Japan To Decide This Year On Global Hawk
aviationweek.com Sep 24, 2010日本は年末までにノースロップ・グラマンRQ-4Bグローバルホーク合計4機の導入を決定する見込みだ。同機は別途改装を受けて弾道ミサイル防衛網の補強にも利用される。
- 長年にわたり本件は同国で検討されていたものだが、防衛大綱の一部として初めて公になる。同国防衛関係者が明らかにした。
- 防衛幕僚監部が発注方法を検討中で、4機体制にすれば継続したパトロールが可能と判断した。
- 海上自衛隊は無人機の運用は時期尚早として導入の先送りを求めている。海上自衛隊はむしろグローバルホークの派生型MQ-4Cの導入の可能性が高まることを期待している。ただ、MQ-4Cは米海軍向けに開発が完了していないが、海上警備を特化した仕様になっている。
- こ れに対し航空自衛隊は早期導入を主張し、ブロック30つまり現在米国で生産中の機体の導入を推している。日本製のセンサー類はまだ利用可能でなく、装備し ても機体との統合性の問題がある。仮に同機の導入を喫緊の課題として今発注すると、米国仕様の機体から機密性のある装備やソフトウェアが取り外される可能 性もある。
- そのため、日本国内メーカーがセンサー類を開発して後日装備する可能性も出てくる。この方法が実利的と思われるのは、日本製センサーの開発導入に結構時間が掛かる可能性があるためだ。
- この改良の一部に日本製エアボス赤外線ミサイル探知追跡装置が含まれるだろう。このセンサーはすでに2007年12月にUP-3C改造哨戒機に搭載されてその機能が十分に発揮されることを実証済みだ。
- 同 センサーは60センチメートル(24インチ)と大きな開口部があり、米国製の同等装備よりも重量が大きい。ただし、同装置を想定したRQ-4Bの構造特 性、電気系統容量を考慮すると主翼下部に二基のエアボスを搭載することができそうだ。三菱電機とNECがエアボス開発に関与している。
- ミサイル防衛任務に日本のRQ-4部隊は空中センサーとして組み込まれる。そしてセンサーは空中の他の機体、例えばジェネラルアトミックスMQ-9プレデターあるいは海上ミサイル護衛艦とリンクされる。
- RQ-4に武装のオプションはない。武装がないことから、米国の友好国各国は自国領空にRQ-4の飛行を認めるだろう。仮に武装型が出現すれば、非武装型との識別は極めて困難となる。
- 来年度の防衛省予算の概算要求には無人機の研究開発予算が含まれている。同予算で他国上空での運用、高高度で長時間の連続運用とメンテナンス問題の検討をする目論見だ。
- 実 は日本は自国製無人機の開発を次期無人機システム研究として2001年以来実施している。同機はグローバルホークよりも高高度を飛行するものだが、日本政 府がRQ-4の発注を急ぐ背景には国産無人機の開発に相当の時間がかかることがあり、かねてから米国防総省は日本が国産機の開発に固執することの功罪を指 摘していた。
- 一方、新しい防衛大綱では潜水艦部隊の定数を増加する方針があるとの報道がある。これまで日本は18隻体制を維持してきた。このうち2隻は訓練用潜水艦であり、この方針を変えて20隻にしようというものだ。
- 実 はこの増加はさほど困難ではない。日本は毎年一隻の潜水艦建造能力があり、一方で就役済み潜水艦の使用期間を18年間と極めて短いものに定義してきた。こ れは18隻体制を前提としていたもの。部隊規模を拡大するには単純に就役期間を20年に延長すればよいのであり、実はこれでも世界の標準と比べるとまだ短 いのである。
コメント 何というタイミングでしょう。誰が見てもおかしい例の船長の釈放のニュースが流れた本日にこれは朗報です。また昨日はグアムへの米空軍グローバルホークの 配備をお知らせしました。一方、某国にとっては歓迎できないニュースですので、今後議論になれば必ずこの案を葬ろうとする動きがでてくるでしょう。しか し、当ブログでかねてから主張しているように日本には真の意味で情報収集能力が必要であり、ISR機材は避けて通れない選択です。まして、ISR機は武装 をしていないので、領空侵犯という問題は起こっても自国にとってかけがえのない情報を与えてくれるはずです。その意味で外務省がむしろグローバルホークの 導入の旗振りをしてもいいのではないかと思うのですが。
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