2018年6月10日日曜日

トップガン続編の撮影開始、テーマはドッグファイトの終焉?

日曜日ですから軽い話題にしましょう。トップガン続編を32年たって撮影ですか。ヴァル・キルマーも随分と時の流れで変化しているようですが、海軍航空戦力も大変化ですね。ドッグファイト命の海軍航空士官にとってRPA問題を真正面から取り上げるのは時代の流れなのか、あるいは逆鱗に触れることになるのか。来年の封切りが注目ですね。

The Return of “Iceman”: Val Kilmer to Appear in “Top Gun” Sequel

「トップガン」続編に「アイスマン」ことヴァル・キルマーが復帰



Jun 07 2018 By Tom Demerly

リウッドのエンタテインメント関係ニュースサイト多数が映画「トップガン:マーヴェリック」(原題)に1986年の「トップガン」でヴァル・キルマーが演じた「アイスマン」・カザンスキ役で再登場すると今週水曜日一斉に伝えた。

新作でもヴァル・キルマーがアイスマンで登場するが本人は喉頭がんで二年間闘病生活をしていた。キルマーは1997年の「セイント」で主役サイモン・テンプラーを演じるなど活躍し、歌手としてもジム・モリソン役を演じた「ドアーズ」で注目された。

キルマーはトップガン続編出演を自らのフェイスブックで5月30日明らかにしたがわずか数時間後に削除されている。(理由不明)

ハリウッド関係者によれば新作の主題は遠隔操縦機 (RPAs)の台頭とドッグファイトの終焉だとなる。最初に公開されたイメージでは米海軍F/A-18Fが大役を務めそうに見える。


第一作の「トップガン」監督のトニー・スコットは2010年月に「当時と大きく状況が変わって興奮しているが、リメイクはしたくない。作るなら全くの新作としたい」と語っていた。その後スコットは自殺していた。新作の監督はジョセフ・コシンスキで監督実績はトロン:レガシー、オブリビオン、オンリー・ザ・ブレイブくらいいしかない。

第一作では大尉だったトム・クルーズふんする主人公ピート・「マーベリック」・ミッチェルは製作開始で発表されたイメージでは大佐になっているようだ。「海軍航空士たちが戻ってきた。第一作と同様に競争の物語だがマーベリックの成長も扱う」と述べている。

主演のトム・クルーズ自身がパイロットで1994年に自家用機免許を取得、98年に商用機操縦免許をとっていることがFAA記録からわかる。最近はヘリコプター操縦もしており、2018年7月27日米国黄海の「ミッションインポシブル/フォールアウト」でUAE空軍C-17からHALOジャンプをしている。

ただ「トップガン」続編は米軍パイロット志望者増にすぐには結びつかないようだ。各軍でパイロット不足が続いており、現役パイロットの負担が強まっている。前作では「封切り後に米海軍はパイロット志望者が6倍になった」(ディビッド・ロブ著作)という。

「トップガン:マーヴェリック」(原題)の製作は2018年5月30日にサンディエゴ近くのノースアイランド海軍航空基地で始まった。パラマウント映画の配給で公開は2019年7月19日予定だ。

Top image: Actor Val Kilmer will return in “Top Gun: Maverick” along with Tom Cruise. (Photo: Paramount)

F-117にみるステルス技術の「神話」と現実

よくあることなのですが、記事のタイトルと内容特に結論が乖離していますね。たしかにF-117は退役後も米国西部にこっそりと温存されていますが、投入できる範囲は限られるでしょう。戦闘機の分類ながら空戦能力が皆無で対地攻撃機に使うのが本領の同機ですがなぜF-117になったのでしょうね。戦闘機と言いながら爆撃機というのはF-105サンダーチーフの例が前にもありましたね。



Could the F-117 Nighthawk Make a 'Stealth' Comeback? F-117ナイトホークが「ステルス」カムバックする可能性はあるのか



