2021年3月25日木曜日

弾道ミサイル整備で中国侵攻への抑止効果を狙う台湾の動向は日本にも大いに参考となる。ミサイル整備が専守防衛に反するというのは大きな間違いではないか。

 

 

 

湾が中国との大規模交戦で勝利する事態は考えにくい。台湾は防衛に注力している。台湾の抑止力で鍵となるのがミサイルだ。

 

台湾の安全保障では中国がトップ懸念事項であり、台湾は中国との緊張の中で綱渡りしつつ、頼りになる兵装の性能で自国の安全を確保している。

 

これまで台湾のミサイル装備は防衛を主眼としてきたが、ミサイル技術の進歩で中国本土奥深くも射程に収めるミサイルが登場しており、精度も従来より格段に向上している。

 

優風Hsiung Feng III

優風のミサイルファミリーで最新の装備が優風IIIで中国艦船の性能向上に対抗し1994年に台湾が開発開始したミサイルだ。

 

優風IIIは超音速ミサイルで固体燃料ブースターと、液体燃料のラムジェットで超音速飛翔を実現した。対艦ミサイルとして生まれ、射程距離は推定150キロ。台湾は核保有国ではないので、通常型の高性能火薬あるいは装甲貫徹型弾頭を搭載する。

 

優風IIIの爆発装置は他と違い、「ミサイルが艦艇に突入するとスマート信管で爆発の威力を最大限伝え、被害を最大化する」のだという。

 

優風IIE 

 

優風ファミリーでIIE型は全く違う形のミサイルだ。専門家によれば優風IIEの射程は600キロで、「優風巡航ミサイルで唯一対地攻撃に特化している」という。

 

優風IIEも固体燃料ブースターと液体燃料ターボジェットを併用する。命中精度は15メートルCEPといわれ、50パーセントの確率で標的から15メートル以内に命中する。同様に準鋼鉄貫通型高性能火薬あるいは破砕型弾頭を搭載する。

 

初の対地攻撃能力が実現したため、台湾が目指していたF-15C/D型66機購入交渉が難航したともいわれる。

 

雲峰Yun Feng

雲峰ミサイルは現在開発中で、その他の台湾ミサイル装備と一線を画すのは、構想段階から対地攻撃を想定し、中国本土内部も射程に入れる。当然ながら公表されている内容はごくわずかだ。

 

優風、IIEと同様に雲峰も準鋼鉄貫通用の高性能火薬あるいは破砕型弾頭を装着し、1,200キロから2,000キロの射程があるといわれる。

 

台湾の保有するミサイル装備は大半が短距離対応かつ防衛的な機能を想定している。台湾は中国本土から180キロしか離れておらず、台湾のミサイルは大きく対艦ミサイルと短距離弾道ミサイルの二種類に分類される。台湾が保有するミサイルで中国沿岸部まで到達できるのは萬剣Wan Chienと優風IIEの二種類しかなく、それぞれ240キロ、600キロの射程がある。

 

元々こうした短距離ミサイルは台湾海峡をやってくる中国部隊の撃退を唯一の目標に開発された経緯がある。また米製ミサイルも保有し、TOWおよびジャベリン対戦車ミサイル、ヘルファイヤ地対空ミサイルの実力に期待する。

 

その中で中国を刺激しないよう密かに開発されたのが雲峰だ。

 

同ミサイルで判明している内容は皆無に近い。開発は2012年ごろはじまり、台湾国民は27百万ドルを負担したといわれる。

 

同ミサイルは対地ミサイルで500ポンドの通常弾頭付きで、超音速飛翔が可能だという点のみ判明している。

 

抑止力としてのミサイル

 

台湾は中国との決戦は避け、防衛力の整備を念頭に進めている。台湾の目的は中国に勝利を収めることではなく、戦勝条件のハードルを上げることで武力衝突が現実にならないようにすることにある。台湾のミサイル装備の整備はこの目標達成に成功しているといえよう。

 

雲峰は中国北部、中央部への攻撃を念頭に開発されたといわれ、北京も射程に収めている可能性がある。同ミサイルのテストは進行中だが、開発の核心部分は完了しているようだ。台湾が同ミサイルをどこに配備するか、何発が製造され、どこを標的にするのかが注目される。台湾のミサイル整備で中国による侵攻を阻止する、あるいは鈍化させる効果に期待が集まる。■

