2019年12月22日日曜日

北朝鮮のICBM発射に備え米軍ISR活動の強化が続いている



 General Says His Planes Are Keeping An Eye Out For North Korea's "Christmas Gift" 北朝鮮の「クリスマスプレゼント」に警戒の目を向ける米軍の厳戒態勢について
The general said that he expects a North Korean test of a "long-range ballistic missile," such as an ICBM, in the coming weeks. 米軍将官は北朝鮮が「長距離弾道ミサイル」実験を数週間以内に実施すると見ている。

BY JOSEPH TREVITHICKDECEMBER 17, 2019
THE WAR ZONE
An RC-135V/W Rivet Joint intelligence gathering aircraft..USAF
SHARE



国は、新たに改造されたRC-135Vリベットジョイント監視航空機も動員し、北朝鮮周辺の空中情報収集を強化している。長距離弾道ミサイル試験を「クリスマスギフト」として米国政府に送りつけるという平壌政権の脅威が高まっている。米軍はまた、2017年に両国間の緊張が著しく高まった際にに準備した計画の見直しを含め、打ち上げ時の対応オプションを準備している。2年前の戦略では、空中、海上、および地上で力の誇示をするとしていた。

オンライン追跡ソフトウェアで、12月初めから、北朝鮮付近の航空情報、監視、および偵察(ISR)の増加が判明している。2019年12月3日、北朝鮮外務次官Ri Thae Songが「クリスマスギフト」発言を行った 5日後に衛星発射場で動きがあった。

北朝鮮は、2017年以降、長距離ミサイルと核実験の自主的なモラトリアム中だが、2019年2月に米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の指導者金正恩の第2回首脳会談が崩壊するや、親善ムードは消えた。

「北朝鮮に見られるパターンは、レトリックが活動に先行することであり、さらに打ち上げに先行している」と太平洋空軍(PACAF)の米空軍チャールズ・ブラウン大将は2019年12月17日記者団に語った。「監視体制を継続している」


米国空軍ではRC-135各型が多用されている。 RC-135V/Wリベットジョイントは、韓国を拠点に非武装地帯(DMZ)含む、北朝鮮近辺を飛行している。韓国空域から、国際海域上空からも、北朝鮮領土の奥深くを監視できる。

Aircraft Spots
@AircraftSpots
USAF RC-135W 62-4125 TORA22 on task over the Korean Peninsula at 31,000 feet
View image on Twitter
103
8:43 AM - Dec 11, 2019
Twitter Ads info and privacy
79 people are talking about this

Aircraft Spots
@AircraftSpots
USAF RC-135W 62-4125 TORA21 on task over the Korean Peninsula at 31,000 feet

View image on Twitter
156
9:15 AM - Dec 9, 2019
Twitter Ads info and privacy
95 people are talking about this

Aircraft Spots
@AircraftSpots
USAF RC-135V 63-9792 TORA24 on task over the Korean Peninsula at 31,000 feet

View image on Twitter
111
2:31 PM - Dec 6, 2019
Twitter Ads info and privacy
65 people are talking about this

リベットジョイントは、空軍で最も有能な情報収集プラットフォームであり、通信含む各種信号情報を収集できる。また、防空レーダーや通信ノードなど、発信源を検出、分類、位置特定する機能により、特定エリアで潜在的な敵軍の「電子戦闘順序」の解明に貢献できる。

RC-135V/Wは、アナリストや言語学者を含む26人以上の乗組員で飛行し、収集情報の処理を即座に開始できる。収集した貴重なデータは地域の司令部や地上部隊などへほぼリアルタイムで送信できる。一部のRC-135Vは、上部に新しいアンテナを搭載しており。通信およびデータ転送機能がさらに向上した。

DAN STIJOVICH

2019年12月前半にカリフォルニアの3月空軍基地(ARB)で撮影されたRC-135V、シリアル番号64-14844。赤い矢印は新しいアンテナを指す。

RC-135Sコブラボール航空機の一機は、2019年12月5日と12月12日に日本海上空を飛行した。コブラボールは、ミサイルの発射中に視覚的画像に加え、遠隔測定やその他電子情報を収集できる

Aircraft Spots
@AircraftSpots
USAF RC-135S 61-2662 SPOUT89 departed Kadena at 1925Z - Sea of Japan mission