June 5, 2018

ッキード・マーティンF-117ナイトホークは伝説の機材だ。2008年に退役したF-117は今日でも有効な戦力になれるのか。
その答えはイランのような中距離程度の脅威を有する国相手なら間違いなくイエスだ。だがロシアや中国と言ったハイエンド脅威国が対象となると怪しくなる。F-117が「ステルス戦闘機」として開発が始まって以来の技術進歩には相当のものがある。
F-117の開発
1970年代に開発が始まり、秘密のうちに供用を開始した1983年、F-117は米国による戦闘の独壇場を開いた機体となった。皮肉にも米国がナイトホークを開発した出発点はソ連でピョートル・ヤコブレビッチ・ウフィムツェフが1962年に執筆した論文だ。折角の構想をソ連は非実用的と無視したが、ロッキードのスカンクワークスのデニス・オーバーホルサーがロシア物理学者の論文に実用的な意義を見出したのだ。
オーバーホルサーの研究からスカンクワークスで絶望のダイヤモンドと呼ばれたコンセプトが生まれた。だがすぐに不格好なダイヤモンド形状がレーダー断面積削減に大きな効果があることが判明した。そこでペンタゴンは直ちにロッキードに契約交付し実証機ハブブルーの作成にあたらせた。これは生存可能試験機(XST)事業の一環だった。ペンタゴンは当時ワルシャワ条約軍の防空体制が実効力を強める中で対策に全力を尽くす必要に迫られ、第三次大戦勃発となればNATO空軍部隊は多大な損害を覚悟せねばならない状態だった。
ロッキードは絶望のダイヤモンド機の設計から辛うじて飛行可能な機体製作に向かった。そこから生まれた機体は多数の面で敵レーダーを無効にする設計でF-117の縮小版の様相で1977年に初飛行した。試作型二機は喪失したが、このハブブルー事業は驚くほどの成功を収めた。このため空軍は後継機としてF-117開発を進めることとした。
F-117は1981年初飛行し1983年に戦力化した。ロッキードがここまで早く作戦機材を開発できたのは他機種の既存コンポネントを流用したためだ。フライバイワイヤはF-16から、エンジンはF/A-18AのジェネラルエレクトリックF404ターボファンからアフターバーナーを省いたものだった。さらにF-117は通常型の航空宇宙用アルミニウム製で、その後のステルス機と一線を画し、製造が容易だった。ロッキードは合計59機のF-117AとYF-117A開発試作型5機を製造した。
F-117の戦歴
F-117の極秘戦闘デビューは1989年でパナマ侵攻作戦だったがその実績は精彩を欠くものだった。ただしF-117は第一次湾岸戦争(1991年)ですばらしい働きをイラクで示し続く第二次湾岸戦争のイラクの自由作戦(2003年)でも同様だった。空軍は予算節約のためとしてナイトホークを2008年に退役させロッキード・マーティンF-22ラプターの予算をねん出した。その時点での空軍見解は航空優勢が主眼のラプターの登場でF-117の出番はなくなったというものだった。
供用期間を通じ機体喪失は1999年3月にユーゴスラビア上空で撃墜されたデイル・ゼルコ中佐操縦の機体一機のみで、コソヴォで発生したこの事件はステルス機といえども無敵ではない、レーダーや赤外線の前にステルス機も探知可能と広く知らしめることとなった。もともと国家安全保障関係者や軍内部でそんな幻想を抱くものは皆無だったが、1990年代から低視認性機の性能を過信する傾向が生まれていた。ステルスは探知追尾を遅らせるだけであり、敵に見つかる前に運んできた兵装を投下するのが基本コンセプトだ。ステルスは機体を透明化にする魔法ではない。
空軍はステルス機が探知不可能であり無敵だとは一貫して考えてこなかった。砂漠の嵐作戦では米陸軍AH-64ガンシップがイラクで初めて戦闘投入されており、そのミッションはイラクの低周波早期警戒レーダーを排除することだった。各レーダーはVHF、UHF帯域を使用していた。こうしたレーダーはF-117の探知追尾が可能だ。アパッチ部隊がステルス機に侵入経路を作りイラク内部へ探知されずに移動できるようにした。同機はC、X、Kuの各帯域でステルス性を発揮できる設計だ。
その後登場したF-22やF-35も高周波火器管制レーダーに有効なステルス性能を有する。第五世代戦闘機はF-117直系といえるが、敵も何かが飛んでいることは察知できる。ただ存在が分かっても打つ手がないはずというのが理論上の説明だ。だが空軍がステルス機を運用する際は海軍の電子戦機がある場合に限っている。
ステルス戦略爆撃機のB-2は潜水艦同様で飛行中に存在を探知されない。大型爆撃機は「広帯域全アスペクト」ステルス機で、つまり低周波レーダーをもってしてもノイズと乱反射に隠れ探知されない。それでもペンタゴンとしてはロシアや中国がここまで早期に低周波レーダーを開発しB-2にも脅威になる事態が来るとは予測していなかった。「B-2の脅威をリアルタイムで予測すべく国防管理システム(DMS)を利用したが、B-2でさえ脅威の進展についていけなく事態が来るとは正直想定できなかった。このため新型LRS-B(B-21)では低周波レーダー対抗を最初から盛り込んでいる」と空軍関係者が述べている。
F-117の限界とF-22を上回るF-35のステルス性能
この空軍関係者の話でF-117が高度のハイエンド戦に対応できないことの説明がつく。亜音速軽爆撃機のF-117が高周波レーダー対策に特化していることはF-22やF-35のようにリアルタイムで脅威発生源を探知したり敵発信の特徴の把握はできないことを意味する。ましてや探知されたり空中で敵に遭遇すれば生き残るのに必要な性能が足りない。
じつはここにF-22やF-35の長所があり、F-117はおろかロシアのPAK-FA(Su-57)や中国のJ-21やJ-31でさえもこの水準に及ばない。F-117の場合は各ミッション実施前に脅威対象を回避するコース設定が必要だった。F-22、F-35では侵入コースがリアルタイムで設定でき、パイロットに情報を提供するインターフェイスが備わる。この関連で共用打撃戦闘機はラプターよりさらに一歩先の性能で、開発時期の差から生じた技術進歩を反映している。
空軍や業界の複数筋からラプターのレーダー断面積はF-35より大きいとの情報があるが、今後の新型機はさらに進歩した電子戦装備のおかげもありステルス性能が向上する。航空戦闘軍団(ACC)司令官を退いたマイク・ホステージ大将がBreaking Defenseに語ったことばを思い起こさせる。「F-35は高度性能がなく速力も劣るが、ステルス性能でF-22を上回る」と述べていた。現ACC司令官ホーク・カーライル大将はF-35のパッシブ性能が優れ自機の出すシグネチャの管理能力は高い、とNational Defense Magazineで述べていた。
そうなるとロシアや中国への優越性はこれまで多額の費用を投入してきた機体とパイロットのインターフェースにかかる。カーライル大将も何年か前に筆者に同じことをペンタゴンで語っている。にもかかわらず米国が技術面で優位性を確保するには新技術の開発に今後も尽力する必要があるのは明らかだ。