 

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Taiwan’s Missile Forces are Raising the Costs of Chinese Aggression


Taiwan Reportedly Plans to Upgrade Supersonic Hsiung Feng III Missiles



March 25, 2021  Topic: Security  Region: Asia  Blog Brand: The Reboot  Tags: ChinaTaiwanBallistic MissilesMilitaryAsymmetric Warfare

by Caleb Larson

 

Caleb Larson is a Defense Writer with The National Interest. He holds a Master of Public Policy and covers U.S. and Russian security, European defense issues, and German politics and culture. This article first appeared last year.

 


歴史に残る艦(3)ロサンジェルス級攻撃型原子力潜水艦は冷戦の兵士として大量建造され、今も現役の高コスパの大型潜水艦となった。

歴史に残る艦(3)

 

 

サンジェルス級攻撃型原子力潜水艦は冷戦期で最も成功した米潜水艦だ。62隻建造され、第二次大戦時のガトー級を除き最多となった。高速で重武装のロサンジェルス級はヴァージニア級攻撃型潜水艦に徐々に交代しつつある。

 

ロサンジェルス級は688級としても知られ、1970年代初期の設計だ。一号艦がロサンジェルス(SSN-688)で1976年起工された。冷戦時ということで年間3隻から5隻のペースで建造され、現在のヴァージニア級の年間2隻を上回った。建造は1992年まで続いた。建造期間が20年に及び、各種システムで変更が生まれた。推進系、艦首・曳航式のソナー、艦体素材で当時の最新技術を導入した。

 

 

全長360フィート、潜航時排水量6,927トンのロサンジェルス級は前のスタージョン級に比べ2割長く、排水量は5割増えた。速力も増したといわれる。スタージョン級が潜航時26ノットだったが、ロサンジェルス級は37ノットといわれる。

 

ロサンジェルス級の艦体にはHY-80鋼を使い、艦首はガラス補強のプラスチックがソナーアレイを覆った。公式には650フィートまで潜航可能とあるが、実用最大深度は950フィートとする資料がある。緊急時の最大深度は1,475フィートといわれる。

 

ロサンジェルス級潜水艦はスキップジャック級以来の涙滴型艦形で、セイルに潜舵につけた。後期の23隻では潜舵を艦首に移し、セイル構造を強化し北極海の氷を破る浮上が可能となったのは、ソ連のタイフーン級弾道ミサイル潜水艦が北極海運用を前提にしていたための対抗策だろう。

 

Combat Fleets of the Worldによればジェネラルエレクトリック製S6G加圧水型原子炉が搭載され、蒸気タービン二基を駆動する。原子炉は35千軸馬力を発生し、7枚羽プロペラー1基を回転する。最後期の建造艦ではポンプジェットに切り替えた。ディーゼル発電機とバッテリーを非常用推進に使う。

 

センサー装備はBQQ-5ソナーが中心で、建造時期によりBQQ-5A(V)1、BQQ-5C、BQQ-5Dに変更された。後者はシーウルフ級にも採用されている。艦側面はパッシブソナー探知が可能だ。曳航式ソナーも搭載し、なかでもTB-29細線曳航アレイが最新装備だ。艦尾から曳航ソナーを展開するほか、7セル方式の対抗装置MK 2音響装備を放出する。

 

攻撃手段は533ミリ魚雷発射管4門で、これは全艦共通だ。発射管は艦中央部に配置され、艦首はソナーアレイにあてている。各艦で26発の発射管運用兵装を搭載し、冷戦真っただ中にはMk.48ホーミング魚雷のほか、トマホーク巡航ミサイル、ハープーン対艦ミサイル、CAPTOR機雷を搭載した。最終建造分の23隻には垂直発射管12本が搭載され、トマホークミサイルを運用する。このコンセプトはヴァージニア級に引き継がれ、発射管は20本に増強されている。

 