View image on Twitter
156
8:33 AM - Dec 13, 2019
Twitter Ads info and privacy
74 people are talking about this

Aircraft Spots
@AircraftSpots
USAF RC-135S 61-2662 TAMMY09 on task over the Sea of Japan at 31,000 feet
View image on Twitter
161
9:00 AM - Dec 6, 2019
Twitter Ads info and privacy
118 people are talking about this

北朝鮮周辺の情報収集活動に参加しているのはRC-135だけではない。空軍RQ-4Bグローバルホークが韓国内からミッションを実施しており、高高度で飛行し、傾斜飛行パターンで強力なマルチスペクトルカメラとレーダーイメージングシステムを使用して、北朝鮮などの秘密エリアの深くまで監視できる。

Aircraft Spots
@AircraftSpots
USAF RQ-4 Global Hawk (AE5415) on task over the Korean Peninsula at 52,000 feet

View image on Twitter
175
9:31 AM - Dec 11, 2019
Twitter Ads info and privacy
116 people are talking about this
The Air Force isn't the only service involved in the intelligence and surveillance activities, either. Aircraft spotter and friend of The War Zone @AircraftSpots picked up on one flight involving an interesting U.S. Navy P-3C Orion on Dec. 12.


Aircraft Spots
@AircraftSpots
US Navy P-3C 161588 TORA31 conducted a mission over the Korean Peninsula earlier

95
3:10 AM - Dec 13, 2019
Twitter Ads info and privacy
45 people are talking about this

ワシントン州ウィッビー海軍航空基地のパトロール中隊40(VP-40)に所属したP-3Cは、11月に最後の運用展開を完了したが、機材は特殊任務についている。韓国上空を飛行する機体に、海軍機体番号161588がついている。

10月、沖縄の嘉手納基地で同機を特定の部隊マーキングをつけず、AN / APS-149沿岸監視レーダーシステム(LSRS)を胴体下に装備しているのをスポッターが見つけた。名称と別に、陸上の情報収集も可能だ。

USAF
A P-3C equipped with the LSRS pod.


新しいAdvanced Airborne Sensor(AAS)ポッドを装備したP-8A ポセイドンの数はまだ限られているため、旧型オライオンがこの機能を暫定的に提供している。

最近の北朝鮮への空中監視の増加は、ほぼ確実に、同国を対象とした情報収集活動の強化の反映だ。朝鮮半島は、歴史的に、米軍と米情報機関が地球上で最も厳重に監視する場所だ。潜水艦、衛星、地上のエージェントなど、多くの資産は、北朝鮮のミサイル試験計画の情報収集に活用されている。

太平洋空軍(PACAF)司令官のブラウン将軍は、平壌の「クリスマスギフト」が何になるか正確に把握していないと記者団に語っており、情報収集活動は今後も続く可能性が高い。実行が不可避の打ち上げがいつになるを示す兆候もない。

「長距離弾道ミサイルが贈り物になると見ている」とブラウン大将は発言。 「クリスマスイブか、クリスマスなのか、新年になるのか、が問題だ。

Jeffrey Lewis
@ArmsControlWonk
Likely before/after images from @planet that suggest North Korea conducted a rocket engine test at Sohae. Vehicles and objects appear on December 7 to conduct the test. They are mostly gone on December 8, but the ground appears to have been disturbed by the exhaust from the test.

View image on TwitterView image on Twitter
241
1:37 AM - Dec 9, 2019
Twitter Ads info and privacy
202 people are talking about this

「自主的なモラトリアムがなくなり、すぐに何も起こらない可能性もある。金正恩が発表しても打ち上げはないかもしれない。」「外交努力が失敗した場合に備え、準備が必要だ。」(ブラウン)

米国へさらにトランプ個人への北朝鮮の敵意を考えると、北朝鮮が打ち上げに踏み切る可能性は高い。ブラウンは、2017年の米国の軍事活動を言及している。その時点は米朝間の緊張が最高水準となり、力の示威が金政権からの激しい脅威を招いた。