Dave Majumdar is the defense editor for The National Interest. You can follow him on Twitter: @davemajumdar.

2018年6月9日土曜日

北朝鮮侵攻作戦シナリオの最新検討内容から見えてくるもの

いよいよ迫った米朝首脳会談が吉と出るか凶と出るか世界が注視する中、シンクタンクRANDコーポレーションがウォーゲームで北朝鮮との開戦シナリオを検討し驚くべき結果がでました。しかしホテル代もなく、自国機材で会場移動もできない国がここまでこけおどしで各国をさんざん振り回したことの落とし前はどうつけたらよいと皆さんは思いますか。


A New Study Says a War with North Korea Could Be Hell (And Start a U.S.-China War) 北朝鮮との開戦になればこんな惨状になるとの新規検討内容が出た(米中開戦にもつながる可能性)


June 8, 2018


朝鮮と開戦になれば米軍は数々の問題に直面することがRANDコーポレーション実施の一連のウォーゲームで判明した。
北朝鮮へ進軍し金正恩の核兵器撲滅あるいはソウルを狙う砲兵陣地を制圧しようとすれば米軍韓国軍兵力を薄く延ばすだけではなく、中国の軍事介入のきっかけになりかねない。
今回のRAND研究では米軍特に発注元米陸軍の実戦能力に中心をおいた。北朝鮮の核兵器による脅威、北朝鮮通常戦力の実効力、北朝鮮外交による課題、さらに北朝鮮核兵器の制圧がどうなるかを北朝鮮体制崩壊、さらに国内が内戦状態になる場合を想定して検討している。
「北朝鮮各地に点在する核兵器を捜索制圧する兵力が足りませんしその他にも戦後処理あるいは政権崩壊シナリオでの各種ミッションでも人員不足です。さらに完全に任務を行うためには迅速に北朝鮮へ進軍する必要がありますが、これを行う能力がありません」とRAND研究員マイケル・マザーがNational Interestに語っている。
このうち核兵器について同報告では核兵器保有量が大きいため北朝鮮侵攻制圧が事実上不可能と指摘する。「5年から8年で北朝鮮がさらに核兵器製造に向かえば攻撃を受けても十分な核兵器を温存し、北朝鮮侵攻は画期的な核兵器対策手段が生まれない限り高くつく選択肢になる」とし、米政策の方向如何にかかわらず日本、韓国は北朝鮮による核報復攻撃の可能性により政策の幅を狭められる。
北朝鮮砲兵隊(1万門もの火砲があると伝えられる)でソウルが火の海になるとの脅威についてRANDでは空爆ないし砲撃により火砲をノックダウンする、または限定的国境線内侵攻作戦でケソン高地を制圧し火砲を破壊する作戦を検討した。空爆・砲撃攻撃では重度に防御された火砲の制圧に数週間かかる一方で地上侵攻は北朝鮮の核兵器投入のきっかけになりかねないとわかった。
大きな問題は限定的にせよ地上侵攻するには大規模兵力が必要なことで韓国陸軍二個軍団を想定している。また韓国がこの兵力を維持できるかも疑問だ。「今回のウォーゲームでは開戦後一週間で一個軍団が殲滅される犠牲が発生してやっと一か所から侵攻に成功という異例の結果になり、死傷者数万名ということになった」とRANDは記している。「これだけの死傷者規模となると韓国軍のその後の作戦に支障が出るはずで、南北統一やWMD拠点制圧が困難になる」
今回の結論はシナリオから得られたもので重装備防衛の狭い地点を攻撃しながら北朝鮮は化学兵器で防戦しており、ウォーゲーム関係者は「韓国軍は消耗してやっとケソン付近に侵攻するのがやっと」だと分かったのだとマザーは言う。「それでもROK(韓国)にはまだ余力が残りますが、防衛線制圧には足りません。大規模作戦の視点から見ればこれは高く評価できない内容です。個人的な感想ですが、ROKは平壌進軍の前に立ち往生してしまうと思います」
北朝鮮核兵器の制圧に関してはRANDは数種類のウォーゲームを実施しており、前提は金正恩死亡後に米軍が北朝鮮各地に進出し核兵器を確保するが、北朝鮮内部は内戦状態になっているというもの。だが毎回のゲームからわかったのは北朝鮮指導部の後継者は政治権力基盤として核兵器の掌握に動くはずで同時に核兵器を秘匿しようとすることだ。空軍力だけで全部を破壊しきれないのはイラクでのスカッド狩りの事例からもあきらかだ。
