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米海軍駆逐艦へレーザー砲搭載、新時代の幕開け

The Navy Is Putting Laser Guns on Its Destroyers and It Is Epic 米海軍が駆逐艦へのレーザー砲搭載を開始、新しい時代への第一歩へ

The future is here.
December 19, 2019  Topic: Technology  Region: Americas  Blog Brand: The Buzz  Tags: ChinaRussiaU.S. NavySubmarineLaser
by David Axe 

海軍はレーザー砲を駆逐艦に搭載した。中国やロシアの対艦ミサイルへの防御が新次元に入る。
The War Zoneのタイラー・ロゴウェイに届いた写真ではアーレイ・バーク級駆逐艦USSデューイがサンディエゴ軍港に写っており、前方甲板に新型レーザー装備が確認できる。
米海軍は指向性エナジー兵器数種類を開発中で艦艇搭載をめざしている。今回搭載されたレーザーの種類は不明だ。ロゴウェーはその中で推論し、「一番可能性が高いのはデューイが光学幻惑妨害装置Optical Dazzling Interdictor (ODIN) を年末までに搭載することだ」としている。
ODINとは低出力レーザーで電子光学赤外線センサーに「目くらまし」レーザー光線を照射して利用不能にするものだ。これは航空機が熱追尾ミサイルの妨害に利用する赤外線対策と似ている。ODINは艦船や小舟艇に有効なほか、対艦巡航ミサイルや弾道ミサイルにも使える。
ODINは海軍主要艦艇で現在稼働中のアクティブ、ハッシプ双方の防御装備を補完する。現行装備にはSM-6、SM-3、SM-2、発展型シースパロー、ローリングエアフレームミサイルの対空ミサイル各種、ファランクスレーダー誘導機関銃、ナルカおとり装置、SLQ-32、SLQ-59のレーダージャマーがある。
パッシブ防御装備では対艦ミサイルのレーダー誘導機能への妨害を狙うものが多い。だが、中国やロシアのミサイルで赤外線誘導方式が増えており、レーダー対抗装備が無意味になってきた。
ODINはこうしたミサイルにも有効で、飛翔経路を狂わせたり、海面に激突させられる、とロゴウェイが記している。
デューイが搭載したレーザー以外にも米海軍が最近公開した指向性エナジー兵器がある。10月に強力な新型レーザー兵器がノースロップ・グラマンからサンディエゴ軍港に納入された。
サンディエゴで150キロワットレーザーを揚陸強襲艦USSポートランドに搭載する。同艦は2019年末から新型兵装の試験を開始する。
海軍のすすめる固体素子レーザー技術成熟化 Solid-State Laser Technology Maturation (SSL-TM) 事業の一環としてノースロップが開発した。
艦載兵装としてレーザーには既存の火砲やミサイルにない利点がある。まず、弾薬は不要だ。電力がある限り、レーザーは発射を続けられる。また標的にはミサイルより早く到達する。
だが現在のレーザーには出力や有効射程の点で大型標的の撃破は不可能であり、射程も数マイル程度しかない。そこでSSL-TMでロッキード・マーティンは大出力長射程レーザーで艦艇を無人機、小舟艇、巡航ミサイル、弾道ミサイルから防御する手段の実現を目指している。
「低コスト指向性エナジー兵器に未来がかかっている」と海軍作戦副部長(当時)ウィリアム・モラン大将が2016年に業界会合で語っていた。「発射弾へ依存したままだとそのうちに防御手段が無くなる」
ポートランドに搭載するのは排水量25千トンの同艦に十分な空間があり、電力供給にも余裕があるためだ。ノースロップ製レーザーは大型トレーラー牽引車ほどの大きさがある。
SSL-TMではロッキードに150百万ドルで高出力エナジーレーザーに統合光学幻惑監視システム(HELIOS)の製造も任せている。
海軍は小型レーザー砲の駆逐艦搭載を2021年から始めたいとする。ODINはそのあとに登場するHELIOSレーザーの実証機能も果たす。
その後メガワット級レーザーが2025年に登場する想定だ。これだけの出力が実現すれば弾道ミサイル破壊も可能だが、搭載艦は大型で電源出力も相当の規模が必要となる。原子力空母が例になりうる。■
David Axe serves as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels  War Fix, War Is Boring and Machete Squad. This article first appeared earlier this month.

コメント

  1. 対艦弾道弾や超超音速滑空体は、小さな傷をつけたら高速の向かい風や熱で破壊されるのか、多少の傷ならそのまま降ってくるのか、やってみなければわかりませんね。早く実験が見てみたいです。

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