2019年2月16日土曜日

米海軍が自律運用無人潜水艇4隻をボーイングから調達する狙いとは



The U.S. Navy Just Bought Four Giant, Robot Submarines from Boeing 

米海軍が巨大無人潜水艇四隻をボーイングから調達

Orca could help to fill a yawning gap in the American submarine fleet. In December 2016, the U.S. Navy announced it needed 66 nuclear-powered attack subs, or SSNs, to meet regional commanders' needs.
米潜水艦不足を補う一助になろう。2016年12月y時点で米海軍はSSNが61隻必要と試算していた。
February 15, 2019  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: NavyMilitaryTechnologyWorldU.S. NavySubmarines
海軍がボーイングに四隻の大型自動潜航艇を発注したのは今後は従来型の有人潜水艦と並行して無人艇多数を運用する動きの一歩だ。
4隻のオーカ大型無人水中移動体XLUUVsを43百万ドルで注文したタイミングは海軍が旧式艦にかわる新型艦建造に苦労している中でのことだ。
「オーカXLUUV事業にボーイングのエコーヴォイジャー無人ディーゼル電気推進潜航艇で採用となった」とUSNI Newsのベン・ワーナーが説明している。
「全長51フィートの潜航艇は母船の支援をうけなずに6,500カイリまで自律航行できると海軍は説明」とワーナーが述べている。.
「海軍はオーカXLUUVを機雷処理、対潜戦、対水上艦戦、電子戦や攻撃ミッションに最終的に投入する」と海軍の開発部門は説明している。
オーカはオープンアーキテクチャの設計で、「モジュラー方式建造で中核部が航法誘導、操艦、状況認識、通信、配電、推進力、ミッションセンサーを搭載する部分となる」と海軍が説明したとSeapowerが伝えている「オーカXLUUVは今後の技術開発に応じて費用対効果に優れた形で改修できるインターフェースがあり、将来の脅威変化に対応する」
オーカは米潜水艦部隊の大幅な戦力不足を補う効果もある。2016年12月に米海軍はSSN攻撃型原子力潜水艦が66隻必要だと試算していたが、2019年頭で51隻しかない。
米海軍はヴァージニア級攻撃型潜水艦を年間2隻のペースで調達中で、攻撃型潜水艦不足を緩和させたいとする。だが攻撃型潜水艦部隊は2028年に42隻まで減衰する見込みだ。ロサンジェルス級各艦が退役するためだ。
「それだけの建造はできず、不足分を補う形での就役もできないのが現状」と海軍作戦副部長ビル・マーツ中将が米上院で説明した。
米潜水艦は敵対相手の艦より高性能だがあまりにも隻数が足りないので、たとえば中国が台湾侵攻を開始しても迅速に対応できない。
2013年時点なら西太平洋に8隻は攻撃型潜水艦を短時間のうちに展開できたとセシル・ヘイニー大将(太平洋艦隊潜水艦部隊司令官、当時)は述べていた。
米潜水艦は平均で全長400フィート、排水量6千トンで浅海域や通行量が多い台湾海峡のような海域では取り回しが大変だ。
2019年初めの時点で、中国はディーゼル推進攻撃型潜水艦SSKを50隻ほど、原子力推進攻撃型潜水艦を6隻保有し、2020年に更に増えると米国防情報局が2019年2月に報告している。
人民解放軍海軍PLANには最新の大気非依存型AIP搭載艦として元級17隻がある。全長250フィートで排水量2,500トンと推定される。
「PLAN潜水艦の艦長は元級の浅海域運用能力を活用してSSKを海中地形に隠し待ち伏せし、高度技術を駆使したSSNに不利な場所での戦いを強いてくる可能性がある。こうした地点だと音響特性からみて防御側に有利になる」とヘンリー・ホルストが米海軍協会への投稿で説明している。
オーカは元級よりさらに小さい。米海軍が自律運用艦の指揮統制能力をさらに引き上げるべく、人工知能、センサー、兵装の運用能力を向上させれば理論上はオーカは浅海域で有力な戦闘手段となる。
Boeing Echo Voyager. Boeing Co. photo.
米海軍は水上艦でもロボット艦の導入を検討中だ。建造費は大幅に下がり、消耗品扱いとなる無人水上戦闘艦艇なら海軍は必要な隻数を急速に確保でき、ハイテク対抗勢力に全く新しい戦術で挑める。
「無人水上艦が普及すれば必要な戦力を低コストで実現dけいる」とジョン・ニーグレイ少将(無人小型戦闘艦部門長)がBreaking Defenseに語っている。同じことは水中艦にもあてはまるはずだ。■

David Axe serves as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels   War Fix , War Is Boring  and Machete Squad .