「米国・ROK両国が核兵器を捜索できなくするため北朝鮮は簡単に核や核物質を隠すことができるというのは驚き」とRANDでゲーミングを担当するステイシー・ペティジョンがNational Interestに感想を述べている。
金正恩体制を転覆すれば事が終わると信じる向きには今回のRAND報告書を見てもらいた。「毎回のウォーゲームで少なくとも一回は北朝鮮が核兵器を投入してきた。米国にとって北朝鮮核兵器制圧は限定ミッションとの観があるが、北朝鮮内勢力の役をしたウォーゲーム関係者は米国の介入は南北統一の前兆ととらえる傾向があり、北朝鮮国体への脅威と見ることがわかった。このことから体制保持の最終保証手段樽核兵器を使わないと敗戦するとの見方につながった」
さらに中国の問題が加わる。RANDウォーゲームでは中国軍が北朝鮮国内に侵攻し中国北朝鮮国境地帯を制圧したほか、北部の核関連施設も確保している。さらにケソン高地の砲兵部隊制圧で米韓地上部隊が展開すると中国国境への数少ない侵攻経路にもつながる。1950年に同じ状況が中国を刺激し中国軍が大量展開したが、同じ状況の再発可能性がある。
ただし、マザーは実際の展開は状況により大きく変わると釘をさす。「今回のゲームでの中国の動きから見えてきたのは中国政府は米朝対決からなるべく距離を置いておきたいと考えることです。中国としても影響力を増大させながら状況を追い求めていくはずなので重要な段階で自国の立場を弱める選択はしないはず。そこでもし北朝鮮がソウルを砲撃した場合にケソン高地制圧作戦の実施に移っても中国がおじけつくことはないはずです。ではこちらから先制攻撃し北朝鮮が反撃を迫られる状況の場合はどうなるでしょうか」■
Michael Peck is a contributing writer for the National Interest. He can be found on Twitter and Facebook.

Image: Flickr

2018年6月7日木曜日

F-35は現代によみがえったF-4になれるのか---ステルス機の想定する空戦とは

 


Could the F-35 Stealth Fighter Be the 'New' F-4 Phantom? F-35ステルス戦闘機は現代版F-4になれるか




June 2, 2018


矛盾する洞察が一般通念から生まれることがある。私たちは過去を忘れた挙句再び過去を繰り返す運命なのか。それとも次の戦争の姿を理解できずに前回の戦争のイメージで準備をするのが常なのか。

軍事戦略の視点では作戦上の経験から学ぶことがこれまでは重要とされ、将来の戦闘は過去と同じ形になるはずとされてきた。このことから米軍の三軍および少なくとも九か国が問題のある装備を大規模導入しようとしている。

多用途機材をめざしたF-35はその前に配備された第四世代機より鈍足かつ操縦性が劣る機材で、制空任務が主眼のF-22ラプター・ステルス戦闘機にも劣る。空対地攻撃に中心をおいたライトニングは機動性が優れた敵戦闘機に対して視程外距離beyond visual range (BVR)から空対空ミサイルで勝利を収める構想で視程内距離within-visual range (WVR)のドッグファイトは探知されやすく操縦性も劣るため避ける必要がある。

ただしこういうと米軍がF-4ファントムがヴィエトナム戦投入に期待した内容と同じように聞こえるという向きがあるはずだ。両機を比較するのは極めて自然なことだ。

F-4ファントムは強力なJ79ターボジェット双発の大型機でマッハ2を出し当時としては強力なレーダーを機首に搭載していた。武装は中距離AIM-7Dとスパローミサイルで単距離用にはAIM-9サイドワインダー、AIM-4Dファルコン熱追尾ミサイルがあった。

米空軍はファントムに数十マイル先で敵機を探知させ超音速移動しスパローミサイルを最大28マイル先で発射して撃墜する性能を期待していた。単距離のドッグファイル想定の訓練を行わなかったのはファントムが操縦性が優れた機体でなかったためだ。