これまでの水中、水上目標の攻撃に加え、ロサンジェルス級では特殊作戦での運用も想定された。一部艦にドライドックシェルター装備が追加され、潜水移動機を格納し、SEAL隊員20名までと戦闘用ゴム舟艇4基を搭載した。この任務はオハイオ級巡航ミサイル潜水艦とシーウルフ級のUSSジミー・カーターが引き継いでいる。

 

潜水艦に情報収集任務が長く期待されてきたが、1990年代以降の米潜水艦部隊は陸軍用語の「戦場情報準備」を使うようになり、地上戦支援で情報収集にあたった。水中に対抗する敵がいない場合は米潜水艦は敵国の沿岸にとどまり、電子データを集め、偵察行動を行った。ロサンジェルス級はこの任務で先頭に立ち、なかでもUSSアナポリスには写真撮影用マストが追加され、カメラ数台を収めた。

 

ロサンジェルス級62隻のうち、初期建造艦から退役が1995年に始まり、供用期間が17年と短期に終わった艦が出たのは、費用がかかる核燃料再充填を避けるためだったが、その時点でも同級の建造は終了していなかった。現在も38隻が現役で残る。シーウルフ級が北極海の深度潜航作戦に投入される意図で建造されたが、1990年代の「平和の配当」の中で費用超過のため3隻の建造で終わってしまった。そこで688級の真の後継艦はヴァージニア級になり、現在も建造が継続中だ。■

 

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Los Angeles Class Attack Submarine: The U.S. Navy's Best Ever?

March 16, 2021  Topic: Submarines  Blog Brand: The Reboot  Tags: SubmarinesMilitaryTechnologyWorldRussiaUSSR

Could it be the best of all time?

by Kyle Mizokami

 

Kyle Mizokami is a defense and national security writer based in San Francisco who has appeared in the Diplomat, Foreign Policy, War is Boring and the Daily Beast. In 2009 he cofounded the defense and security blog Japan Security Watch. You can follow him on Twitter: @KyleMizokami


 

2021年3月24日水曜日

米空軍の電子偵察機RC-135Uが中国沿岸に25カイリ地点まで接近した...との中国発表について

 

U.S. AIR FORCE

3月22日午前、米空軍のRC-135Uコンバット・セント電子情報収集機が台湾海峡上空に展開し、中国本土から25カイリ地点まで接近した。北京に本拠を置くSCS Probing Initiativeは中国本土にここまで接近した例は、公表されている記録中には見当たらないとしているが、実態はもっと複雑なようだ。

機体番号64-14849のRC-135UはトランスポンダーコードAE01D5を使い機体追跡ウェブサイトで確認され、米海軍P-8Aポセイドン哨戒機、EP-3Eエアリーズ情報収集機の後を飛行していたとSCS Probing Initiativeがツイッターで公表した。

U.S. AIR FORCE

米空軍のRC-135Uは2機しかない。


RC-135Uは米空軍に2機しかなく、電子通信情報の収集用に特殊改造され、特に敵のレーダー防空ネットワーク中継点の情報収集に特化している。同機は相手の電子特徴を集め、いわゆる「電子戦編成」として敵の防空体制を現場指揮官が把握するのを助ける。電子情報には発信源を識別し、位置を特定することがある。

今回の飛行経路はバシー海峡を通過する点では通常のパターンで、台湾南端からルソン島北端を通過した。ただ、同機はその後、中国本土に向かい福建省、広東省間の境界空域に接近した。その後、方向転換し、嘉手納航空基地へ帰投した。

これは冷戦時の典型的な偵察活動パターンで、レーダー発信を誘い、機内分析官が「点灯した」様子から重要データを入手し、機体は現場を去る。南シナ海全体で米偵察飛行は日常的に実施されており、膨大なデータを解析にまわしている。

今回のRC-135Uの飛行で注目されるのは、中国へここまで接近したことだと、SCS Probing Initiative(北京大が主宰し、米軍航空活動を追尾監視している)は述べる。これまでのRC-135Uでの最接近は25.33カイリだったという。米軍偵察機は沿岸から20カイリまでの飛行を許されるが、実際には40マイルまでの接近とし、レーダーにで正確な位置を探知されるのを回避しつつ、国際紛争につながらないよう考慮するのが通例だ。

ROBERT S. HOPKINS III

主機体装備センサー(PPMS)がRC-135Uの情報収集の中心で、機首だけでなく...