B-52を100年間運用する....エンジン換装事業がついに動き始めた

How the Deadly (But Really Old) B-52 Bomber Could Wage War for Nearly 100 Years 

威力誇るB-52爆撃機は100年近く実戦配備につきそうだ

Thanks to some new engines.エンジン換装がその答えだ
February 11, 2019  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: B-52BomberAir ForceMilitaryTechnology

空軍がボーイングからB-52最終号機を受領し57年がたち、ついにエンジン換装事業が動き始めた。
Air Force magazine2019年1月号がエンジン換装の詳細に触れている。
「空軍案がこのまま通ればB-52は2050年までほぼ一世紀にわたり飛行することになる」とジョン・ターパック記者が書いている。「飛行を続けるべく、空軍はB-52に新型エンジンに換装し、整備作業を容易にしつつ効率よく飛行できる性能を期待しており、これを10年以内に実現する」
米空軍に残る76機にはエンジン以外にエイビオニクス、防御装置、センサー、射出座席を更新すると War Zone のジョー・トレヴィシックが明らかにした。エンジン換装後の機体はB-52Jの制式名称がつく。
2018年に空軍から62機在籍するB-1B、20機あるB-2ステルス爆撃機はともに2040年代までに退役させ、改修B-52は最低でも100機調達するB-21ステルス爆撃機と並行して稼働させるとの発表があった。
「機齢にもかかわらずB-52は今も高い稼働率を誇り、各種兵装を大量に搭載し、効果を上げているが敵に有効な防空体制がない場合に限る」とターバックが指摘。「ハイエンド戦であっても敵防空体制の有効範囲外からミサイルを発射でき、核巡航ミサイルを発射可能な唯一の米爆撃機であり、新型長距離スタンドオフミサイルを初めて搭載する」
B-52改修構想は二十年の期間を経て今の形に落ち着いた。1996年から空軍は13もの案で新型エンジン換装を検討してきた。2019年時点でB-52Hはプラット&ホイットニー製TF-33エンジンを1962年以来一貫して使っている。
2018年の空軍説明ではTF-33は「現時点の民生エンジンと比較すれば非効率かつ性能不足」とある。現行のプラット&ホイットニーエンジンは「運航経費が高く整備に多大な人的負担が必要であり、部品が旧式化している」
「新型エンジンは信頼性でTF-33を上回る。大修理間平均時間は30千時間が標準で空軍が同機を運用する時間合計より長い」(ターバック)
エンジン換装により燃料効率は少なくとも20%改善され、上昇限度と離陸性能が改善される。TF-33搭載のB-52Hは爆弾35トンを搭載し空中給油無しで4,500マイルを最大時速650マイルで飛べる。
空軍はB-52の耐用年数延長としてエンジン換装含む対策費用は320億ドルと2018年に試算している。
2011年から2016年にかけ空軍はB-52合計76機の運用に毎年12億ドルを出費していることがGAO会計監査院報告で2018年にわかっている。
エンジン換装で燃料、整備費用が2040年代までに100億ドルの節約効果が出る。
ただしB-52改修費用の予算はまだ全部確保できていない。
空軍は新型エンジン搭載の統合業務をボーイングに選定した。プラット&ホイットニー、ジェネラル・エレクトリックロールスロイスの各社がエンジン候補をすでに提示亭いる。空軍は2017年にB-52の2機でエンジンテストを2022年にも開始し、2026年までに採択案を絞り込み、エンジン換装作業は2034年までに完了する工程表を発表している。■
David Axe serves as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels   War Fix , War Is Boring  and Machete Squad .