言うまでもなく、米軍戦闘機が北ヴィエトナムのMiG-17やMiG-21と遭遇するとこの筋書き通りとならなかった。MiG-21は軽量でレーダーも低出力だったが、ソ連の軍事教義通りに地上管制官誘導で米軍機を迎撃した。また当時の米軍の交戦規定では敵機を正確に認識するまで攻撃できなかった。これは通常視程内に収めることを意味した。

米軍戦闘機部隊にも攻撃のチャンスがきたが故障しがちなファルコン、スパロー両ミサイルの撃墜成功率は1割未満だった。単距離用サイドワインダーはやや高いといっても15パーセントにすぎなかったが、有利な位置につけば熱追尾ミサイルをMiGにかますことができた。撃墜被撃墜率は2対1を割り込むまでになった。

米空軍、海軍はともにスパロー、サイドワインダーの改良型を使い、ファルコンは第一線から退けた。その後、機関砲装備のF-4Eファントムが投入されるとパイロットに近接距離戦で頼りになる選択肢が生まれた。他方で海軍はトップガンスクールを開設し海軍航空士に単距離ドッグファイトの技術を伝授した。これで海軍のファントムは空軍より撃墜率が高くなった。

新世代のF-15とF-16の製造にあたり設計部門は最初から機関砲を搭載し、操縦性とともに速度とエイビオニクスも引き上げてファントムの後継機に仕立てた。

今日のF-35は長距離ミサイル運用が前提で強力なレーダーを使う。速力は犠牲とされ(ライトニングの最高速力はマッハ1.6から1.8と相当低い)、小さなレーダー断面積で探知されにくくし、長距離センサーや兵装を運用する。このため空軍はF-35は近接戦ではSu-35に不利だと認めつつ、理論上ではSu-35を長距離で探知しミサイルを数十マイル先から発射して逃げることが可能だとする。

では将来の戦闘の姿はどうなるのか。ヴィエトナム上空の戦いと同じなのか全く違う様相になるのだろうか。

視程外距離で発射したミサイルで敵機撃墜の可能性はどのくらいあるのか

空対空ミサイルはヴィエトナム戦当時から相当の進歩した。当時のAIM-7Eのお粗末な実績と今日のAIM-120D、メテオ、R-77の各BVRミサイルの間では大きな差がある。

ただし今日のBVRミサイルテスト結果をみると命中率は高い(およそ5割)が、以前のミサイルのテスト中の実績と大差ない。もっと重要なのは新型BVRミサイルの射程距離が相当伸びているが、1970年以降の撃墜事例の大部分は視程内距離で短距離ミサイルや中距離ミサイルを使ったものだ。BVRの実戦成功事例の多くは訓練も装備も劣る敵相手のものでレーダー警報受信機の装備もなく飛来するミサイルに無防備な敵が大部分だった。今日の大国同士の戦闘でこの状況は期待できない。

ミサイルの公式最大射程は実戦で効果が生まれる距離より長くなっており、高速かつ敏捷に動く敵機相手を確実に撃墜できる距離も実際より長く宣伝されているのが事実だ。つまるところ標的機は飛来するミサイルをすり抜ける可能性がある。そうなるとAIM-120Dで110マイルの射程があるといってもF-35はもっと近くまで忍び寄って確実な撃墜をめざすのではないか。ここに重要な疑問が出てくる。

ステルス戦闘機はどこまで接近すれば探知されるのか。

ステルス戦闘機といっても完全に目に見えないわけではない。単に探知が難しいだけだ。そうなると敵のセンサーに見つかるまでどこまで接近できるのか。

まず、今日の新型戦闘機の多くで長距離赤外線探知追尾(IRST)装備や電子光学式センサーが搭載され、有効探知距離は50マイルないし100マイルとされる。もちろん設計部門はステルス機の熱放出特性を減らそうと知恵をこらしているが、ジェットエンジンから出る膨大な熱源にマスクをかけているに過ぎない。他方で熱追尾型ミサイルは短距離性能が多い。赤外線はステルス機のアキレス腱なのだ。

ステルス機探知には低帯域レーダーを使えばよい。これだとステルス機の大まかな位置をつかめるが兵器誘導用の精密さに欠ける。地上配備の低帯域レーダーがステルス機の存在を探知すれば高速戦闘機編隊が誘導されIRSTで接近できるはずだ。あるいはXバンドの照準レーダーは短距離で有効だろう。

このシナリオではステルス機が第四世代迎撃機に対し先に砲火を開く想定だが、数の上で敵が有利だ。F-35が第四世代戦闘機ほとんどより低速であることを考えると離脱にはリスクがある。他方でレーダー有効範囲から姿を消すのは容易なはずだ。

