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イランはロシアに短距離弾道ミサイル、ドローンを追加売却する
ロイター通信は、イランの高官の発言を引用し、イラン当局が、数百発の短距離弾道ミサイル(SRBM)とドローンのロシア売却を初めて認めたと報じている。
イランはロシアへのミサイルと無人機売却について、明白な事実があるにもかかわらず、これまで否定してきた。
イラン外相ホセイン・アミラブドラヒアンHossein Amirabdollahianが「イラン・イスラム共和国はウクライナの戦争で使われるいかなる武器も提供しておらず、今後も提供しない」と述べたと、10月16日ワシントンポスト紙は報じた。
この取引は、ポストが最初に伝え、186マイルから435マイルの距離のターゲットを攻撃できるファテFateh-110とゾルファガルZolfaghar SRBMsを含んでいる。
イラン当局者は、短距離弾道ミサイル「Fateh 110」をロシアに売却すると認めた (Photo by Mohsen Shandiz/Corbis via Getty Images)
いずれのSRBMもイランは攻撃に使用した実績がある。
国際戦略研究所の不拡散・核政策ディレクターで元国連兵器査察官マイケル・エレマンMichael Ellemanによると、ゾルファーガルは2020年1月のイラクのアルアサド空軍基地への攻撃で使用された。この攻撃では100人以上の米軍兵士が外傷性脳障害を負った。 Fateh-110は、2022年3月のイラク・エルビルへの攻撃でイランが使用した。ゾルファガルは両方の作戦に先立ち、シリア標的の攻撃にも使用された。ともに高精度で非常に強力な打撃力がある。今月初め、各種弾道ミサイルや軍事用ドローンを製造するイランが、ロシアに弾道ミサイルを売り込むと予測したときに書いたことでもある。
イランで行われた年次軍事パレードで、地対地ミサイルファテ 110をパレードする軍用トラック。 (ATTA KENARE/AFP via Getty Images)
イランの安全保障関係者の1人はロイターに対し、「ロシアは、中距離ミサイルも含め、イランのミサイルを何百発も購入希望し、我々は、彼らの要求するゾルファーガルとファテ110短距離地対地ミサイルなら数百発、すぐに出荷できると伝えた」と述べた。「正確な時期は言えないが、すぐに、非常にすぐに、2~3回に分け出荷される」と述べた。
ロシアは、軍艦や潜水艦から発射できる長距離巡航ミサイル「カリブル」のような弾道ミサイルの在庫が不足しているようで、同じ3M14陸上攻撃ミサイルの派生型も地上発射可能であることから、今回の売却が行われた。ロシアの主力短距離弾道ミサイル「イスカンダルM」は核兵器運用へも転用できるが、侵攻初期に大量使用されたため、在庫が少なくなっているようだ。その戦力ダウンを補うのがイラン製ミサイルだ。
この合意はウクライナから非難を浴び、ドミトロ・クレバ外相は火曜日、イランとの外交関係断絶を求める提案をウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領に提出した。
ロイター通信によると、イランはロシアへのSRBM売却に10月6日に合意した。イランのモハンマド・モクベール第一副大統領First Vice President Mohammad Mokhber、イスラム革命防衛隊(IRGC)の高官2名、最高国家安全保障会議関係者が、月曜日にウクライナの都市に降下したShahed-136無人機の納入についてロシアと話し合うためモスクワを訪れたとき、であった。
「ロシア側は、より多くの無人機と、精度を向上させたイランの弾道ミサイル、特にファテとゾルファガルミサイルを要求していた」と、イラン外交官の一人がロイター通信に語った。
同イラン外交官は、こうした移転は2015年の国連安全保障理事会決議に違反しているという西側当局者の主張を否定した。
「どこで使われるかは、売り手の問題ではない 」と、同外交官はロイターに語った。「我々は西側諸国のようにウクライナ危機を利用していない。我々は外交的手段による危機の終結を望んでいる」。
