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F-35開発の状況 型式で異なる進展

F-35's Unequal Progress
Ares,  Defense Technology Blog, Aviationweek.com 9/12/2010
  1. ロッキード・マーティンは生産型F-35エンジン作動テストを開始したが、共用打撃戦闘機の開発はあたかもジキルとハイドの様相を示している。通常離着陸型で低レート生産ロットの最初の二機のひとつAF-6 は9月8日に高出力エンジンテストを完了している。
  2. F- 35Aの開発用機材によりJSFテスト計画は予定より早く今年になり進展しており、8月末までに233回のフライトが実施されている。計画では196回 だった。ただ、STOVL型のテストが大幅に遅れている。この原因がF-35Bテスト機の信頼性が低いことで、8月までの計画上の153回に対して122 回しかテストを実施していない。
  3. また、F-35C空母搭載型の実施回数が同時期14回だったので、エドワーズ空軍基地F-35Aの二機が39回の予定に対して97回もフライトを実施していることになる。このように順調に推移しているA型がジキルで、機体を下回る形のB型がハイドというわけだ。
  4. こ の対照が最悪を脱したのが8月でSTOVL型の稼働率が向上したためだ。エドワーズのA型2機が予定の9回に対して22回のフライトを実施し、パタクセン トリバーのB型4機は予定28回に対して26回のフライトだった。合計は最大だった。これでもSTOVL型の計画は年末まで予定を下回るペース。
  5. 問 題はF-35B一号機のBF-1が垂直着陸性能を発揮していないこと。これが実現するとその他テスト機もSTOVL運用が認められる。このためには垂直着 陸50回が必要で、これまでのところまだ10回しか実施していない。年末までに空母運用の資格取得が下りないと、海上STOVLテストを2011年5月に 予定しているが、この実施が危うくなる。
  6. 防衛専門誌Inside Defenseに よるとSTOVLテストには予定に追いつくのは問題があるという。その理由には運用条件から「定常風、滑走路が濡れている、近隣で雷が発生している等の天 候条件」がある場合は飛行を実施していないためだという。海軍航空システムズ軍団が非常に慎重に対応しすぎているのではないか。
  7. その一方で、JSFのテスト機材ではAF-3が最終仕上げ段階にあり、10月に飛行を開始する予定。AF-4はエンジン試験の準備を急いでおり、BF-5が計器版のチェック中で、この両機は今年第四四半期に飛行開始の予定。

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