では短距離視程外対応ミサイルの時代にドッグファイトに意味があるのか。

米軍の軍事教義ではエネルギー(速力、高度)が操縦性より重要とする。高エネルギー状態の戦闘機は敵との交戦あるいは離脱でともに有利となり、飛来するミサイルもかわすことができるとされる。他方で細かく操縦すれば飛来するミサイルも回避できるが、逆にエネルギーを使い切り機体はその後の攻撃で格好の標的となる。

短距離兵器の威力が強力となり、ドッグファイト中の機体操縦性にさほど意味がなくなったと評価する向きがある。ここでは新技術二点が関係する。一つはヘルメット搭載の視野表示技術でパイロットは敵機をヘルメット上で示せばよい。もう一つが高度操縦性の高度視程外(HOBS)ミサイルで敵機方向に機体が向いていなくても発射できる装備だ。

最初に配備したのはロシアで米国はその後AIM-9Xミサイルとして採用しているが、敵より高い操縦性がなくても兵装を相手に発射できることになる。戦闘機が敵機に方向を向けると速力が加わりミサイルの相対飛行速度もあがるため命中の確率が上がるものだ。

新型短距離ミサイルの命中精度はWVR交戦の場合で8割から9割程度とみられる。つまり同様装備を備えた二機がそれぞれ相手機の存在を認識していれば両機が撃墜される可能性があることを示唆する。この事態を避けるべく、戦闘機パイロットはミサイルを長距離発射しても敵機に探知されずに接近する戦法をとるはずだ。

交戦規則は短距離交戦を困難にしているのか

ファントムがヴィエトナム上空で迫られた状況ではBVR対応ミサイルの利点が生かせず、むしろ交戦規則では肉眼確認を通例としていた。

これは民間旅客機を誤って撃墜することがないようにしたものであり、同時に両陣営の戦闘機が全面戦争一歩前のあやふやな状況で対峙しており、接近してやっと交戦許可が下りるの状態であった。たとえばシリアのSu-22が2017年に米海軍FA-18スーパーホーネットにより撃墜された事例やF-14トムキャットとリビアのSu-22、MiG-23がそれぞれ1981年と1989年に対峙した事例を思い起こしてもらいたい。

各事例でF-35が飛行禁止区域を哨戒中に敵意ある機体に接近すれば探知されステルス機の優位性も失うかもしれない。F-15やラファールのような第四世代機の方が高速で操縦性が高くこのようなシナリオで使い勝手がよい。もちろん旧式でも有効な第四世代機を投入し、F-35はあくまでも得意な深部侵攻用や情報収集用にに保存することでこの問題は解決できる。

つまるところ、ヴィエトナム事例を当てはめるとF-35の弱点が浮かび上がるが、ライトニングを制空任務に投入した場合の想定でもともと違う種類の技術を比較しても説明にならない。カギとなる性能は長距離IRSTの有効距離であり、ステルス機が発射するミサイルの射程距離やレーダーの性能内容は秘密のままとなっていることが多く比較が困難だ。■
Sébastien Roblin holds a master’s degree in conflict resolution from Georgetown University and served as a university instructor for the Peace Corps in China. He has also worked in education, editing and refugee resettlement in France and the United States. He currently writes on security and military history for War Is Boring.

Image: Department of Defense

2018年6月6日水曜日

日本向けE-2D三号機調達にゴーサイン

Japan signs for third Advanced Hawkeye

日本向けアドバンストホークアイ三号機の調達契約が成立


Gareth Jennings, London - IHS Jane's Defence Weekly
06 June 2018

  
Japan has now signed for three of the four E-2D Advanced Hawkeye AEW&C aircraft that it is expected to procure. Source: Northrop Grumman

本がノースロップ・グラマンE-2Dアドバンストホークアイ早期警戒統制機(AEW&C)の通算三号機調達契約に調印したと国防総省が6月5日に明らかにした。

機体単価153.2百万ドルで日本仕様のE-2Dを2020年3月までに納入する契約で、これより先に2015年11月、2016年7月に一号機二号機で同様の契約が成立している。日本は780百万ドルをE-2D調達事業に投入しており、一部はエンジニアリング及びインフラ関係の支出分だ。

防衛省は2014年にE-2Dを選定し、AEW&Cのニーズの一部にあてることとした。日本はすでに初期型のE-2CおよびボーイングE-767空中早期警戒機(AWACS)を導入済みだ。E-2Dが航空自衛隊で供用開始するとE-2C(13機)、E-767(4機)に加わる。■

米空軍OA-X軽攻撃機構想のめざすもの、ローエンド戦闘にはローエンド機材を

筆者一押しだった軽ジェット機スコーピオンは一次評価で落選ですか。OA-Xのめざす費用対効果では優秀だったのですが....F-22を無理やり投入したというのはゲイツ元長官がF-22ではアフガニスタン等の低甚度戦では無用の長物と発言して早々に調達を打ち切ったことへの腹いせだったのでしょうか。でも今から軽攻撃機を作っても今度は中ロといった互角の戦力を有する大国相手の作戦が中心となっており、やることが半周遅れですね。スコーピオンの芽がなくなりOA-Xにすっかり興味がなくなりました。