イランが何を言おうと、イラン製無人機はウクライナの電力インフラ破壊に大きな役割を果たしている。ゼレンスキーによれば、ロシアの全面戦争の初期段階には行われなかった攻撃により電力インフラの約3分の1が損害を受けたという。
CNNは最近、ウクライナ南部で数週間前に捕獲されたイランのモハジャー6型無人機へ独占アクセスを得た。ロシアが「ロシア製兵器とロシア製番号」しか使っていないと主張するのは嘘であると改めて示された。
一方、ニューヨークタイムズによると、クリミアでIRGCの訓練生がすでに活動しているようだ。
最新情報
この24時間、戦場であまり動きがなかったようだ。ロシア国防省はテレグラム・チャンネルで、ハリコフ、ケルソンの両反攻作戦とドネツクでのウクライナ軍前進を阻止したと主張し、ウクライナ国防省はテレグラム・チャンネルで、ハリコフ、ドネツク、ルハンスクでのロシアの前進を阻止したと述べている。
しかし、ウクライナはハリコフで十分な領土を取り戻したので、Mi-8ヘリコプターを飛ばし、この地区の景観を提供できるようになった。
戦争研究所の指摘
戦争研究所は、今回の戦争に関する最新評価で、重要なポイントを数点挙げている。
ロシア側情報筋は、スバトベ北西部でのウクライナ反攻作戦の可能性を引き続き議論している
ロシア側情報筋は、ウクライナ軍がケルソン州で反攻作戦を展開中と主張し続け ている。
ロシア軍はドネツク州で地上攻撃を実施した
ウクライナ軍は10月16日と17日、ザポリージャ州のロシア軍の人員と装備の集積地へ攻撃を継続した
ロシア当局はザポリジャー原子力発電所(ZNPP)を完全掌握したままだ
モスクワ市当局は10月17日、同市内の一部動員の完了を発表した。これは、動員に関する報道に反対するモスクワ市民の批判を抑える措置とみられる
ロシアと占領行政当局は、ウクライナ人の強制退去とロシア人の再定住の口実として、ロシア占領地の住民に「休暇」プログラムを推進し続けている
ウクライナ、ロシア双方の軍トップの戦況把握にちがい
ウクライナ国防情報局の長官キーロ・ブダノフ少将Maj. Gen. Kyrylo Budanovは、今後の戦況について「大きな勝利が待っている」と大胆な予想をした。
ロシア軍の新司令官セルゲイ・スロヴィキン元帥は、双方にとって重要な戦略拠点であるケルソンの今後について、あまり楽観的でないようだ。
英国防相が急に訪米
プーチン大統領の核兵器使用の脅しを含むウクライナ情勢を受け、ベン・ウォレス英国国防相が急遽訪米した。国防総省は火曜日未明、ロイド・オースティン米国防長官との会談の読み上げを約束しており、それが提供された場合、この記事を更新する。
HIMARS増産へ。エストニアにも供給
ウクライナの戦場での成功の大きな要因に、M142高機動砲ロケットシステム(HIMARS)があり、米国はすでにウクライナに20基と、数量不明の誘導連装ロケット弾(GMLRS:Guided Multiple Launch Rocket System)を供与している。
HIMARSとGMLRS双方を製造するロッキード・マーチンは、HIMARS生産量を年間96個に増やすと10月18日発表した。
「6、7ヶ月前から東ヨーロッパで発生した事態を見て、私は国防総省高官を訪ね、手紙を渡し、HIMARS含む装備品について、生産能力を増強する、と伝えた」と、同社のジム・タイクレットJim TaicletCEOは火曜日の第3四半期決算説明会で投資機関に語った。
「そして多くのことを成し遂げました。特にHIMARSについては、リードタイムが長いサプライチェーン先と会い、年間96個まで増産する計画を立てています」。
タイクレットによると、ロッキード・マーチンは、契約締結前に「製造リードタイムを短縮するため6500万ドルを費やしていた」という。
HIMARSに興味を持つのはウクライナだけではない。
ロッキード・マーチンは生産ラインに「エストニア用の枠があることを確認した」と国防相のハノ・ペブクルHanno PevkurがPOLITICOに語っている。また、エストニアは7月に5億ドルで6システムを発注した。