 

ROBERT S. HOPKINS III

後部にも...

ROBERT S. HOPKINS III

...翼端にもつく

上記からデータ精度の不足あるいは欠如が考えられる。飛行追跡データが公開されているが、必ずしも正確ではない。つまり公開情報は絶対的なものではない。同期が実際に20カイリ地点の外に留まっていたのかは疑問の余地がある。より信頼性の高い情報源がないと当日の飛行経路を再現できない。

本誌お気に入りのオープンソース飛行データウェブサイトADS-B ExchangeによればSCS Probing Initiativeはマルチラテレーションmultilateration (MLAT)のデータから発表したようだという。この方法ではRC-135Uの位置を空域内で特定するのは困難だ。MLATとは「同じ場所内の受信機で信号受信の時差から計算することで、三角測量に似ている。ただし、非常に多くの要素に左右され、受信機が少ないと精度も落ちる」と同ウェブサイト管理者は説明してくれた。このことから追跡ウェブサイトで直線飛行しているはずの機体が突如別の地点に現れる現象が説明できる。

今回のRC-135Uのフライトは挑発行為に見えるが、公開ソースの飛行追尾データを見る限り、そう決めつけることができない。さらに公表情報はこれまでの米軍スパイ機の飛行パターンを反映しているようだ。さらに台湾海峡の問題がある。ここが米中間、また台湾と中国の間で緊張を生んでいる。

同地で中国の軍事力誇示が今年に入り増えており、戦闘機、哨戒機、偵察機多数が南シナ海北方の台湾防空識別圏に侵入している。台湾は同海峡上空にF-16Vなど戦闘機を都度発進させているが、中国の揚陸部隊の迎撃も想定されているのだろう。

米空軍RC-135Uが中国本土に接近する飛行コースをとったのは、防空体制を刺激する戦法だったとある程度確実に言えよう。とはいえ、どこまで沿岸へ接近したかは現時点の情報では正確に把握できない。今回を皮切りに新しい作戦パターンが続けば、新たな情報が今後入ってくるだろうが、そうでないと、当面は静観するしかない。■

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Did An RC-135 Spy Plane Really Make An Unprecedented Run At Chinese Airspace Near Taiwan?

Public flight tracking data showed the RC-135U spy plane very near Chinese airspace, but that info alone doesn't tell the whole story. 

BY THOMAS NEWDICK MARCH 22, 2021



2021年3月23日火曜日

イラン革命防衛隊が米首都の米陸軍基地襲撃を狙っていた....イランが直接手を下すパターンはまれだったのだが....米イランの対立はますばかりなのか。

  

 

IRGC siezes ship near Bu Musa Island, Iran (photo credit: Wikimedia Commons)

IRGC siezes ship near Bu Musa Island, Iran

(photo credit: Wikimedia Commons)

 

ラン革命防衛隊(IRGC)が爆発物満載のボートで米首都の米軍基地を襲撃する案を練っていた。

 

AP通信によればIRGCが米首都で米軍基地襲撃を検討していた。標的とされたフォート・マクネア陸軍基地はホワイトハウスから車で10分しか離れていない。国家安全保障庁は1月に通信を傍受し、何らかの爆発物搭載ボートを使う案と把握した。イエメンで2000年に米駆逐艦USSコールを襲撃したのと同じ発想のようだ。

 

「情報当局はジョセフ・M・マーティン大将殺害と合わせ基地に潜入し偵察を狙う動きをつかんだ。このことを伝えた当局関係者は国家安全保障のため匿名条件で取材に応じた。基地は米国最古の施設で、マーティン大将の公邸がある」とAPは伝えた。

 

脅威がどこまで切迫していたのか、イランの高レベル関係者がどこまで関与していたかは不明。またイランが実行のチャンス、手段、技術を有し、攻撃実施の能力を有しているかも不明だ。

 

ただし、情報関係者二名がこのAP報道に触れている。「テヘランの軍事司令官レベルではこれまでの反抗結果に不満が高まっている。イラクにあるアイン・アル-アサド基地をソレイマニ殺害の直後に弾道ミサイル攻撃したが、米軍に死傷者が発生せず、脳震盪症状が数十名に出ただけだ」とし、記事はフォート・マクネア基地の保安体制強化と周囲の通航制限を検討している中で出てきたとする。