「2017年に準備した内容はすぐに使用できる」とブラウン大将は説明。

一方、米国は、北朝鮮からのクリスマスプレゼントが現実になる場合に備え、北朝鮮監視を続けるだろう。■

Contact the author: joe@thedrive.com




2019年12月21日土曜日

米海軍駆逐艦へレーザー砲搭載、新時代の幕開け

The Navy Is Putting Laser Guns on Its Destroyers and It Is Epic 米海軍が駆逐艦へのレーザー砲搭載を開始、新しい時代への第一歩へ

The future is here.
December 19, 2019  Topic: Technology  Region: Americas  Blog Brand: The Buzz  Tags: ChinaRussiaU.S. NavySubmarineLaser
by David Axe 

海軍はレーザー砲を駆逐艦に搭載した。中国やロシアの対艦ミサイルへの防御が新次元に入る。
The War Zoneのタイラー・ロゴウェイに届いた写真ではアーレイ・バーク級駆逐艦USSデューイがサンディエゴ軍港に写っており、前方甲板に新型レーザー装備が確認できる。
米海軍は指向性エナジー兵器数種類を開発中で艦艇搭載をめざしている。今回搭載されたレーザーの種類は不明だ。ロゴウェーはその中で推論し、「一番可能性が高いのはデューイが光学幻惑妨害装置Optical Dazzling Interdictor (ODIN) を年末までに搭載することだ」としている。
ODINとは低出力レーザーで電子光学赤外線センサーに「目くらまし」レーザー光線を照射して利用不能にするものだ。これは航空機が熱追尾ミサイルの妨害に利用する赤外線対策と似ている。ODINは艦船や小舟艇に有効なほか、対艦巡航ミサイルや弾道ミサイルにも使える。
ODINは海軍主要艦艇で現在稼働中のアクティブ、ハッシプ双方の防御装備を補完する。現行装備にはSM-6、SM-3、SM-2、発展型シースパロー、ローリングエアフレームミサイルの対空ミサイル各種、ファランクスレーダー誘導機関銃、ナルカおとり装置、SLQ-32、SLQ-59のレーダージャマーがある。
パッシブ防御装備では対艦ミサイルのレーダー誘導機能への妨害を狙うものが多い。だが、中国やロシアのミサイルで赤外線誘導方式が増えており、レーダー対抗装備が無意味になってきた。
ODINはこうしたミサイルにも有効で、飛翔経路を狂わせたり、海面に激突させられる、とロゴウェイが記している。
デューイが搭載したレーザー以外にも米海軍が最近公開した指向性エナジー兵器がある。10月に強力な新型レーザー兵器がノースロップ・グラマンからサンディエゴ軍港に納入された。
サンディエゴで150キロワットレーザーを揚陸強襲艦USSポートランドに搭載する。同艦は2019年末から新型兵装の試験を開始する。
海軍のすすめる固体素子レーザー技術成熟化 Solid-State Laser Technology Maturation (SSL-TM) 事業の一環としてノースロップが開発した。
艦載兵装としてレーザーには既存の火砲やミサイルにない利点がある。まず、弾薬は不要だ。電力がある限り、レーザーは発射を続けられる。また標的にはミサイルより早く到達する。
だが現在のレーザーには出力や有効射程の点で大型標的の撃破は不可能であり、射程も数マイル程度しかない。そこでSSL-TMでロッキード・マーティンは大出力長射程レーザーで艦艇を無人機、小舟艇、巡航ミサイル、弾道ミサイルから防御する手段の実現を目指している。
「低コスト指向性エナジー兵器に未来がかかっている」と海軍作戦副部長(当時)ウィリアム・モラン大将が2016年に業界会合で語っていた。「発射弾へ依存したままだとそのうちに防御手段が無くなる」
ポートランドに搭載するのは排水量25千トンの同艦に十分な空間があり、電力供給にも余裕があるためだ。ノースロップ製レーザーは大型トレーラー牽引車ほどの大きさがある。
SSL-TMではロッキードに150百万ドルで高出力エナジーレーザーに統合光学幻惑監視システム(HELIOS)の製造も任せている。
海軍は小型レーザー砲の駆逐艦搭載を2021年から始めたいとする。ODINはそのあとに登場するHELIOSレーザーの実証機能も果たす。
その後メガワット級レーザーが2025年に登場する想定だ。これだけの出力が実現すれば弾道ミサイル破壊も可能だが、搭載艦は大型で電源出力も相当の規模が必要となる。原子力空母が例になりうる。■
David Axe serves as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels  War Fix, War Is Boring and Machete Squad. This article first appeared earlier this month.