2019年2月15日金曜日

A400M拡販が進まずエアバスの現状は苦しい

エアバスからは今週に入り赤字続きのA380超大型機の生産中止のニュースも入りましたが、A400Mも巨額の赤字で回収見込みがなく、同社の脚を今後も引っ張る可能性があります。戦略級輸送機としては性能の価格が釣り合わないのでしょうね。ではC-2はどうでしょうか。ストレッチ型を開発すれば幅広いニーズに答えられそうですが、実績がないのが玉にキズです。


Airbus confident of A400M exports but says numbers may be modest A400M輸出に自信たっぷりのエアバスだが実績数字は控えめ

Gareth Jennings, London - Jane's Defence Weekly
14 February 2019

  
A400Mで30年で400機を販売すると強気だったエアバスだが最新の見通しでは100機未満の売上追加しか見込めまい状態になっている。 Source: IHS Markit/Gareth Jennings

アバスはA400M軍用輸送機の輸出に自信があるようだが、実際の販売が低迷の域を脱しないのは価格と機体完成度のためだろう。

ツールーズ本社で恒例の年次報道向け説明会に臨んだCEOトム・エンダースは2005年のマレーシア以来途絶えている新規海外受注の確保に今後も努力するとしながら同機の性能水準に相応な価格のため同社のその他小型輸送機とは違う課題だと認めた。
「A400Mの輸出は小型機とは全く違う。A400Mは原提携国計6カ国の要求内容を反映し、各国は世界の何れの国よりも洗練されている」とし、「輸出成約を楽観視しているがいきなり百機単位で売れるわけではない」

輸出実現にはエアバスとして政府の公式な後押しをフランス、英国双方から欲しいとエンダースも認める。「製品の成熟度が高く、輸出の実現は近づいている」

エアバスは計174機を受注し内訳はドイツ53機、フランス50機、スペイン27機、英国22機、トルコ10機、ベルギー8機でここにマレーシア4機が加わり、72機が引き渡し済みだ。

2018年3月にはインドネシアが2機導入の意向を確認しており、同国はエアバスの新規受注先で最も有望だ。これとは別に韓国がスペインと交渉中でスペインの余剰機材を引き受けたいとしているとの報道がある。■

★F-15X構想は思ったより大規模になりそう ボーイングは二型式を固定価格で提案か

これは歓迎すべきニュースであると思います。旧型F-15で構築したインフラをそのまま使いながら費用対効果はF-35よりはるかに高いですね。(制空任務で) 日本も決して無視できる内容ではないと想うのですが。それに「いやいや」導入を考えていると思った米空軍が一気に前向きになってきた感じがするのですが。



F-15X Will Come In Two Variants, And No, It Won't Cost $100M Per Copy F-15Xは二型式を想定。単価は1億ドルにはならない。

We have new details about the F-15X and the USAF's motivation for making a dramatic institutional shift to procure the proven fighters. F-15Xの詳細が浮上し、USAFが従来の流れを変える調達方で実証済み戦闘機新型導入に前向きであると判明した