POLITICOが報じたところによると、同社は米軍から、現在の年間生産量60機のHIMARSを倍増、もしくはそれ以上にする圧力を受けているという。
月産5台のHIMARSを8台に増やすことは大したことではないと思われるかもしれないが、増産は海外顧客が望むよりも時間がかかりそうだと、POLITICOは指摘している。
西側が提供のその他装備品
ウクライナに供給されているか、あるいは今後の供給が約束されている他の兵器システムもある。
スペインは、より近代的なドイツのBMPマーダーIFV40台を受け取った後、ソビエト時代のBMP-1歩兵戦闘車(IFV)40台をウクライナに送ると発表した。
ドイツ製のIRIS-T SLM防空システム4基のうち、最初の1基が10月11日到着して以来、ウクライナで有効に活用されている。
ウクライナのレズニコフ国防大臣は、ドイツのクリスティーヌ・ランブレヒト国防大臣を絶賛した。
フィンランドの軍事援助の一部が戦場に姿を現している。ウクライナ兵器トラッカーOSINTグループは、フィンランド製サーパレカシクラナアッティM50破片手榴弾の画像を表示した。
一方、ウクライナは兵器を国産開発しようとしており、ソフトウェア技術者であるロマン・キリリュクRoman Kyryliukは、同ドローンに自動小銃を搭載する装置の動画を投稿した。彼らは、シャヘッド136型ドローンへの対抗が目的だと主張しているが、これは物理法則の理解に疑問のある善意あるケースかもしれない。つまり、そんなことは不可能だ。
また、ウクライナ戦略通信部が引用したエルサレム・ポスト紙によると、ウクライナは、空中からの脅威の位置を特定するため民間監視人を利用する古い戦術を使っている。
ロシアのミサイルに応戦するウクライナ防空部隊
ロシアのミサイルとウクライナの防空戦は今朝も続き、ウクライナ兵器トラッカーOSINTグループは、ロシアのKh-101空中発射巡航ミサイルと思われるものをウクライナの防空隊が撃墜したとする映像を掲載した。
また、ウクライナはケルソン州のノヴァ・カホフカを攻撃している。
ウクライナ軍は、ピックアップの荷台に設置された40mmベルト式自動擲弾発射機Mk19を使用した。
OSINTグループ「ウクライナ兵器追跡」によると、ウクライナ軍はドネツク州でロシアのT-80BVM戦車をもう1台破壊した。
ロシアはウクライナに武器を提供し続けており、今回は120ミリ砲弾とその他の大量の弾薬を残したまま逃走した。
しかし、ウクライナも大きな損失を被っており、今回はT-72M1戦車とBMP-2 IFVが犠牲になった。
深刻な兵站問題があるものの、ロシア軍にはSteyr-Mannlicher SSG 08スナイパーライフルのような素晴らしい武器を持つものもいる。
しかし、すべてのロシア兵が優れた装備を持っているわけではない。動員予備兵は、明らかに第一次世界大戦の装備で戦場に現れている。
巨大貨物機An-225の全損を招いたアントノフの保安体制
世界最大の貨物機An-225(愛称:Mriya)の破壊は、内部犯行の可能性が出てきた。ウクライナSBUのセキュリティサービスによると、6発エンジン機を所有するアントノフは、ホストメル空港が攻撃された全面侵攻の最初の数日間、同機を救うための「適切な措置をとらなかった」とある。
キエフ・インディペンデント紙によると、ウクライナ保安局は「国営企業アントノフの無名の従業員が、ウクライナ当局による飛行場の対空および地上防御の編成を妨げた」と述べている。「これが2月27日にロシア軍による世界最大の貨物機AN-225 Mriyaの破壊につながった」。■
Ukraine Situation Report: Iranian Officials Admit To Selling Russia Ballistic Missiles
BYHOWARD ALTMAN|PUBLISHED OCT 18, 2022 9:07 PM
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