2019年12月18日水曜日

ブレグジットで英国の国防体制への影響はこうなる

Getting Brexit Done Brings Defense Challenges

ブレグジットは英国の国防にこんな影響を伴う

Tony Osborne December 17, 2019


リス・ジョンソン首相の地すべり的大勝におわった12月12日の総選挙結果で1月31日のブレグジットは確実になった。
だが「ブレグジットを実施に移せ」と保守党が今回の選挙運動に用いた熱狂が消えると英国は限りなく弱体な位置にあることを自覚するだろう。
選挙に勝ったジョンソンは反対派を恐れずにブレグジットを推進できる。だが勝者は他にもいる。
スコットランド国民党はスコットランドの定足59議席中48席を確保した。同党の公約はスコットランド分離独立だ。成功すれば英国の国防体制に大きな影響が生まれる。スコットランドには戦略上重要な航空基地がある他、もっと大事なトライデント級原子力潜水艦部隊の基地がある。ジョンソンが住民投票を少なくとも短期間のうちに認めることはないだろうが、政権がスコットランド国民党に苦しめられそうだ。また住民投票を認めないと非民主的と非難されよう。
EU加盟国アイルランド共和国と唯一国境を分かち合うのが北アイルランドのみとなれば複雑な様相が生まれる。ブレグジットでアイルランド海に境界線が生まれる。このことも安全保障で複雑な事情を作るが、政治影響力を失いつつある労働界から暴力に訴える傾向が増えそうだ。国民党派からはアイルランド再統一の動きがまたでそうだ。ジブラルタルとディエゴガルシアの将来ははっきりしない。
Fact Box
EU脱退により英国治安当局はEUデータベースに接続できなくなり、犯罪者、組織犯罪、テロリスト情報が得られくなる。またロシアが英国の民主制度に影響力を行使しているとの疑いが強まっている。選挙期間中は英政治へのロシアの侵入を伝える情報機関報告書の公開を差し止めていた。
また財務面でも影響がある。ブレグジットを決めた国民投票は2016年だった英国のGDPはその後停滞傾向を示し始め、経済成果と投資活動が減速している。国家負債が上昇している。英議会の試算ではブレグジットがなければ今後15年間でGDPが7%減るという。これは欧州大陸との自由貿易協定が成立した場合の想定だという。為替変動で大型案件は影響を受けそうで、ロッキード・マーティンF-35共用打撃戦闘機事業もその一つだ。
NATO加盟国では国防予算をGDP2%レベルにする目標があるが、英国はこれを守る数少ない国の一つだ。保守党の選挙公約では毎年インフレ率に0.5%は最低でも上乗せして支出するとある。英国の2019-2020年の国防予算は395億ポンド(527億ドル)なので2020年には413億ボンドになる。トライデント核抑止力は残し、国防産業には「大胆なグローバル事業」としてタイプ31フリゲート艦やボクサー装甲車両の現地生産の支援を与える。
12月には英海軍がクイーンエリザベス級空母二号艦HMSプリンスオブウェールズを就役させ、空母運用力の再構築が更に進んだ。今後は米東海岸沖合での公試もあり、2021年5月に初の作戦運用を開始する。
英国は2022年末までにF-35を運用35機体制を完成させるつもりであり、最終的に138機調達を目論む。この規模で十分なのかそれとも英国が追加調達に踏み切るのかは2020年予定の戦略国防安全保障見直し結果次第となる。
パナヴィア・トーネードが3月に退役し、ユーロファイター・タイフーンに防空任務の大半を任せる状態の一方でイラク、シリアではMQ-9リーパー無人機でイスラム国勢力への空爆を続けている。
タイフーン後継機として英国はテンペスト開発をイタリア、スウェーデンの支援ですすめている。2020年に協力国はさらにふえそうで、日本がその最右翼候補だ。またボーイングP-8哨戒機計9機発注分の初号機が納入されたことで、英国は長距離対潜戦能力を復活させ、4月には初期作戦能力を獲得する見込みだ。■


Based in London, Tony covers European defense programs. Prior to joining Aviation Week in November 2012, Tony was at Shephard Media Group where he was deputy editor for Rotorhub and Defence Helicopter magazines.