BY TYLER ROGOWAYFEBRUARY 4, 2019


YOUTUBE SCREENCAP
F-15Xの存在を昨年7月に暴露したが、記事内容の多くが現実になってきた。当初こそ懐疑的な見方が多かったが、昨年12月のブルームバーグ記事でペンタゴンの2020年度予算提案でF-15Xが調達対象になっていることが判明し、正式発表はいつ起こってもおかしくない状況だ。
まずペンタゴンの2020年度国防予算案最終版はまだ誰も目にしていない。F-15X予算をどれだけ確保しているのかが問題だ。またF-15XはF-35事業へのボーイングによる対抗策ではない。USAF制服組トップとロッキードCEOは記者が昨年伝えたことと全く同じ内容を口にしている。メディアでは興味半分からふたつの事業がいかにも対立するように伝えているが、事実は異なる。USAFのF-35調達はF-15Xがスタートしても全く影響を受けない。
ロッキードのCEOマリリン・ヒューソンが先週の電話発表で以下述べているのでご紹介したい。
「空軍がF-15発注に踏み切ってもF-35の調達機数が削られることにならないとペンタゴン上層部から直接聞いている」
空軍参謀総長デイヴィッド・ゴールドフェイン大将からはもう少し詳しく説明があり、Defense Newsのジェフ・マーティンが以下伝えている。
ゴールドフェインは土曜日にF-15機材更新の決定は戦闘機が不足していることから出てきたと述べた。
「両機種は補完しあい、効果を引き上げる」と述べた。量より質かと問いうと、そうした話ではないと言われた。
「F-15C更新はなんとしても必要だ。必要な仕事やミッションに不可欠な機材だからだ」「そこにつきる。F-15Cを更新しつつ別個にF-35を整備していくのであり、どちらかを犠牲にするわけではない」
参謀総長からは年間72機の戦闘機調達の必要があり、機齢が平均28年になっているが15年に引き下げたい、とし、ゴールドフェインとしては72機は全部F-35にしたいが予算制約のためそう行かないのだという。
「予算さえあればF-35を72機にしたいがコスト・パフォーマンスの両立が必要だ。F-15はF-35のかわりにはならない。それでも同機の性能が必要だ」
F-15Xの小規模導入でF-15C/D部隊の更新を開始することになる。F-15C/Dでは最新機材でも30年近い機齢だ。F-15高性能版がF-35Aの性能を補完するとはUSAF上層部ではだれも考えていない。
では何機の調達になるのか。ブルームバーグの12月報道では12億ドルが2020年度予算で計上され12機のF-15Xを導入するとあり、そのままだとF-15Xの機体単価は1億ドルになる。これはF-35Aの価格を上回る規模だ。現在はF-35Aはまもなく80百万ドルに下がると言われている。
詳しい筋によれば上記は不正確だという。2020年度予算での計上は11億ドルに近く、F-15Xの初回発注おそらく8機に加え事業立ち上げや一回きりの小規模開発費用をあてがうものだとする。
開発関連経費が比較的低くできるのは他国が50億ドル近くを投じてくれたおかげでF-15の進化が続いていたためだ。USAFはその恩恵を無料で手に入れると言ってよい。逆に完全新型戦闘機を開発すれば数十年かかることになる。
そこで重要な問題は機体価格だ。詳しい筋によれば「F-35の予想価格でこれまで最低だった水準を下回る」という。つまりボーイングはUSAFにお得な値段で機材を提供しつつ、F-15生産ラインを維持でき、歴史を誇るセントルイスの戦闘機工場は2020年代後半まで維持できることになる。ここまでの評価は経費評価事業評価(CAPE) の数字をつかっており、ボーイングの数字は参照していない。
数字は大量調達が実現する仮説や願望とは別で、F-15Xの予想飛行時間あたり経費でも2万時間供用可能の設定としている。戦術航空機の通常の耐用期間は8千時間程度が大半だ。


BOEING
F-15 Advancedは今回提案のF-15Xに近い存在だ


ボーイングはF-15Xを確定価格、固定価格契約方式で提案している。言い換えると実際の機体が予想より高くなればボーイングが超過分を負担する形でKC-46給油機と同じだ。USAFは財務上のリスクがない。
ボーイングは機材売り込みに強気で、最近ではUH-1N後継機、MQ-25空母運用給油無人機、次期練習機で連続して受注成功している。
もっと重要なのはF-15XはUSAFが運用中のF-15用施設をそのまま活用できることで、パイロットの機種転換もスムーズだろう。F-15CのパイロットがXに変更するにはフライト一回か二回で十分とする筋もあり、訓練費用を大幅に節約でき、その他地上要員も慣れ親しんだイーグルと同じ対応が可能だ。
戦闘機の機種転換には相当の経費がかかる。新型機種を導入すれば機体価格以上に稼働期間全体にかかる維持費用が発生する。施設も更新したり改造する必要があり特に第5世代ステルス機の場合にこれがあてはまる。支援装備、パーツなど機体を飛ばすため新たに調達が必要となるものも多い。転換期間中に稼働率が低下することが多い。しかも数年間に及ぶことがある。
こうした点は補給兵站活動の悪夢になりかねない。とくにUSAFの戦術機数が一昔前より少なくなっていることを考慮する必要がある。一方で機材への需要が大幅に高まっている。F-15C/D部隊の大部分が変更となれば重要な本土防衛にも影響が出かねない。だがF-15C/DをF-15Xに変換すればこうした問題は起こらない。新機材が引き渡しされれば即応体制、戦力とともに向上していく。
仮にUSAFが毎年100機のF-35Aを導入すれば、戦闘機部隊の迅速な機種転換は時間がかかる。F-35やF-15Xを多数毎年購入したからといって即応体制を犠牲にしていいわけではない。F-15XはF-35の負担を軽減し米国の第一線戦闘機戦力を維持する存在になる。
Air Force Magazine では空軍次官補マット・ドノヴァンにF-15Xについて取材している。直接の言及は避けつつ次官補は背景事情を以下説明している。
「必要な能力が揃っていない」と戦闘機部隊について言及している。ドノヴァンはAFA会合で空軍戦闘部隊規模を386隊体制に引き上げる必要を強調し、国家防衛戦略で中国やロシアとの大国間抗争になった場合を想定している。
当初案ではUSAFはF-35を736機運用する予定だったが、現実には「174機で....戦闘機調達、更新を早める必要がある」と述べた。
USAF
USAFで稼働中のF-15C/Dは最新でも33年供用されているものの稼働率はF-35よりも高い