 

イランのタンシム通信もこの記事を取り上げ、イランにはこの形での襲撃を認可し、米国に脅威のメッセージを送る意図があると伝えた。

 

同記事では「米情報関係者二名によれば、報道を受け米軍はフォート・マクネアの警備を強化している」とし、「米軍は同基地周辺250フィートから500フィート地帯の警備を強化したいとするが、ワシントン市当局はポトマック川の自由な通航に支障が出ると難色を示している」とある。

 

こうした脅威の源はアルカイダやISISに触発された聖戦主義者であることが多い。米軍基地はこれまでも危険に直面してきた。

 

2006年にはフォートフッド基地内で銃撃事件、2007年にはフォートディックス襲撃の計画が明るみに出た。2019年にはアルカイダの影響を受けテロリストがペンサコーラ海軍航空基地を襲撃する事件があった。イランはアルカイダ指導層を厚遇したと非難を以前受けていた。

 

2020年にイスラエルが米国の命を受け、アルカイダのナンバー2、アブドゥラ・アーメッド・アル-マスリをテヘラン市内で暗殺したとニューヨークタイムズと伝えた。1990年代に連続発生した在外米大使館襲撃の首謀者だった。

 

USSコール襲撃方式で米軍基地を襲撃する案をイランがアルカイダから入手したのかは不明。IRGCがアルカイダ式の襲撃事件でフォート・マクネア攻撃を企画したのかも不明だ。イランはイラク国内のような代理勢力を使い米軍を襲撃するのが通常で、イラン人による実施は避け、現地勢力による実行だとしらを切ることが多い。

 

米軍によるIRGCクッズ部隊司令カセム・ソレイマニ殺害を受けイランは復讐を公言した。2019年4月に米国がIRGCを「テロ集団」と呼ぶと、イランは米中央軍を「テロ」組織ときめつけた。

 

米軍基地襲撃にイランが関与したとわかれば米国ga強い対抗措置に乗り出すはずだ。イランは襲撃実行を堂々と行わないはずだ。襲撃は代理勢力に任せ、攻撃手段等を提供するとみられる。■

 

こうした構想が出てくるのは、米国内にイランの工作員やイランに協力する勢力が潜んでいるからですね。FBI等治安当局がイランに近い勢力を摘発する動きを強化するでしょう。当然イランは反発しますが、火の粉を自ら浴びる格好になるのでは。

 

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Would Iran be prepared to attack a US military base in America?

 

Iran’s Islamic Revolutionary Guard Corps discussed attacking a US military base using an explosive-laden boat.

By SETH J. FRANTZMAN   MARCH 21, 2021 20:12


2021年3月22日月曜日

2030年、中国と日米間で武力衝突が発生すればどうなるか、米シンクタンクの予想結果は.... 日米両国が戦力を着実に整備する必要性があらためてわかる

 

 

シンクタンク新アメリカ安全保障センターが実施した机上演習は2030年に中国が米国-日本と大規模戦闘を2030年に展開する想定で、潜水艦、揚陸作戦、水上艦艇、第五世代戦闘機と多様な要素を盛り込んだ。

 

これを伝えた Foreign Policyによれば、机上演習は以下の通り。

 

「中国が尖閣諸島の魚釣島に兵員50名を上陸させた。中国は尖閣諸島から50マイルの排他水域を宣言し、水上艦艇、潜水艦、軍用機、無人装備を展開し、本土から弾道ミサイルを支援に投入した...」

 

日本は反撃手段として揚陸艦、潜水艦、水上艦艇を送り、水陸両用部隊を投入した。

 

日米安全保障条約に基づき米国は空母打撃軍等を日本支援に派遣したが、中国軍と交戦を回避するよう厳に指示した。だが、机上演習のシナリオではこの方針は守られない。

 

そのため、中国対米国-日本連合軍で交戦状態が発生する。試算では過去100年で最大規模の戦闘になり、マルチドメイン戦となる。

 