2019年12月15日日曜日

初公開まで一年となったB-21開発はここまで進んでいる---機体サイズ、エンジン、性能、空対空戦能力まで

大胆に予言させてもらえれば、「第6世代」戦闘機は更に大型化し、B-21と変わらない機体サイズになってもおかしくないです。全域ステルスを実現するには物理的な大きさが必須であり、UHFレーダー等の防空装備の今後の進展をにらめば従来の戦闘機の機体サイズ概念は一気に崩れるはずです。B-21がLRS-Bとしての構想が元になっているので、LRS-Fが別途ファミリーから生まれても不思議ではないのでは。皆さんはどう思いますか。

The U.S. Air Force’s New B-21 Stealth Bomber Is Under Construction 米空軍の新型ステルス爆撃機B-21の製造状況

December 14, 2019  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: B-2B-21StealthB-21 Stealth BomberMilitaryTechnologyby David Axe 
空軍が完成を急ぐB-21ステルス爆撃機は2021年12月に初公開の予定だが、未だ作業が多数残っている。
米空軍は2015年にノースロップ・グラマンに総額230億ドルで新型爆撃機を製造させ、B-1、B-2、B-52の約160機の更新を図った。
その後4年余りが経過したが、B-21試作型1号機の製造は順調とジョン・ターパックがAir Force誌で伝えている。同機はカリフォーニア州パームデールで製造中で、ノースロップがグローバルホーク生産に使っていた施設だ。

B-21の機体設計は多くが極秘情報扱いの中、米空軍は同機の想像図を公開しており、全翼機のため一見B-2に似ているが、B-2の特徴である後縁部のギザギザ構造がない。B-2はこの構造で低高度性能の向上を狙ったが、B-21は高高度運用が基本で、不要な構造だ。

B-2はエンジン四基構造だが、B-21では不明だとターバックは指摘。「業界の多数意見ではプラット&ホイットニーF135でF-35戦闘機と共通」と記事にある。
F135双発ならアフターバーナーを使わずに56千ポンド推力が実現するが、B-2のジェネラル・エレクトリックF118エンジン四基は68千ポンドの推力だ。
B-21はB-2より小型といわれ、ペイロードは30千ポンド程度で、空軍で最大のGBU-57大型貫通精密誘導爆弾一発を搭載できるはずだ。
空軍はB-21を核・非核双方対応で、遠隔操縦無人機としても運用できると述べてきた。
ただし、ターパックは空軍上層部がこの内容を2018年から口にしていないことに気づいた。空軍としてはこの性能をなるべく公にしたくないのだろう。

「空軍上層部はことあるごとにB-21事業は最もうまく進展中の案件で予算日程ともに目標どおりと述べている」とターパックは述べている。空軍は当初の調達規模を80ないし100機とし、B-1、B-2と2030年代に交代させるとしていた。ただし、規模はその後拡大している。

2018年には同機飛行隊を従前の9個から14に拡大すると発表した。爆撃飛行隊は通常8機編成なので、空軍は追加50機程度を議会に要望しているという。さらに合計174機の調達を求めているとの分析結果もある。空軍は機体単価を6億ドル程度としたいとする。

B-21のテストは10年近くかかる前提で、空軍は準備を進めている。420飛行試験飛行隊がエドワーズ空軍基地で再編成され、同機の公試を担当する。同隊はB-2テストにも従事した。

エドワーズの南側基地が同隊の本拠地となる。「衛星画像を見ると南基地に新規建屋数カ所があり、B-2規模の機体収容に必要な規模となっている」とターパックは伝えている。「空軍はB-1、B-52のテスト業務を南基地から移している」

興味を引くのはB-21と並行して空軍がすすめる次世代航空優勢事業(NGAD)と技術内容が共通になっていることで、B-21事業主管だったデール・ホワイト大佐がNGADを統括している。

スコット・プレウス少将(太平洋空軍航空サイバー作戦部長)は「第6世代」戦闘機にはB-21設計が流用されると見る。「B-21にも空対空戦闘能力があり」「各種システムファミリーを駆使して機体を防御する。その手段にステルスもあるが、第6世代機もこの点は同様だ」とプレウス少将は述べている。■
David Axe serves as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels  War Fix, War Is Boring and Machete Squad.