F-15Xの調達機数の問題で消息筋は150機から250機とし、USAFが考える全体の戦力構造により異なるとする。可能性が一番高いのは230機でF-15C/Dをそのまま更新することだ。調達はまず8機で開始し引き渡しは加速化し、毎年18機から24機のペースになる。そして、ボーイングはF-15Xは二型式を提示しており、F-15CXとF-15EXだという。
F-15CXは単座でEXは複座で後席はミッション遂行用に大型フラットパネル画面、ヘルメット装着ディスプレイ他操縦用装置すべてがつく。EXは数百万ドル高くなる。
F-15EXは訓練用途にも使え、乗員が二名あると役立つ。F-15Xは将来にわたり各種ミッションに投入される機体だ。空飛ぶ兵器トラックとして兵装を大量搭載し、極超音速巡航ミサイル、長距離空対空ミサイル以外にステルス無人機の制御も想定し、ネットワーク中継機として第5世代第四世代の戦闘機以外にその他装備をつなぐ役目もある。このことを念頭にすれば乗員がもう一名加われば各種作戦状況で有益な効果が生まれるだろう。
だからといってF-15Xは空対地他の複雑なミッションにすぐ投入されるわけではない。まず空対空兵装運用の中心として前任のF-15C/Dと交代する。だが消息筋によればGPS誘導方式の空対地兵装を追加装備すればF-22部隊と同様に追加費用無しかつ大規模な訓練無しでF-15Xに追加能力が実現する。
F-15Xを高速対レーダーミサイル発射母機に使えば敵の防空拠点を迅速に除去できながらF-15C/D部隊同様の制空任務を犠牲にすることもない。
F-15Xは総重量81千ポンドでジェネラル・エレクトリックF110-GE-129またはプラット&ホイットニーF100-PW-229の何れか創発で推力は共に29,000lbだ。

F-15Xの情報が増えてきたので調達が本当にUSAFに良い結果をもたらすかを考えていきたい。この件は今後もお伝えしたい。■

2019年2月14日木曜日

お知らせ 5百万PV突破、記事は3,000超へ

読者の皆さんのおかげです。月間でも10万PVになってきました。一部記事はロングセラーになっているようです。(ファイブアイズ)

正直言って毎日記事を掲載するのはしんどいのですが、がんばります。

翻訳の練習にもなりますし.....

ただオリジナリティが少ないかなと思いますし、記事によっては米語独特のくどい表現、ここの読者にはわかっている内容も繰り返し出てくる無駄な部分もありますので、今後は記事をそのままでなく、構成も自由に組み替えて情報をお伝えするのがいいかも知れません。

また日本には駆逐艦はない、とのご指摘もありましたが、このブログではDestroyerは駆逐艦であり、Japan Navyは日本海軍である、とのポリシーで国内の閉じられた言語空間に風穴を開けたいとの願いもあります。

ことにカタカナ語では日本で定着した言い方よりも原語に近い表記をこころがけています。例 avionicsはエイビオニクス

その他お気づきの点があればいつでもお知らせください。

コメントが活発になってきたのも心強いばかりです。エラーや勘違いがあればご指摘ください。

また翻訳のニーズあればいつでも御用命ください。

ありがとうございます。

あらためて日本のF-3開発状況をとりまとめてみましたが....

