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対地攻撃能力を高めるF-35ブロック4改修 SDB IIとは





Fire! The Latest Weapons Additions to the F-35 Are Pretty Amazing

Why all the add ons? 
November 29, 2019  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: F-35MilitaryTechnologyWorldStealth
F-35はこれからのハイテク戦に対応すべく精密対地攻撃能力を高め近接航空支援任務をこなすべく機関銃や新型レーザー誘導爆弾を運用する。GAU-22 25mm機関銃システム、小口径爆弾II、GBU-38/54といった装備が今年末に追加地上・飛行テストを受ける。
こうした装備が既存の空対空、空対地装備に追加される。生産中の機体はペイブウェイIV、GBU-12、GBU-49レーザー誘導爆弾が利用できる仕様だという。
米空軍のブロック4機体ではソフトウェア開発と新装備の搭載が鍵となる。このうちソフトウェア改修で多用途戦闘機に新しい攻撃ミッション水準が実現する。ブロック4仕様でGBU-53小口径爆弾、GBU-54レーザー誘導方式供用直接攻撃弾の運用が可能となる。
銃身4本の25mm銃は発射速度が高く、敵に銃弾を浴びせ標的を迅速に制圧できる。毎分3,300発の発射が可能と メーカーのジェネラルダイナミクスは説明。
ブロック4は長期に渡る実施を想定し、ペンタゴンはC2D2つまり継続性能開発・配備と呼んでいる。この構想では多用途戦闘機は新型装備やステルス素材、センサーや誘導技術等が利用可能となり次第導入していく。
空軍は技術の進展をにらみソフトェア改修を加速化しようとしている。性能向上の予定を数年おきに想定するのではなくF-35では技術が登場すればすぐ取り入れる短期対応が必要と見ている。
小口径爆弾(SDB) IIとは
SDB IIはブロック4の中心とされ、全天候下で対応可能な新型投下兵器として40マイル以上の射程で移動標的ならすべて攻撃可能だ。メーカーはレイセオン
同兵器はすでに運用投下試験を終えており、機体搭載に向かっていると同社は説明。
GPSとレーザーを併用した誘導方式の兵器には共用直接攻撃弾(JDAM)が前からあるが、固定標的の攻撃を想定したものだ。
空軍で供用中のレーザー誘導爆弾にはGBU-54があるが、SDB IIでは有効射程が伸びること、全天候対応可能なことが特徴。さらにSDB IIには2方式ののデータリンクがあり、標的の変更や調整が飛翔中に可能だ。これはレイセオンがWarrior Mavenに説明した内容だ。
SDB IIの中核技術が「トライモード」シーカーで直撃させるため、ミリ波レーダー誘導、非冷却式赤外線誘導、セミアクティブレーザーの各技術を駆使している。
レイセオンによればトライモード方式シーカーにより誘導範囲と標的選択の幅が広がったという。ミリ波レーダーにより全天候下での航法が可能となり、その他誘導方式が不調の場合も十分に性能を発揮できる。
赤外線画像誘導により熱を発する標的に向けコースを保つ。セミアクティブレーザー技術により標的を正確に攻撃できるが、空中あるいは地上からのレーザー照射が必要だ。
またSBD IIでは飛翔中に標的追尾が可能となっった。これにはLink 16、UHF双方のデータリンクを利用する。
レイセオンは「ミリ波レーダーを最初に起動する。その後データリンクで照準をあわせシーカーに対象を伝える。次にIR(赤外線)を起動し熱追尾技術を利用する」と以前説明していた。
SBD IIは重量が208ポンドしかなく、その他空中投下爆弾の大部分より軽量のため、F-35の機内兵装庫に8発を搭載できる。機内だけに搭載した場合は機体はステルス特性を維持できる。
SDB IIでは105ポンドが爆弾性弾頭で「ブラストグラッグ」と「プラズマジェット」の応用で敵装甲を貫通するとレイセオンは説明。
SDB IIでは標的の把握も可能で、つまり車列中の戦車のみを狙うようプログラムできる。戦車、ボートや車輪付き標的が識別可能という。
Osborn previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army - Acquisition, Logistics& Technology. Osborn has also worked as an anchor and on-air military specialist at national TV networks. He has a Masters Degree in Comparative Literature from Columbia University.

Kris Osborn, Managing Editor of WARRIORMAVEN (CLICK HERE) can be reached at krisosborn.ko@gmail.com. This piece was originally featured in August 2019 and is being republished due to reader's interest.

コメント

  1. 「SDB」は「小口径爆弾」より「小直径爆弾」がしっくりくるのでは。
    「Diameter」はそのものズバリ「直径」ですし。
    「口径」なら「Caliber」ですが、爆弾に口径って・・・?
    まあそれはともかく、
    F-35のGAU-22、今、どうなっているのでしょうか?でまるで当たらないというニュースが出ていましたが、解決したのかな?
    そもそも、F-35にGunを積むのかという議論から始まり、Gunの選定で揉めて、一種類の弾頭で徹甲、焼夷、炸裂をこなせるというフランジブル弾頭の開発に失敗し、さらには、照準システムの不備?で照準点と着弾点がずれるという問題。
    F-16、F-15、A-10の代わりに地上支援をやるならGunが必要だし、そもそも空対空でも最後にはGunが保険になるという結論で搭載が決まったし(A型)、なにより、空自が使う機体だし・・・気になるなあ。

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