Aerospace Daily & Defense Report

Wilson: Leave High-End Fighters Out of Low-End Fights ローエンド戦闘にハイエンド戦闘機を投入するのはナンセンス(ウィルソン空軍長官)

May 30, 2018Jen DiMascio | Aerospace Daily & Defense Report

USAF

2017年11月、F-22ラプター編隊がアフガニスタンの麻薬工場を空爆した。だが空軍長官に言わせればこの攻撃は実施すべきでなかったことになる。

「何もハイエンドのステルス戦闘機で麻薬工場一か所を攻撃しなくてもいいのでは。コスト効果比が悪い攻撃の極致だ」とヘザー・ウィルソンは大西洋協議会の場で5月29日語った。

このため空軍は軽攻撃機実証を続けているのであり、目標は時間当たり$5,000-$10,000での作戦運用で、第五世代戦闘機ではこれが$30,000超となる。

空軍は軽攻撃機実証OA-XはホローマンAFB(ニューメキシコ州)で第二段階に入っており、シエラネヴァダ/エンブラエルA-29スーパートゥカーノ及びテキストロン・エイビエーションAT-6Bウルヴァリンの二機種についてセンサー、兵装運用、長期運用の可能性について比較検証を続けている。

ウィルソン長官は空軍としては短期間での兵装調達能力を証明しつつ、軽攻撃機をネットワーク上で中継地点にできると証明したいとする。

「この軽攻撃機にもネットワークを搭載し地上部隊や前線航空統制官とつなぎ、衛星や指揮命令機能と接続し、開戦開始から使用可能にするのです」とウィルソン長官は述べた。「ネットワークに価値があります。導入可能な価格で海外展開し同盟各国と共同作戦の実施が可能かテストしたい」

長官は同盟諸国が装備品調達を目指すなかで米国の輸出規制のため中国製の無人機や情報収集機導入に向かわざるを得ない場合があり、米製機材と翼を連ねていると指摘した。「同盟各国にとって良い結果を与えてあげる必要があるのではないか。この点で軽攻撃機は最初から輸出を視野に入れており、各国と共通装備を運用する想定」と述べた。

長官は軽攻撃機実証の狙いは空軍として兵装を迅速に導入する能力があることを示すことにあるとも述べている。空軍は秋にも実験段階を終え、半年後に調達契約を交付したいとしている。■

2018年6月5日火曜日

日本向け新型レーダー警報措置の製造に向かうレイセオン

要領を得ない記事で申し訳ないのですが、日本から最新式警報装置の導入希望が出たため、今回の措置になったようです。ではどの機種に搭載するのか、いつ導入されるのかは不明です。E-767あるいはE-2DなのかKC-767で支援機材の安全性を高めようというのか、よくわかりません。それに単なる受信機能だけではないようですね。ヒントAESAレーダーによる電子攻撃機能。機材のようには注目はされませんが、こうした地味な装備の驚くべき機能が今後の戦闘に大きな意味をもたらすのでしょう。


Japan buys radar warning receivers that adapt to new threats 日本が脅威対象に適応可能なレーダー警報受信機を導入


By: Daniel Cebul    

レイセオンのAN/ALR-69A(V)完全デジタルレーダー警報受信機により高度脅威環境でも乗員の安全が高まる (Osakabe Yasuo/U.S. Air Force)

イセオンが日本向けAN/ALR-69A(V) デジタルレーダー警報受信機(RWR)の製造を海外軍事販売制度を使い米空軍から受注したと国防総省が5月29日に発表した。
総額90百万ドルの契約には初の全デジタル方式RWRとレイセオンが呼ぶレーダーの製造、統合、試験評価、納入が含まれる。
だがこの受信機はどんな機能があるのか。
RWRとはレーダーが発する無線信号を探知し視認効果および音声効果で警告を出す装置だ。受信機はレーダー型式も識別でき、地上配備か空中にあるのかも区別できる。端的に言えばRWRは警察の取り締まり用レーダーに対抗してドライバーが使う探知機の発展形である。
レイセオンによればALR-69AはRWR技術の最新版だ。これまで不可能だった敵防空体制の制圧や各種機材搭載が容易になり、複雑な信号環境下での探知能力が向上している。
米空軍によるALR-69Aの779基発注について、レイセオンの電子戦システムズ副社長トラヴィス・スローカムは「ALR-69AでUSAFパイロットは状況把握ができ、今日そして将来の複雑な電子環境に対応できます」と述べている。
「当社は今後も受信機の性能向上を続け機械学習方式のモジュールを追加してシステムが自動的に新規脅威対象に対応できるようにします」
今回の契約は日本の要望に応えるもので、納入開始とともにレイセオンに51.5百万ドルが日本向けFMS勘定から支払われる。
ALR-69AはUSAFのC-130H、KC-46Aに搭載されており、F-16ファイティングファルコンへの導入がテスト中だ。