米中の海上対決は複雑かつ危険な要因を含む。2030年の中国海軍力は米海軍並みとなり、米国の地位を脅かすと想定した。

 

この戦闘では複雑な要素の絡み合いで結果が決まる。たとえば、イージスレーダーや長距離センサーの精度がどこまで向上するかだ。米中双方の艦艇に長距離攻撃兵器が大量に搭載されるが、雌雄を決するのはセンサー能力となる。

 

今日の戦闘で勝利するのは情報、探索、偵察で敵を「アウトレンジ」する側で、水上・空中の無人装備やセンサー能力が高いF-35を投入する。このため航空支援で優秀な側が勝利に近づく。中国の第五世代戦闘機J-20やJ-31がF-22、F-35と同等の性能あるいは優越した性能があるかが試される。空の交戦の勝者がアウトレンジで敵部隊を一方的に攻撃する立場に近づく。

 

AIを利用したセンサー、長距離兵器、水上空中水中ネットワーク化で優れる側は当然こうした機能を駆使する。ではどちらがセンサーやネットワーク技術にすぐれているのか。それを決めるのは宇宙空間、電子戦で優れ、通信機能の「防御性」を確立した側だろう。

 

どちらの陣営の通信が妨害を受けるだろうか。GPSより優れた手段を活用するのはどちら側か。低地球周回軌道で攻撃能力を展開し、ネットワーク力も優秀な装備をそろえるのはどちらか。有利な立場の側が相手陣営の軍事力に大きな損害を与えるべく戦闘開始直後に宇宙で行動を開始するはずだ。

 

2030年には、衛星から発射可能な兵器が実用化されているはずで、規模を拡大したレーザーを大気圏内外で運用し、衛星搭載のセンサー能力は飛躍的に伸び、衛星兵器が勝利を左右する要素になっているだろう。

 

Foreign Policy記事には机上演習では中国の通信体系を妨害あるいは攻撃する決定が、物理的な攻撃より優先されたとある。

 

同様にイージスレーダーはじめ米海軍の艦載多層防衛体制が、米空母他水上艦艇の撃破を狙う中国の巡航ミサイルの効果を左右する。

 

米海軍が高度な多層艦艇防衛体制の実現をめざし、レーザーなど新技術の導入で2030年までに目標を達成できていれば、中国による攻撃は阻止できるはずだ。中国にもこれはあてはまる。つまり、海上で最良の防衛体制を整備した陣営が主導権を握る。

 

こうしてみると単なる隻数は兵装の性能精度の前に意味が薄いとわかる。

 

戦闘の行方は航空部隊にかかる。米ステルス戦闘機・爆撃機が中国領空内に侵入し、地上装備を破壊すれば、艦艇の防御態勢が著しく有利になる。水中戦も勝敗を左右する要素となり、水中を支配する側が前方攻撃や偵察任務で有利となる。

 

少なくとも開戦直後は日米同盟の攻撃対象は列島線の奪回や東シナ海から中国のプレゼンスを排除するなど、限定されたものになる。これで百万の兵力を誇る中国相手に大規模かつ長期にわたる地上戦を回避でき有利だ。ただし、短期戦のはずが全面戦争に発展すれば、本格対決の地上戦は回避できなくなる。その結果は極めて予測不能だ。

 

強襲揚陸作戦への展開も十分予想される。両陣営にとってこれは大きな挑戦であり、課題になる。中国が強襲揚陸艦を大量建造している。ハイテクの075型強襲揚陸艦の二号艦が完成し、2030年になれば中国の揚陸部隊は拡張し危険な存在になる予測がある。■

 

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Could a Joint U.S.-Japan Force Beat China in a War?

March 19, 2021  Topic: War Games  Blog Brand: The Reboot  Tags: ChinaAmericaJapanPLAPLA NavyWar GamesWorld War III

This war game offers some clues. 

by Kris Osborn

 

Kris Osborn is defense editor for the National Interest. Osborn previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army—Acquisition, Logistics & Technology. Osborn has also worked as an anchor and on-air military specialist at national TV networks. He has appeared as a guest military expert on Fox News, MSNBC, The Military Channel, and The History Channel. He also has a Masters Degree in Comparative Literature from Columbia University.

Image: U.S. Navy