大胆に予言させてもらえれば、「第6世代」戦闘機は更に大型化し、B-21と変わらない機体サイズになってもおかしくないです。全域ステルスを実現するには物理的な大きさが必須であり、UHFレーダー等の防空装備の今後の進展をにらめば従来の戦闘機の機体サイズ概念は一気に崩れるはずです。B-21がLRS-Bとしての構想が元になっているので、LRS-Fが別途ファミリーから生まれても不思議ではないのでは。皆さんはどう思いますか。
The U.S. Air Force’s New B-21 Stealth Bomber Is Under Construction 米空軍の新型ステルス爆撃機B-21の製造状況
December 14, 2019 Topic: Security Blog Brand: The Buzz Tags: B-2B-21StealthB-21 Stealth BomberMilitaryTechnologyby David Axe
米空軍が完成を急ぐB-21ステルス爆撃機は2021年12月に初公開の予定だが、未だ作業が多数残っている。
米空軍は2015年にノースロップ・グラマンに総額230億ドルで新型爆撃機を製造させ、B-1、B-2、B-52の約160機の更新を図った。
その後4年余りが経過したが、B-21試作型1号機の製造は順調とジョン・ターパックがAir Force誌で伝えている。同機はカリフォーニア州パームデールで製造中で、ノースロップがグローバルホーク生産に使っていた施設だ。
B-21の機体設計は多くが極秘情報扱いの中、米空軍は同機の想像図を公開しており、全翼機のため一見B-2に似ているが、B-2の特徴である後縁部のギザギザ構造がない。B-2はこの構造で低高度性能の向上を狙ったが、B-21は高高度運用が基本で、不要な構造だ。
B-2はエンジン四基構造だが、B-21では不明だとターバックは指摘。「業界の多数意見ではプラット&ホイットニーF135でF-35戦闘機と共通」と記事にある。
F135双発ならアフターバーナーを使わずに56千ポンド推力が実現するが、B-2のジェネラル・エレクトリックF118エンジン四基は68千ポンドの推力だ。
B-21はB-2より小型といわれ、ペイロードは30千ポンド程度で、空軍で最大のGBU-57大型貫通精密誘導爆弾一発を搭載できるはずだ。
空軍はB-21を核・非核双方対応で、遠隔操縦無人機としても運用できると述べてきた。
ただし、ターパックは空軍上層部がこの内容を2018年から口にしていないことに気づいた。空軍としてはこの性能をなるべく公にしたくないのだろう。
「空軍上層部はことあるごとにB-21事業は最もうまく進展中の案件で予算日程ともに目標どおりと述べている」とターパックは述べている。空軍は当初の調達規模を80ないし100機とし、B-1、B-2と2030年代に交代させるとしていた。ただし、規模はその後拡大している。
2018年には同機飛行隊を従前の9個から14に拡大すると発表した。爆撃飛行隊は通常8機編成なので、空軍は追加50機程度を議会に要望しているという。さらに合計174機の調達を求めているとの分析結果もある。空軍は機体単価を6億ドル程度としたいとする。
B-21のテストは10年近くかかる前提で、空軍は準備を進めている。420飛行試験飛行隊がエドワーズ空軍基地で再編成され、同機の公試を担当する。同隊はB-2テストにも従事した。
エドワーズの南側基地が同隊の本拠地となる。「衛星画像を見ると南基地に新規建屋数カ所があり、B-2規模の機体収容に必要な規模となっている」とターパックは伝えている。「空軍はB-1、B-52のテスト業務を南基地から移している」
興味を引くのはB-21と並行して空軍がすすめる次世代航空優勢事業(NGAD)と技術内容が共通になっていることで、B-21事業主管だったデール・ホワイト大佐がNGADを統括している。
スコット・プレウス少将(太平洋空軍航空サイバー作戦部長)は「第6世代」戦闘機にはB-21設計が流用されると見る。「B-21にも空対空戦闘能力があり」「各種システムファミリーを駆使して機体を防御する。その手段にステルスもあるが、第6世代機もこの点は同様だ」とプレウス少将は述べている。■
David Axe serves as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels War Fix, War Is Boring and Machete Squad.
ステルスでアウトレンジからの攻撃、近接戦闘は無人機に任せるとなると戦闘機そのものは必然的に大型化するのか!
返信削除f-3もテンペストクラスでは納まらないよなア。
主さんのご意見にほぼ同意です。
返信削除大型の全翼ステルス機に多様な兵装と大量の燃料を積むことでマルチロールと長航続距離を実現するということですよね。
空戦の死活の分岐点が機動力や最大速度だった時代は終わりアビオニクスとミサイルの性能となった今小型機を多数運用することの意義が問われているのだと思います。
日本の場合、広域の海域の哨戒任務はP-1が担っている訳ですが、有事となれば対潜水艦任務に掛かりきりになるでしょうから、水上艦への哨戒能力と即応の打撃力を空自が持つことは無駄ではありません。
大量の対艦ミサイル対空ミサイルを積むステルス機が常に領海上空のどこかに飛んでいるとなれば抑止力としても大きなものがあります。言わば空飛ぶ潜水艦ですね。