同装備の開発作業はカリフォーニア、ミシシッピ双方で進行中で2023年5月を目標に完了する。■

2018年6月4日月曜日

日本の空母実現への決意は本物だ

東シナ海のみならず南シナ海での兵力投射や海上交通路確保を考えると一定の航空戦力運用能力は必要で米国型の超大型空母はともかく日本のニーズに応じた空母整備は理にかなっていると思います。ただし、F-35Bが選択肢になるのか、またそうであっても運用の知見を整備するのはそう簡単なことではなく数年かかりますし、プラットフォームのいずも級も習作におわるかもしれません。自民党の動きには野党が自動的に反発していくでしょうが、日本が抑止力を整備して困る国と同じ思考をしているのは何ともおかしなことだと思います。一方で自衛隊の中途半端な姿を放置してきたつけがまわりそうで改憲がなかなか進まないままそれより早く現実の姿を思い知らされル事態が発生するのを恐れます。「あるべき姿」に国民の意見が集約する、あるいは民意を問う決断が必要なのではないでしょうか。


Japan Wants Aircraft Carriers Armed with F-35s (And It Could Happen Fast)日本はF-35搭載空母の実現を目指す(意外に早く実現しそうだ)


June 1, 2018

本の政権与党が日本も航空母艦運用を再開すべきと主張している。

5月25日、自民党が固定翼機運用を可能にする大型ヘリコプター駆逐艦改修を求める提言を発表したとの日本国内報道が流れた。「同党は早ければ今月末にも提言を政府に渡し、年末の防衛大綱並びに中期防衛計画改訂への反映を期待する」とある。

自民党からは今年三月にも提言で概要の発表があったばかりだ。その時点ではいずも級強襲揚陸艦二隻を「多用途防衛航空母艦」へ改装すべきとあった。これに対し党内から異論が出たのは第二次大戦時に日本が空母部隊を運用していた記憶を呼び起こすとし、表現は多用途「母艦」に変更となった。ただし、目指す姿には変更がない。

National Interestでは以前からいずも級ヘリコプター駆逐艦でのF-35B共用打撃戦闘機運用に向けた改装構想をお伝えしてきた。いずもが2013年に登場した段階でこの可能性は多くの専門家が指摘していた。一部には「偽りの空母」と評する向きさえあった。理由は想像に難くない。いずもの全長はほぼ250メートルで排水量は24千トンだ。これはその前に建造したひゅうが級のほぼ5割大きな艦容で、スペインやイタリアが保有する短距離離陸垂直離着陸 (STOVL) 型空母より大きいとの指摘もあった。いずも級には固定翼機運用格納庫もある。

にもかかわらず日本はそのような予測を一貫して否定してきた。昨年12月に日本がF-35B運用可能にするいずも級改修を検討中との報道が出ると、小野寺五典防衛相は(形ばかりの)否定声明を出した。「我が国の防衛姿勢について各種検討をしていますが、F-35B導入やいずも級護衛艦の改装について具体的検討はしておりません」と述べたと国内紙が伝えている。さらに「各種代替策の検討は常に必要」との発言もあったという。

否定したものの防衛省はいずも級の空母改装構想の検討内容をマリンユナイテッドに委託している。結果の一部が4月に公表され、予想通りカタパルト装着含む大幅手なおしせず改装の実現は可能とある。

ただしその実現には不明瞭さが残ると指摘する海上自衛隊OBがいる。朝日新聞への談話でその一人が「いずもの空母化案で内部コンセンサスができていたが大規模戦力の発艦能力は戦争放棄をうたう憲法第九条が禁じる戦力に当たるとの政府見解を海上自衛隊はおもんばかり案を公表してこなかった」と指摘している。

もちろん自民党提言はF-35B導入が前提だ。日本は今のところF-35Aのみを購入しているが、自民党提言ではいずも改装にあわせF-35B調達を求めている。F-35B導入を決めたのは今のところわずかで米海兵隊の他は英海軍、英空軍、イタリア海軍しかない。韓国、トルコもF-35Bへ関心を示しているのはそれぞれ強襲揚陸艦の空母化を目指すためだ。もし日本がいずもでF-35B運用の実現に踏み出せば、韓国、トルコへの影響は大きい。

今回の自民党提言には他にも議論の種となりそうな内容が含まれている。まずGDP1パーセントといの非公式制約の撤廃がある。自民党はNATO加盟国並みの2パーセントへの拡大を求めている。さらに提言では他国の軍事基地等の攻撃能力の実現と巡航ミサイル製造も求めている。ミサイルは攻撃手段とみなされ、専守防衛を是とする日本は攻撃能力を開発してこなかった。■

Zachary Keck (@ZacharyKeck) is a former managing editor of the National Interest.
Image: Wikimedia Commons