Japan's Stealth Fighter: What Happened? 

日本のステルス戦闘機開発はどこまで進展しているのか

This is what we know.
判明していることをお伝えしましょう
February 12, 2019  Topic: Security  Region: Asia  Blog Brand: The Buzz  Tags: JapanStealthF-22F-35MilitaryTechnology
2016年4月22日に、赤青のアクセントをつけた白塗装のジェット機が名古屋空港を離陸した。この時点で日本はステルス機開発で世界四番目の国となった。三菱重工業のX-2心神だ。
その二年後、当初予定のフライトテスト40回を34回で切り上げ心神は退役した。自衛隊は次世代ステルス戦闘機を完全国産開発するか輸入調達するかの厳しい選択に迫られ、報道を見る限り日本は後者に傾いているようだ。
ラプターが入手できず心神が生まれた
日本の自衛隊は他国の軍事組織と異なり自国防衛を想定し海空からの攻撃に対応する。中国が空軍力を整備し中距離弾道ミサイルや艦艇数を増やす中で任務は一層重くなっている。中国、ロシアの軍用機へのインターセプト出動は年間数百回に登る。中国に第5世代機のJ-20ステルス戦闘機が登場して航空自衛隊のF-15やF-2戦闘機の質的優位性が揺らぐ心配がでてきた。
21世紀に入る時点で日本はロッキード・マーティンF-22ラプター調達を希望していた。制空戦闘機では最高の機材と多くが見るラプターには性能相応の高額の値札がついていた。しかし、米議会が輸出を禁じ、ラプター生産ラインも完全閉鎖された。そこで航空自衛隊はF-35Aステルス戦闘機42機の調達に方針を変えたが、制空戦闘機としての性能はラプターに劣る。
技術研究本部は別個にステルス研究をしている。米テスト施設の利用を拒否され、ステルス機モックアップをフランスに搬送し、レーダー断面積測定をしたのが2005年だった。その11年後に三菱重工業がX-2として知られる先進技術実証機を発表した。日本はステルス機開発はこれまでに360百万ドル以上を投入し、協力企業220社に登り、X-2の部品点数中9割は国産調達だ。
X-2は縮小型で全長14メートル、翼幅9メートルにすぎない。実証機なのでこの大きさが許されたのであり、兵装は一切搭載できず、空虚自重は10.5トンしかない。
心神ではレーダー吸収塗装を用いず、非反射性のシリコンカーバイドとセラミックを使用し、バブル形状のキャノピーに特殊スズ合金を施した。さらに機体表面には不規則曲線を用いレーダー反射を抑え、尾翼も外側に鋭く傾けている。
防衛関係者は取材で「心神は10キロ先からだとカブトムシ程度にしか映らない」と述べている。このことを聞くと米軍関係者からF-35のレーダー断面積はゴルフボール程度だとの発言を思い出す。ただし、X-2のRCSはそこまで低区内と見る関係者もあり、実態は中程度のステルス性能だとする。
搭載するIHI製XF5-1低バイパスターボファンはアフターバーナー付きとして初の国産エンジンとなり、耐熱性に優れたセラミックマトリックス複合材とチタンアルミ合金を用いる。排気口にパドルがつき推力を三次元偏向させX-2は異例なほどの細かい挙動が可能だ。量産機ではパドルのかわりに排気口を可動式にしてRCSを下げている。
X-2搭載のエンジンは各5,500ポンドの推力しかないが、機体が軽量のためマッハ2まで加速するには十分でアフターバーナーを必要としないスーパークルーズが実現した。
心神には日本開発技術が他にも盛り込まれているという。現在の戦闘機は「フライバイワイヤ」制御で操縦するが、三菱は先に進み光ファイバーを採用し、伝達速度を早めつつ電磁攻撃に強靱となっている。また「自己修復型」制御も採用し、機体表面の損傷を探知すれば機体制御を自動的に補正するという。
実証機からF-3が生まれるのか
心神は技術実証用であり試作機として量産機開発を目指したものではない。また兵装以外にコンピュータや電子戦装備も大量に積む軍用機ではなく非武装であり機構は簡略になっている。
その本命が国産ステルス戦闘機で三菱F-3と呼ばれ概念設計段階にある。防衛省は大型双発ステルス機で長距離空対空ミサイル6発を機内搭載する機体の生産を2027年に開始したいと述べている。100機以上生産し、F-15JやF-4EJの後継機にしたいという。
