計の空中給油オペレーターステーション、再設計の画像プロセッサー、アップグレード版のパノラマセンサーがある。
ボーイングによると、RVS2.0で計画されている長波長赤外線カメラは夜間視認性を向上させ、昼間運用には3組のパノラマ視覚カメラを搭載する。
また、ボーイングと空軍は、FAAと空軍の耐空証明プロセスも遅延の一因と述べている。
ボーイングは、「RVS2.0認証の再基本スケジュールは、実験室および飛行試験プロセスを通じて関与する両規制当局による完全かつ徹底した規制審査と認証の推定スケジュールを反映している」と述べた。
空軍は、4月合意ずみの設計に変更はなく、今回の遅れによる直接的なコスト上昇は発生しないとしている。
KC-46は、62機が航空機動軍団に配備されている。■
Supply chain woes delay KC-46 refueling vision system upgrade to 2025
Oct 8, 03:24 AM
About Stephen Losey
Stephen Losey is the air warfare reporter for Defense News. He previously covered leadership and personnel issues at Air Force Times, and the Pentagon, special operations and air warfare at Military.com. He has traveled to the Middle East to cover U.S. Air Force operations.
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