コンセプト図は二通り公表されており、ひとつはF-22に似ており、もうひとつが無尾翼第六世代機のようだ。多機能レーダーを搭載し敵機の接近を探知する以外に電磁センサーや高周波兵器として敵の電子装備を破壊する機能も加わるのではないか。
ただし2018年4月にロイターが匿名の日本防衛筋複数の話として国産開発は棚上げし国際提携先を模索すると伝えた。
理由は費用であり、リスク懸念だ。国産開発の場合は初期費用だけで400億ドルと日本は試算しているが、日本の防衛予算総額が史上最高額の水準となったといっても2018年で460億ドルだった。
F-35では新技術導入の結果、予想に反してうまく機能せず遅延と費用超過を招いた例がある。既存技術を採用するほうが堅実だし、他国費用で技術が成熟化すればなお結構なのであり、ゼロから新型技術を導入した機材を開発するリスクを避けられる。
ラプター/ライトニングハイブリッド構想は?
日本政府は情報開示要求(RFI)をBAEシステムズボーイング、ロッキード・マーティンの各社に発出し、共同開発の可能性を模索している。その中でラプターとF-35のハイブリッド版の開発案が浮上してきた。
そもそも日本がF-22を希望したのは制空性能が優秀なためでF-35を上回るためだし、航空自衛隊は空対空戦能力を重視する。しかしラプターは1990年代製のコンピュータを搭載し性能向上もままならず高額につくレーダー吸収剤(RAM)塗装を施している。一方でF-35では費用対効果に優れるRAMパネルを採用し、センサー、コンピュータも新型でネットワーク機能により情報を友軍内で共有できる。
そのため日本政府は新型機にF-35の新機能を盛り込みつつF-22の優秀な飛行性能を継承したいと考えている。
これが実現すれば究極のステルス戦闘機になるだろうが目が飛び出るほどの価格になるはずだ。ペンタゴン内部研究が漏れておりF-22生産ラインを再開し機内装備を一部更新した場合の初期費用は70ないし100億ドルで194機発注の場合で機体単価は210百万ドルになる。初期費用だけ見れば新型機を両型の技術を元にゼロから開発したほうがいい。米空軍も180機残る既存F-22の性能改修となればやる気がでるだろうが、F-35の予算が流用されるとなればロビーストが強硬に反対に回るはずだ。
そうなると心神をベースに三菱F-3を純国産機として開発する構想は予備対策だろう。日本政府としても国内生産とともにステルス技術を自国で管理できる方法のほうが望ましいはずだ。しかし、X-2にあれだけ注力したものの航空自衛隊は第5世代ステルス戦闘機は海外提携先と組んだほうがより安心して費用対効果にすぐれかつ迅速に実現できると結論づけている。■
Sébastien Roblin holds a master’s degree in conflict resolution from Georgetown University and served as a university instructor for the Peace Corps in China. He has also worked in education, editing and refugee resettlement in France and the United States. He currently writes on security and military history for War Is Boring .

2019年2月13日水曜日

対潜特別訓練でJSいせがロサンジェルス級SSN相手の対潜戦を実施する

海軍はロサンジェルス級攻撃型潜水艦一隻を日本近海に派遣し、海上自衛隊の対潜特別訓練(SUBCOMP)に参加する。演習は日本南方海上で2月13日から20日にかけて実施する。ひゅうが級ヘリコプター駆逐艦いせが同演習に投入される。


JS Ise, Haruyuki and Abukuma in the East China Sea after Keen Sword 2013, -16 Nov. 2012 c
Denver Applehans, U.S. Navy [Public domain], via Wikimedia Commons